目次

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民法改正

~民法改正後と現行民法の条文対照一覧~
【解説】
【総則】3~174条
【物権】284~398条
【債権】400~724条
【相続】1012~1018条

民法

民法の超基本
はじめに
契約
動産の物権・占有権
債権の超基本~債務不履行・損害賠償請求権から差押え・強制執行、抵当権・保証債務から相殺・債権譲渡まで

民法総則
錯語、心裡留保、詐欺、強迫
通謀虚偽表示、転得者
制限行為能力
代理、無権代理、表見代理
復代理、無権代理と相続
双方代理、自己契約、使者
時効

動産の物権
動産の物権・占有権
即時取得、占有改定、占有移転

不動産物権
不動産登記、時効・相続と登記
用益権 地役権 囲繞地通行権
共有
抵当権
法定地上権

不動産賃貸借
不動産賃貸借、賃借権と相続
不動産転貸借(サブリース)
客付 元付 原状回復義務 特約 敷金 礼金 保証金 敷引き 償却

債権
債権の超基本~債務不履行・損害賠償請求権から差押え・強制執行、抵当権・保証債務から相殺・債権譲渡まで
連帯債務 保証債務 連帯保証
契約の解除
他人物売買、売主の担保責任
瑕疵担保責任、危険負担
・契約によらない債権
不法行為、使用者責任
注文者・土地工作物の責任
不当利得、不法原因給付

民法その他
条件~停止条件・解除条件など
用語解説 原則・例外・要件、時・とき、無効・取消し、強行法規・任意法規
民法改正について

資格試験

行政書士試験
宅建試験
賃貸不動産経営管理士試験

【解説】 民法改正後と現行民法の条文対照一覧

 民法改正による新民法の施行日は2020年4月1日です。
 新民法が適用されるのは2020年4月1日からであり、2020年3月31日までは旧民法(現行民法)が適用されます。
※経過措置についてはここでは取り上げません

対照条文に記されている条文は民法改正の対象となる条文のみ

 今回の民法改正の対象となる条文のみを記載しています(中には条文自体は変わらないが◯◯条の◯◯(数字)の部分のみが変わるというものもあります)。
 従いまして、民法改正の対象とならない(民法改正後も何も変わらない)条文につきましては割愛・省略しています。

下線部は改正箇所

 旧民法(現行民法)の条文の下線部は、改正箇所を示しています。
 しかし、これは厳密に「この文字からこの文字まで」というものを示している訳ではありません。
 ですので、あくまで「条文のこの辺り」という目安としてご覧下さい。
 なぜ目安になってしまっているかといいますと、そもそも厳密に示すのが難しい部分があります。また、参照元の法務省のデータもそのようになっています。

 ということで、上記の点はあらかじめご了承下さい。
 また、より見やすくできる部分があれば、随時、改善して参ります。


↓民法改正後と現行民法の条文対照一覧↓

【総則】3~174条
【物権】284~398条
【債権】400~724条
【相続】1012~1018条

【総則】3~174条 民法改正後と現行民法の条文対照一覧

第二節 意思能力

○改正後
3条2項
法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。

●改正前
該当条文なし(つまり3条2項は民法改正により新設される)


○改正後
第三節 行為能力
(保佐人の同意を要する行為等)
13条
被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
一~九号 (略)
十号 前各号に掲げる行為を制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第十七条第一項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の法定代理人としてすること。
2~4項 (略)

●改正前
第二節 行為能力
(保佐人の同意を要する行為等)
13条
被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
一~九号(略)
十号 該当条文なし(つまり13条1項十号は民法改正により新設される)
2~4項 (略)


○改正後
(制限行為能力者の相手方の催告権)
20条
制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。
2~4 項(略)

●改正前
(制限行為能力者の相手方の催告権)
20条
制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第十七条第一項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。
2~4 項(略)


〇改正後
第四節 住所

●改正前
第三節 住所


〇改正後
第五節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告

●改正前
第四節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告


○改正後
第六節 同時死亡の推定

●改正後
第五節 同時死亡の推定


○改正後
(不動産及び動産)
86条 (略)
2項 (略)
3項 削る(つまり民法改正により86条3項は削られる)

●改正前
(不動産及び動産)
86条 (略)
2項 (略)
3項 無記名債権は、動産とみなす


〇改正後
(公序良俗)
90条
公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。

●改正前
(公序良俗)
90条
公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。


○改正後
(心裡留保)
93条
意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする。
2項 前項ただし書の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。

●改正前
(心裡留保)
93条
意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方が表意者の真意を知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする。
2項 該当条文なし(つまり93条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(錯誤)
95条
意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
一号 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
二号 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤
2項 前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。
3項 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
一号 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
二号 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。
4項 第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。

●改正前
95条
意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。
一号 該当条文なし(つまり95条1項一号は民法改正により新設される)
二号 該当条文なし(つまり95条1項二号は民法改正により新設される)
2項 該当条文なし(つまり95条2項は民法改正により新設される)
3項 該当条文なし(つまり95条3項は民法改正により新設される)
一号 該当条文なし(つまり95条3項一号は民法改正により新設される)
二号 該当条文なし(つまり95条3項二号は民法改正により新設される)
4項 該当条文なし(つまり95条4項は民法改正により新設される)


○改正後
(詐欺又は強迫)
96条
(略)
2項 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3項 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。

●改正前
(詐欺又は強迫)
96条
(略)
2項 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3項 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。


