【他人物売買】を初学者向けにやさしく物語で解説!初学者向け☆やさしい小説民法!

【他人物売買】を初学者向けにやさしく物語で解説!初学者向け☆やさしい小説民法!

 ある日、個人で不動産業を営む山田は、客である佐藤から電話を受けた。

佐藤
「山田さん、お世話になってます。実は、先日見せてもらった鈴木さん所有のマンション、気に入ったんですよ。買いたいと思ってるんですが、どうですか?」

山田
「ああ、あのマンションですか。それは嬉しいですね。でも、ちょっと問題がありまして......」

佐藤
「問題?なんですか?」

山田
「実は、あのマンションは、他人の所有物なんです」

佐藤
「えっ?他人の所有物?どういうことですか?」

山田
「私は、所有者である鈴木さんからあのマンションの売却依頼を受けました。でも、鈴木さんは、まだそのマンションを所有しているわけではなくて、別の不動産会社から購入する予定なんです。つまり、鈴木さんは購入する前のマンションを売ろうとしているわけです」

佐藤
「それって、できるんですか?」

山田
「できるんですよ。民法では、他人の権利を売買の目的とした場合でも、その売買契約は有効に成立するとされています。ただし、売主はその権利を取得して買主に移転する義務を負います。つまり、鈴木さんはマンションを取得してから、あなたに売却しなければならないんです。なお、宅地建物取引業法により、不動産業者が自ら売主となる場合には、他人物売買について制限があります」

佐藤
「そうなんですか。でも、もし鈴木さんがマンションを購入できなかったらどうなるんですか?」

山田
「そういう場合は、売主はあなたに対して債務不履行となります。その場合は、契約の解除を請求したりすることができます」

佐藤
「それはリスクが高すぎませんか?」

山田
「安心してください。鈴木さんは信頼できる方ですし、マンションの購入も確実だと言ってました。何か問題が起きたら私が責任を取りますから」

佐藤
「そう言ってもらえると安心しますが......でも、やっぱり不安ですよ」

山田
「分かりますよ。でも、あのマンションは本当に素晴らしい物件ですよ。立地も良くて設備も充実していますし、価格もお得ですよ。このチャンスを逃すと後悔するかもしれませんよ」

佐藤
「そうですかね......」

山田
「ぜひ考え直してください。私はあなたに最善のサービスを提供したいと思っていますから」

佐藤
「わかりました」

山田
「では、また連絡しますね」

佐藤
「お願いします」




 以上、初学者向けにやさしく民法の他人物売買についての簡単な物語をお送りいたしました。
 まずは民法の他人物売買についてのイメージを掴んでいただければ幸いです。

 また、専門用語で難しく感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。
 他人物売買についてもっと詳しくわかりやすい解説は、
【売主の義務(旧:担保責任)】履行の追完&解除&代金減額&損害賠償の請求についてわかりやすく解説!
 にございますので、よろしければご覧ください。

 以上になります。
 最後までお読みいただきありがとうございます。
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