2022/11/13
皆さんは、民法と聞いて何かピンと来ますか?
おそらく、法学生や仕事で法務に携わっている方以外は、中々ピンと来ないのではないかと存じます。
民法とは一体何なのでしょう。
この世の中は契約社会 当サイトをご覧になってくださっている方で、アパートやマンションあるいは一軒家を借りて住んでいる、いわゆる賃貸不動産にお住いの方は多いと思います。実はその
不動産賃貸借に関する規定が、民法の中に存在します。
民法の条文は、全部で1050条存在します。その中に
賃貸借というカテゴリーがあり、そこに不動産賃貸借(家の貸し借り)に関係する規定が存在します。
例えば、賃貸人(貸主、つまり家主・大家のこと)は賃貸物(賃貸している物件のこと)の修繕義務を負うとか、賃貸人に無断で転貸(また貸し)してはいけない等々。
ちなみに、今挙げた例は、皆さんが家を借りる(貸す)時に交わした契約書の中にも、盛り込まれていると思います。もしご面倒でなければ、今一度ご覧になってみてください。
民法というものはこのように、実は我々の生活に密接に関わっています。
先ほど挙げた
不動産賃貸借の例ですが、これは
不動産賃貸借契約になります。つまり、
契約の一種ということですね。
ところで皆さん。
この世の中は契約社会というのはご存知でしょうか? まあ、いきなり契約社会と言われても、はぁ?て感じですよね(笑)。
ですので、具体例を挙げてご説明いたします。

皆さんも普段、当たり前にコンビニなどで買い物をしますよね。実はこれも
契約です。その契約の流れはこうです。
1、購入の申し込みをする(レジに商品を持っていく)
2、申し込みの承諾を受ける(店員が商品をスキャンする)
3、代金を支払う
4、商品の引渡しを受ける(買った商品を受け取る) コンビニでモノを買うということは、実はこのような流れの
売買契約になります。
え?こんなことも契約になるの? はい。これも立派な売買契約という契約なのです。
それではここで問題です。上記の「コンビニでモノを買う」という売買契約ですが、この契約が成立するのは、契約の流れの中の1~4の内、一体どの時点だと思いますか?
正解は2です。つまり、
購入の申し込みの承諾を受けた時点で
契約が成立します。
このような契約を民法上、
諾成契約といいます。読み方は「だくせいけいやく」です。承諾の諾に成る契約ということですね。
契約には民法上、他にも◯◯契約というものが複数存在します。
さて、どうでしょうか。何となく、民法が身近なものに感じて来たのではないでしょうか?