○改正後
(意思表示の効力発生時期等)
97条
意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
2項 相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は、通常到達すべきであった時に到達したものとみなす。
3項 意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。

●改正前
隔地者に対する意思表示
97条
隔地者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
2項 隔地者に対する意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、又は行為能力を喪失したときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
3項 該当条文なし(つまり97条3項は民法改正により新設される。もう少し正確に言うと改正前の97条2項が改正後の97条3項にあたり、改正後の97条2項が新設される条文となる)


○改正後
(意思表示の受領能力)
98条の2
意思表示の相手方がその意思表示を受けた時に意思能力を有しなかったとき又は未成年者若しくは成年被後見人であったときは、その意思表示をもってその相手方に対抗することができない。ただし、次に掲げる者がその意思表示を知った後は、この限りでない。
一号 相手方の法定代理人
二号 意思能力を回復し、又は行為能力者となった相手方

●改正前
(意思表示の受領能力)
98条の2
意思表示の相手方がその意思表示を受けた時に未成年者又は成年被後見人であったときは、その意思表示をもってその相手方に対抗することができない。ただし、その法定代理人がその意思表示を知った後は、この限りでない。
一号 該当条文なし(つまり98条の2の一号は民法改正により新設される)
二号 該当条文なし(つまり98条の2の二号は民法改正により新設される)


○改正後
(代理行為の瑕疵)
101条
代理人が相手方に対してした意思表示の効力が意思の不存在、錯誤、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。
2項 相手方が代理人に対してした意思表示の効力が意思表示を受けた者がある事情を知っていたこと又は知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。
3項 特定の法律行為をすることを委託された代理人がその行為をしたときは、本人は、自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張することができない。本人が過失によって知らなかった事情についても、同様とする。

●改正前
(代理行為の瑕疵)
101条
意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。
2項 特定の法律行為をすることを委託された場合において、代理人が本人の指図に従ってその行為をしたときは、本人は、自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張することができない。本人が過失によって知らなかった事情についても、同様とする。
3項 該当条文なし(つまり101条3項は民法改正により新設される。もう少し正確に言うと改正前の101条2項が改正後の101条3項にあたり、改正後の101条2項が新設される条文となる)


○改正後
(代理人の行為能力)
102条
制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。ただし、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為については、この限りでない。

●改正前
(代理人の行為能力)
102条
代理人は、行為能力者であることを要しない。


○改正後
(復代理人を選任した代理人の責任)
削る(つまり民法改正により(復代理人を選任した代理人の責任)は削られるということ)

●改正前
(復代理人を選任した代理人の責任)
105条
代理人は、前条の規定により復代理人を選任したときは、その選任及び監督について、本人に対してその責任を負う。
2項 代理人は、本人の指名に従って復代理人を選任したときは、前項の責任を負わない。ただし、その代理人が、復代理人が不適任又は不誠実であることを知りながら、その旨を本人に通知し又は復代理人を解任することを怠ったときは、この限りでない。


○改正後
(法定代理人による復代理人の選任)
105条
法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、本人に対してその選任及び監督についての責任のみを負う。

●改正前
(法定代理人による復代理人の選任)
106条
法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、前条第一項の責任のみを負う。


○改正後
(復代理人の権限等)
106条
(略)
2項 復代理人は、本人及び第三者に対して、その権限の範囲内において、代理人と同一の権利を有し、義務を負う。

●改正前
(復代理人の権限等)
107条
(略)
2項 復代理人は、本人及び第三者に対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負う。


○改正後
(代理権の濫用)
107条
代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。

●改正前
該当条文なし(つまり107条(代理権の濫用)は民法改正により新設される)


○改正後
(自己契約及び双方代理等)
108条
同一の法律行為について、相手方の代理人として、又は当事者双方の代理人としてした行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。
2項 前項本文に規定するもののほか、代理人と本人との利益が相反する行為については、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

●改正前
自己契約及び双方代理
108条
同一の法律行為については、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代理人となることはできない。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。
2項 該当条文なし(つまり108条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(代理権授与の表示による表見代理等)
109条
(略)
2項 第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間で行為をしたとすれば前項の規定によりその責任を負うべき場合において、その他人が第三者との間でその代理権の範囲外の行為をしたときは、第三者がその行為についてその他人の代理権があると信ずべき正当な理由があるときに限り、その行為についての責任を負う。

●改正前
代理権授与の表示による表見代理
109条
(略)
2項 該当条文なし(つまり109条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(権限外の行為の表見代理)
110条
前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。

●改正前
(権限外の行為の表見代理)
110条
前条本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。


○改正後
(代理権消滅後の表見代理等)
112条
他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後にその代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、代理権の消滅の事実を知らなかった第三者に対してその責任を負う。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、この限りでない。
2項 他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後に、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間で行為をしたとすれば前項の規定によりその責任を負うべき場合において、その他人が第三者との間でその代理権の範囲外の行為をしたときは、第三者がその行為についてその他人の代理権があると信ずべき正当な理由があるときに限り、その行為についての責任を負う。

●改正前
(代理権消滅後の表見代理)
112条
代理権の消滅は、善意の第三者に対抗することができない。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、この限りでない。
2項 該当条文なし(つまり112条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(無権代理人の責任)
117条
他人の代理人として契約をした者は、自己の代理権を証明したとき、又は本人の追認を得たときを除き、相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う。
2項 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一号 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が知っていたとき。
二号 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が過失によって知らなかったとき。ただし、他人の代理人として契約をした者が自己に代理権がないことを知っていたときは、この限りでない。
三号 他人の代理人として契約をした者が行為能力の制限を受けていたとき。

●改正前
(無権代理人の責任)
117条
他人の代理人として契約をした者は、自己の代理権を証明することができず、かつ、本人の追認を得ることができなかったときは、相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う。
2項 前項の規定は、他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が知っていたとき、若しくは過失によって知らなかったとき、又は他人の代理人として契約をした者が行為能力を有しなかったときは、適用しない。
一~三号 該当条文なし(つまり117条2項一~三号は民法改正により新設される)


○改正後
(取消権者)
120条
行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者(他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為にあっては、当該他の制限行為能力者を含む。)又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。
2項 錯誤、詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵かしある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。

●改正前
(取消権者)
120条
行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。
2項 詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵かしある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。


○改正後
(取消しの効果)
121条
取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。

●改正前
(取消しの効果)
121条
取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。ただし、制限行為能力者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。


○改正後
(原状回復の義務)
121条の2
無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、相手方を原状に復させる義務を負う。
2項 前項の規定にかかわらず、無効な無償行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は、給付を受けた当時その行為が無効であること(給付を受けた後に前条の規定により初めから無効であったものとみなされた行為にあっては、給付を受けた当時その行為が取り消すことができるものであること)を知らなかったときは、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。
3項 第一項の規定にかかわらず、行為の時に意思能力を有しなかった者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。行為の時に制限行為能力者であった者についても、同様とする。

●改正前
該当条文なし(つまり121条の2(原状回復の義務)は民法改正により新設される)


○改正後
(取り消すことができる行為の追認)
122条
取り消すことができる行為は、第百二十条に規定する者が追認したときは、以後、取り消すことができない

●改正前
(取り消すことができる行為の追認)
122条
取り消すことができる行為は、第百二十条に規定する者が追認したときは、以後、取り消すことができない。ただし、追認によって第三者の権利を害することはできない。


○改正後
(追認の要件)
124条
取り消すことができる行為の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、その効力を生じない。
2項 次に掲げる場合には、前項の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にすることを要しない。
一号 法定代理人又は制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をするとき。
二号 制限行為能力者(成年被後見人を除く。)が法定代理人、保佐人又は補助人の同意を得て追認をするとき。
3項 削る(つまり124条3項は民法改正により削られる)

●改正前
(追認の要件)
124条
追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にしなければ、その効力を生じない。
2項 成年被後見人は、行為能力者となった後にその行為を了知したときは、その了知をした後でなければ、追認をすることができない。
3項 前二項の規定は、法定代理人又は制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をする場合には、適用しない。


○改正後
(法定追認)
125条
追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす。ただし、異議をとどめたときは、この限りでない。
一~六号(略)

●改正前
(法定追認)
125条
前条の規定により追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす。ただし、異議をとどめたときは、この限りでない。
一~六号(略)


○改正後
(条件の成就の妨害等)
130条
(略)
2項 条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときは、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができる。

●改正前
(条件の成就の妨害等)
130条
(略)
2項 該当条文なし(つまり130条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(時効の援用)
145条
時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。

●改正前
(時効の援用)
145条
時効は、当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。


○改正後
(裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新)
147条
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
一号 裁判上の請求
二号 支払督促
三号 民事訴訟法第二百七十五条第一項の和解又は民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)若しくは家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)による調停
四号 破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加
2項 前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。

●改正前
時効の中断事由
147条
時効は、次に掲げる事由によって中断する。
一号 請求
二号 差押え、仮差押え又は仮処分
三号 承認
四号 該当条文なし(つまり147条1項四号は民法改正により新設される)
2項 該当条文なし(つまり147条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(強制執行等による時効の完成猶予及び更新)
148条
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
一号 強制執行
二号 担保権の実行
三号 民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百九十五条に規定する担保権の実行としての競売の例による競売
四号 民事執行法第百九十六条に規定する財産開示手続
2項 前項の場合には、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、この限りでない。

●改正前
時効の中断の効力が及ぶ者の範囲
148条
前条の規定による時効の中断は、その中断の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。
一号 該当条文なし(つまり148条1項一号は民法改正により新設される)
二号 該当条文なし(つまり148条1項二号は民法改正により新設される)
三号 該当条文なし(つまり148条1項三号は民法改正により新設される)
四号 該当条文なし(つまり148条1項四号は民法改正により新設される)
2項 該当条文なし(つまり148条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(仮差押え等による時効の完成猶予)
149条
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了した時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
一号 仮差押え
二号 仮処分

●改正前
裁判上の請求
149条
裁判上の請求は、訴えの却下又は取下げの場合には、時効の中断の効力を生じない。
一号 該当条文なし(つまり149条1項一号は民法改正により新設される)
二号 該当条文なし(つまり149条1項二号は民法改正により新設される)


○改正後
(催告による時効の完成猶予)
150条
催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
2項 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。

●改正前
支払督促
150条
支払督促は、債権者が民事訴訟法第三百九十二条に規定する期間内に仮執行の宣言の申立てをしないことによりその効力を失うときは、時効の中断の効力を生じない。
2項 該当条文なし(つまり150条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(協議を行う旨の合意による時効の完成猶予)
151条
権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは、次に掲げる時のいずれか早い時までの間は、時効は、完成しない。
一号 その合意があった時から一年を経過した時
二号 その合意において当事者が協議を行う期間(一年に満たないものに限る。)を定めたときは、その期間を経過した時
三号 当事者の一方から相手方に対して協議の続行を拒絶する旨の通知が書面でされたときは、その通知の時から六箇月を経過した時
2項 前項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた再度の同項の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有する。ただし、その効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて五年を超えることができない。
3項 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた第一項の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。同項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた催告についても、同様とする。
4項 第一項の合意がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)によってされたときは、その合意は、書面によってされたものとみなして、前三項の規定を適用する。
5項 前項の規定は、第一項第三号の通知について準用する。

●改正前
和解及び調停の申立て
151条
和解の申立て又は民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)若しくは家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)による調停の申立ては、相手方が出頭せず、又は和解若しくは調停が調わないときは、一箇月以内に訴えを提起しなければ、時効の中断の効力を生じない。
一~三号 該当条文なし(つまり151条一~三号は民法改正により新設される)
2~5項 該当条文なし(つまり151条2~5項は民法改正により新設される)


○改正後
(承認による時効の更新)
152条
時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。
2項 前項の承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないこと又は権限があることを要しない。

●改正前
破産手続参加等
152条
破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加は、債権者がその届出を取り下げ、又はその届出が却下されたときは、時効の中断の効力を生じない。
2項 該当条文なし(つまり152条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲)
153条
第百四十七条又は第百四十八条の規定による時効の完成猶予又は更新は、完成猶予又は更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。
2項 第百四十九条から第百五十一条までの規定による時効の完成猶予は、完成猶予の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。
3項 前条の規定による時効の更新は、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

●改正前
催告
153条
催告は、六箇月以内に、裁判上の請求、支払督促の申立て、和解の申立て、民事調停法若しくは家事事件手続法による調停の申立て、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え又は仮処分をしなければ、時効の中断の効力を生じない。
2、3項 該当条文なし(つまり153条2、3項は民法改正により新設される)


○改正後
154条
第百四十八条第一項各号又は第百四十九条各号に掲げる事由に係る手続は、時効の利益を受ける者に対してしないときは、その者に通知をした後でなければ、第百四十八条又は第百四十九条の規定による時効の完成猶予又は更新の効力を生じない。

●改正前
差押え、仮差押え及び仮処分
154条
差押え、仮差押え及び仮処分は、権利者の請求により又は法律の規定に従わないことにより取り消されたときは、時効の中断の効力を生じない。


○改正後
第百五十五条から第百五十七条まで 削除(つまり155~157条は民法改正により削除される)

●改正前
155条
差押え、仮差押え及び仮処分は、時効の利益を受ける者に対してしないときは、その者に通知をした後でなければ、時効の中断の効力を生じない。
承認
156条
時効の中断の効力を生ずべき承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力又は権限があることを要しない。
中断後の時効の進行
157条
中断した時効は、その中断の事由が終了した時から、新たにその進行を始める。
2項 裁判上の請求によって中断した時効は、裁判が確定した時から、新たにその進行を始める。



○改正後
(未成年者又は成年被後見人と時効の完成猶予
158条
(略)
2項 (略)

●改正前
(未成年者又は成年被後見人と時効の停止
158条
(略)
2項 (略)


○改正後
(夫婦間の権利の時効の完成猶予
159条
(略)

●改正前
(夫婦間の権利の時効の停止
159条
(略)


○改正後
(相続財産に関する時効の完成猶予
160条
(略)

●改正前
(相続財産に関する時効の停止
160条
(略)


○改正後
(天災等による時効の完成猶予
161条
時効の期間の満了の時に当たり、天災その他避けることのできない事変のため第百四十七条第一項各号又は第百四十八条第一項各号に掲げる事由に係る手続を行うことができないときは、その障害が消滅した時から三箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

●改正前
(天災等による時効の停止
161条
時効の期間の満了の時に当たり、天災その他避けることのできない事変のため時効を中断することができないときは、その障害が消滅した時から二週間を経過するまでの間は、時効は、完成しない。


○改正後
(債権等の消滅時効)
166条
債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一号 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二号 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
2項 債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から二十年間行使しないときは、時効によって消滅する。
3項 前二項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のために、その占有の開始の時から取得時効が進行することを妨げない。ただし、権利者は、その時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求めることができる。

●改正前
消滅時効の進行等
166条
消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する。
一、二号 該当条文なし(つまり166条一、二号は民法改正により新設される)
2項 前項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のために、その占有の開始の時から取得時効が進行することを妨げない。ただし、権利者は、その時効を中断するため、いつでも占有者の承認を求めることができる。
3項 該当条文なし(つまり166条3項は民法改正により新設される。もう少し正確に言うと改正前の166条2項が改正後の166条3項にあたり、改正後の166条2項が新設される条文となる)


○改正後
(人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効)
167条
人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一項第二号の規定の適用については、同号中「十年間」とあるのは、「二十年間」とする。

●改正前
債権等の消滅時効
167条
債権は、十年間行使しないときは、消滅する。
2項 債権又は所有権以外の財産権は、二十年間行使しないときは、消滅する。


○改正後
(定期金債権の消滅時効)
168条
定期金の債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一号 債権者が定期金の債権から生ずる金銭その他の物の給付を目的とする各債権を行使することができることを知った時から十年間行使しないとき。
二号 前号に規定する各債権を行使することができる時から二十年間行使しないとき。
2項 定期金の債権者は、時効の更新の証拠を得るため、いつでも、その債務者に対して承認書の交付を求めることができる。

●改正前
(定期金債権の消滅時効)
168条
定期金の債権は、第一回の弁済期から二十年間行使しないときは、消滅する。最後の弁済期から十年間行使しないときも、同様とする。
一、二号 該当条文なし(つまり168条一、二号は民法改正により新設される)
2項 定期金の債権者は、時効の中断の証拠を得るため、いつでも、その債務者に対して承認書の交付を求めることができる。


○改正後
(判決で確定した権利の消滅時効)
169条
確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利については、十年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とする。
2項 前項の規定は、確定の時に弁済期の到来していない債権については、適用しない。

●改正前
定期給付債権の短期消滅時効
169条
年又はこれより短い時期によって定めた金銭その他の物の給付を目的とする債権は、五年間行使しないときは、消滅する。


○改正後
第百七十条から第百七十四条まで 削除(つまり170~174条は民法改正により削除される)

●改正前
三年の短期消滅時効
170条
次に掲げる債権は、三年間行使しないときは、消滅する。ただし、第二号に掲げる債権の時効は、同号の工事が終了した時から起算する。
一号 医師、助産師又は薬剤師の診療、助産又は調剤に関する債権
二号 工事の設計、施工又は監理を業とする者の工事に関する債権
171条
弁護士又は弁護士法人は事件が終了した時から、公証人はその職務を執行した時から三年を経過したときは、その職務に関して受け取った書類について、その責任を免れる。
二年の短期消滅時効
172条
弁護士、弁護士法人又は公証人の職務に関する債権は、その原因となった事件が終了した時から二年間行使しないときは、消滅する。
2項 前項の規定にかかわらず、同項の事件中の各事項が終了した時から五年を経過したときは、同項の期間内であっても、その事項に関する債権は、消滅する。
173条
次に掲げる債権は、二年間行使しないときは、消滅する。
一号 生産者、卸売商人又は小売商人が売却した産物又は商品の代価に係る債権
二号 自己の技能を用い、注文を受けて、物を製作し又は自己の仕事場で他人のために仕事をすることを業とする者の仕事に関する債権
三号 学芸又は技能の教育を行う者が生徒の教育、衣食又は寄宿の代価について有する債権
一年の短期消滅時効
174条
次に掲げる債権は、一年間行使しないときは、消滅する。
一号 月又はこれより短い時期によって定めた使用人の給料に係る債権
二号 自己の労力の提供又は演芸を業とする者の報酬又はその供給した物の代価に係る債権
三号 運送賃に係る債権
四号 旅館、料理店、飲食店、貸席又は娯楽場の宿泊料、飲食料、席料、入場料、消費物の代価又は立替金に係る債権
五号 動産の損料に係る債権
判決で確定した権利の消滅時効
174条の2
確定判決によって確定した権利については、十年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とする。裁判上の和解、調停その他確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利についても、同様とする。
2項 前項の規定は、確定の時に弁済期の到来していない債権については、適用しない。

【物権】284~398条 民法改正後と現行民法の条文対照一覧

○改正後
284条
(略)
2項 共有者に対する時効の更新は、地役権を行使する各共有者に対してしなければ、その効力を生じない。
3項 地役権を行使する共有者が数人ある場合には、その一人について時効の完成猶予の事由があっても、時効は、各共有者のために進行する。

●改正前
284条
(略)
2項 共有者に対する時効の中断は、地役権を行使する各共有者に対してしなければ、その効力を生じない。
3項 地役権を行使する共有者が数人ある場合には、その一人について時効の停止の原因があっても、時効は、各共有者のために進行する。


○改正後
(地役権の消滅時効)
291条
第百六十六条第二項に規定する消滅時効の期間は、継続的でなく行使される地役権については最後の行使の時から起算し、継続的に行使される地役権についてはその行使を妨げる事実が生じた時から起算する。

●改正前
(地役権の消滅時効)
291条
第百六十七条第二項に規定する消滅時効の期間は、継続的でなく行使される地役権については最後の行使の時から起算し、継続的に行使される地役権についてはその行使を妨げる事実が生じた時から起算する。


○改正後
292条
要役地が数人の共有に属する場合において、その一人のために時効の完成猶予又は更新があるときは、その完成猶予又は更新は、他の共有者のためにも、その効力を生ずる。

●改正前
292条
要役地が数人の共有に属する場合において、その一人のために時効の中断又は停止があるときは、その中断又は停止は、他の共有者のためにも、その効力を生ずる。


○改正後
316条
賃貸人は、第六百二十二条の二第一項に規定する敷金を受け取っている場合には、その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ先取特権を有する。

●改正前
316条
賃貸人は、敷金を受け取っている場合には、その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ先取特権を有する。


○改正後
(設定行為に別段の定めがある場合等)
359条
前三条の規定は、設定行為に別段の定めがあるとき、又は担保不動産収益執行(民事執行法第百八十条第二号に規定する担保不動産収益執行をいう。以下同じ。)の開始があったときは、適用しない。

●改正前
(設定行為に別段の定めがある場合等)
359条
前三条の規定は、設定行為に別段の定めがあるとき、又は担保不動産収益執行(民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百八十条第二号に規定する担保不動産収益執行をいう。以下同じ。)の開始があったときは、適用しない。


○改正後
363条
削除(つまり363条は民法改正により削除される)

●改正前
(債権質の設定)
363条
債権であってこれを譲り渡すにはその証書を交付することを要するものを質権の目的とするときは、質権の設定は、その証書を交付することによって、その効力を生ずる。


○改正後
(債権を目的とする質権の対抗要件)
364条
債権を目的とする質権の設定(現に発生していない債権を目的とするものを含む。)は、第四百六十七条の規定に従い、第三債務者にその質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。

●改正前
指名債権を目的とする質権の対抗要件)
364条
指名債権を質権の目的としたときは、第四百六十七条の規定に従い、第三債務者に質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。


○改正後
365条
削除(つまり365条は民法改正により削除される)

●改正前
(指図債権を目的とする質権の対抗要件)
365条
指図債権を質権の目的としたときは、その証書に質権の設定の裏書をしなければ、これをもって第三者に対抗することができない。


○改正後
(抵当権の効力の及ぶ範囲)
370条
抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産(以下「抵当不動産」という。)に付加して一体となっている物に及ぶ。ただし、設定行為に別段の定めがある場合及び債務者の行為について第四百二十四条第三項に規定する詐害行為取消請求をすることができる場合は、この限りでない。

●改正前
(抵当権の効力の及ぶ範囲)
370条
抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産(以下「抵当不動産」という。)に付加して一体となっている物に及ぶ。ただし、設定行為に別段の定めがある場合及び第四百二十四条の規定により債権者が債務者の行為を取り消すことができる場合は、この限りでない。


○改正後
(根抵当権)
398条の2
(略)
2項 (略)
3項 特定の原因に基づいて債務者との間に継続して生ずる債権、手形上若しくは小切手上の請求権又は電子記録債権(電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子記録債権をいう。次条第二項において同じ。)は、前項の規定にかかわらず、根抵当権の担保すべき債権とすることができる。

●改正前
(根抵当権)
398条の2
(略)
2項 (略)
3項 特定の原因に基づいて債務者との間に継続して生ずる債権又は手形上若しくは小切手上の請求権は、前項の規定にかかわらず、根抵当権の担保すべき債権とすることができる。


○改正後
(根抵当権の被担保債権の範囲)
398条の3
(略)
2項 債務者との取引によらないで取得する手形上若しくは小切手上の請求権又は電子記録債権を根抵当権の担保すべき債権とした場合において、次に掲げる事由があったときは、その前に取得したものについてのみ、その根抵当権を行使することができる。ただし、その後に取得したものであっても、その事由を知らないで取得したものについては、これを行使することを妨げない。
一~三号 (略)

●改正前
(根抵当権の被担保債権の範囲)
398条の3
(略)
2項 債務者との取引によらないで取得する手形上又は小切手上の請求権を根抵当権の担保すべき債権とした場合において、次に掲げる事由があったときは、その前に取得したものについてのみ、その根抵当権を行使することができる。ただし、その後に取得したものであっても、その事由を知らないで取得したものについては、これを行使することを妨げない。
一~三号 (略)


○改正後
(根抵当権の被担保債権の譲渡等)
398条の7
(略)
2項 (略)
3項 元本の確定前に免責的債務引受があった場合における債権者は、第四百七十二条の四第一項の規定にかかわらず、根抵当権を引受人が負担する債務に移すことができない。
4項 元本の確定前に債権者の交替による更改があった場合における更改前の債権者は、第五百十八条第一項の規定にかかわらず、根抵当権を更改後の債務に移すことができない。元本の確定前に債務者の交替による更改があった場合における債権者も、同様とする。

●改正前
(根抵当権の被担保債権の譲渡等)
398条の7
(略)
2項 (略)
3項 元本の確定前に債権者又は債務者の交替による更改があったときは、その当事者は、第五百十八条の規定にかかわらず、根抵当権を更改後の債務に移すことができない。
4項 該当条文なし(つまり398条の7の4項は民法改正により新設される。もう少し正確に言うと改正前の398条の7の3項が改正後の398条の7の4項にあたり、改正後の398条の7の3項が新設される条文となる)

【債権】400~724条 民法改正後と現行民法の条文対照一覧

○改正後
(特定物の引渡しの場合の注意義務)
400条
債権の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、その引渡しをするまで、契約その他の債権の発生原因及び取引上の社会通念に照らして定まる善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。

●改正前
(特定物の引渡しの場合の注意義務)
400条
債権の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、その引渡しをするまで、善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。


○改正後
(法定利率)
404条
利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、その利息が生じた最初の時点における法定利率による。
2項 法定利率は、年三パーセントとする。
3項 前項の規定にかかわらず、法定利率は、法務省令で定めるところにより、三年を一期とし、一期ごとに、次項の規定により変動するものとする。
4項 各期における法定利率は、この項の規定により法定利率に変動があった期のうち直近のもの(以下この項において「直近変動期」という。)における基準割合と当期における基準割合との差に相当する割合(その割合に一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を直近変動期における法定利率に加算し、又は減算した割合とする。
5項 前項に規定する「基準割合」とは、法務省令で定めるところにより、各期の初日の属する年の六年前の年の一月から前々年の十二月までの各月における短期貸付けの平均利率(当該各月において銀行が新たに行った貸付け(貸付期間が一年未満のものに限る。)に係る利率の平均をいう。)の合計を六十で除して計算した割合(その割合に〇・一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として法務大臣が告示するものをいう。

●改正前
(法定利率)
404条
利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年五分とする
2~5項 該当条文なし(つまり404条2~5項は民法改正により新設される)


○改正後
(不能による選択債権の特定)
410条
債権の目的である給付の中に不能のものがある場合において、その不能が選択権を有する者の過失によるものであるときは、債権は、その残存するものについて存在する。
2項 削る(つまり410条2項は民法改正により削られる)

●改正前
(不能による選択債権の特定)
410条
債権の目的である給付の中に、初めから不能であるもの又は後に至って不能となったものがあるときは、債権は、その残存するものについて存在する。
2項 選択権を有しない当事者の過失によって給付が不能となったときは、前項の規定は、適用しない。


○改正後
(履行期と履行遅滞)
412条
(略)
2項 債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した後に履行の請求を受けた時又はその期限の到来したことを知った時のいずれか早い時から遅滞の責任を負う。
3項 (略)

●改正前
(履行期と履行遅滞)
412条
(略)
2項 債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来したことを知った時から遅滞の責任を負う。
3項 (略)


○改正後
(履行不能)
412条の2
債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない。
2項 契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であったことは、第四百十五条の規定によりその履行の不能によって生じた損害の賠償を請求することを妨げない。

●改正前
該当条文なし(つまり412条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(受領遅滞)
413条
債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、その債務の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、履行の提供をした時からその引渡しをするまで、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、その物を保存すれば足りる。
2項 債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないことによって、その履行の費用が増加したときは、その増加額は、債権者の負担とする。

●改正前
(受領遅滞)
413条
債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないときは、その債権者は、履行の提供があった時から遅滞の責任を負う。
2項 該当条文なし(つまり413条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(履行遅滞中又は受領遅滞中の履行不能と帰責事由)
413条の2
債務者がその債務について遅滞の責任を負っている間に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは、その履行の不能は、債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなす。
2項 債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、履行の提供があった時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは、その履行の不能は、債権者の責めに帰すべき事由によるものとみなす。

●改正前
該当条文なし(つまり413条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(履行の強制)
414条
債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い、直接強制、代替執行、間接強制その他の方法による履行の強制を裁判所に請求することができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2項 前項の規定は、損害賠償の請求を妨げない。
3、4項 削る(つまり414条3、4項は民法改正により削られる。もう少し正確に言うと改正前の414条4項が改正後の414条2項にあたるので改正前414条2、3項が削られることになる)

●改正前
(履行の強制)
414条
債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、その強制履行を裁判所に請求することができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2項 債務の性質が強制履行を許さない場合において、その債務が作為を目的とするときは、債権者は、債務者の費用で第三者にこれをさせることを裁判所に請求することができる。ただし、法律行為を目的とする債務については、裁判をもって債務者の意思表示に代えることができる。
3項 不作為を目的とする債務については、債務者の費用で、債務者がした行為の結果を除去し、又は将来のため適当な処分をすることを裁判所に請求することができる。
4項 前三項の規定は、損害賠償の請求を妨げない。


○改正後
(債務不履行による損害賠償)
415条
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
2項 前項の規定により損害賠償の請求をすることができる場合において、債権者は、次に掲げるときは、債務の履行に代わる損害賠償の請求をすることができる。
一号 債務の履行が不能であるとき。
二号 債務者がその債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三号 債務が契約によって生じたものである場合において、その契約が解除され、又は債務の不履行による契約の解除権が発生したとき。

●改正前
(債務不履行による損害賠償)
415条
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。
2項 該当条文なし(つまり415条2項は民法改正により新設される)
一~三号 該当条文なし(つまり415条2項一~三号は民法改正により新設される)


○改正後
(損害賠償の範囲)
416条
(略)
2項 特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見すべきであったときは、債権者は、その賠償を請求することができる。

●改正前
(損害賠償の範囲)
416条
(略)
2項 特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見し、又は予見することができたときは、債権者は、その賠償を請求することができる。


○改正後
(中間利息の控除)
417条の2
将来において取得すべき利益についての損害賠償の額を定める場合において、その利益を取得すべき時までの利息相当額を控除するときは、その損害賠償の請求権が生じた時点における法定利率により、これをする。
2項 将来において負担すべき費用についての損害賠償の額を定める場合において、その費用を負担すべき時までの利息相当額を控除するときも、前項と同様とする。

●改正前
該当条文なし(つまり417条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(過失相殺)
418条
債務の不履行又はこれによる損害の発生若しくは拡大に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。債務の不履行又はこれによる損害の発生若しくは拡大に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。

●改正前
(過失相殺)
418条
債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。


○改正後
(金銭債務の特則)
419条
金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
2、3項 (略)

●改正前
(金銭債務の特則)
419条
金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
2、3項 (略)


○改正後
(賠償額の予定)
420条
当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。
2、3項 (略)

●改正前
(賠償額の予定)
420条
当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。この場合において、裁判所は、その額を増減することができない。
2、3項 (略)


○改正後
(代償請求権)
422条の2
債務者が、その債務の履行が不能となったのと同一の原因により債務の目的物の代償である権利又は利益を取得したときは、債権者は、その受けた損害の額の限度において、債務者に対し、その権利の移転又はその利益の償還を請求することができる。

●改正前
該当条文なし(つまり422条の2は民法改正により新設される)


○改正後
第二款 債権者代位権
(債権者代位権の要件)
423条
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
2項 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。
3項 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。

●改正前
第二款 債権者代位権及び詐害行為取消権
債権者代位権
423条
債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。
2項 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、裁判上の代位によらなければ、前項の権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。
3項 該当条文なし(つまり423条3項は民法改正により新設される)


○改正後

(代位行使の範囲)
423条の2
債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度においてのみ、被代位権利を行使することができる。

(債権者への支払又は引渡し)
423条の3
債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利が金銭の支払又は動産の引渡しを目的とするものであるときは、相手方に対し、その支払又は引渡しを自己に対してすることを求めることができる。この場合において、相手方が債権者に対してその支払又は引渡しをしたときは、被代位権利は、これによって消滅する。

(相手方の抗弁)
423条の4
債権者が被代位権利を行使したときは、相手方は、債務者に対して主張することができる抗弁をもって、債権者に対抗することができる。

(債務者の取立てその他の処分の権限等)
423条の5
債権者が被代位権利を行使した場合であっても、債務者は、被代位権利について、自ら取立てその他の処分をすることを妨げられない。この場合においては、相手方も、被代位権利について、債務者に対して履行をすることを妨げられない。

(被代位権利の行使に係る訴えを提起した場合の訴訟告知)
423条の6
債権者は、被代位権利の行使に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債務者に対し、訴訟告知をしなければならない。

(登記又は登録の請求権を保全するための債権者代位権)
423条の7
登記又は登録をしなければ権利の得喪及び変更を第三者に対抗することができない財産を譲り受けた者は、その譲渡人が第三者に対して有する登記手続又は登録手続をすべきことを請求する権利を行使しないときは、その権利を行使することができる。この場合においては、前三条の規定を準用する。

●改正前
該当条文なし(つまり423条の2~7は民法改正により新設される)


○改正後
第三款 詐害行為取消権
第一目 詐害行為取消権の要件
(詐害行為取消請求)
424条
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
2項 前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
3項 債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
4項 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。

●改正前
詐害行為取消権
424条
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした法律行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者又は転得者がその行為又は転得の時において債権者を害すべき事実を知らなかったときは、この限りでない。
2項 前項の規定は、財産権を目的としない法律行為については、適用しない。
3、4項 該当条文なし(つまり424条3、4項は民法改正により新設される)


○改正後

(相当の対価を得てした財産の処分行為の特則)
424条の2
債務者が、その有する財産を処分する行為をした場合において、受益者から相当の対価を取得しているときは、債権者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合に限り、その行為について、詐害行為取消請求をすることができる。
一号 その行為が、不動産の金銭への換価その他の当該処分による財産の種類の変更により、債務者において隠匿、無償の供与その他の債権者を害することとなる処分(以下この条において「隠匿等の処分」という。)をするおそれを現に生じさせるものであること。
二号 債務者が、その行為の当時、対価として取得した金銭その他の財産について、隠匿等の処分をする意思を有していたこと。
三号 受益者が、その行為の当時、債務者が隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたこと。

(特定の債権者に対する担保の供与等の特則)
424条の3
債務者がした既存の債務についての担保の供与又は債務の消滅に関する行為について、債権者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合に限り、詐害行為取消請求をすることができる。
一号 その行為が、債務者が支払不能(債務者が、支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態をいう。次項第一号において同じ。)の時に行われたものであること。
二号 その行為が、債務者と受益者とが通謀して他の債権者を害する意図をもって行われたものであること。
2項 前項に規定する行為が、債務者の義務に属せず、又はその時期が債務者の義務に属しないものである場合において、次に掲げる要件のいずれにも該当するときは、債権者は、同項の規定にかかわらず、その行為について、詐害行為取消請求をすることができる。
一号 その行為が、債務者が支払不能になる前三十日以内に行われたものであること。
二号 その行為が、債務者と受益者とが通謀して他の債権者を害する意図をもって行われたものであること。

(過大な代物弁済等の特則)
424条の4
債務者がした債務の消滅に関する行為であって、受益者の受けた給付の価額がその行為によって消滅した債務の額より過大であるものについて、第四百二十四条に規定する要件に該当するときは、債権者は、前条第一項の規定にかかわらず、その消滅した債務の額に相当する部分以外の部分については、詐害行為取消請求をすることができる。

(転得者に対する詐害行為取消請求)
424条の5
債権者は、受益者に対して詐害行為取消請求をすることができる場合において、受益者に移転した財産を転得した者があるときは、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める場合に限り、その転得者に対しても、詐害行為取消請求をすることができる。
一号 その転得者が受益者から転得した者である場合 その転得者が、転得の当時、債務者がした行為が債権者を害することを知っていたとき。
二号 その転得者が他の転得者から転得した者である場合 その転得者及びその前に転得した全ての転得者が、それぞれの転得の当時、債務者がした行為が債権者を害することを知っていたとき。

第二目 詐害行為取消権の行使の方法等

(財産の返還又は価額の償還の請求)
424条の6
債権者は、受益者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、その行為によって受益者に移転した財産の返還を請求することができる。受益者がその財産の返還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。
2項 債権者は、転得者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、転得者が転得した財産の返還を請求することができる。転得者がその財産の返還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。

(被告及び訴訟告知)
424条の7
詐害行為取消請求に係る訴えについては、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める者を被告とする。
一号 受益者に対する詐害行為取消請求に係る訴え 受益者
二号 転得者に対する詐害行為取消請求に係る訴え その詐害行為取消請求の相手方である転得者
2項 債権者は、詐害行為取消請求に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債務者に対し、訴訟告知をしなければならない。

(詐害行為の取消しの範囲)
424条の8
債権者は、詐害行為取消請求をする場合において、債務者がした行為の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度においてのみ、その行為の取消しを請求することができる。
2項 債権者が第四百二十四条の六第一項後段又は第二項後段の規定により価額の償還を請求する場合についても、前項と同様とする。

(債権者への支払又は引渡し)
424条の9
債権者は、第四百二十四条の六第一項前段又は第二項前段の規定により受益者又は転得者に対して財産の返還を請求する場合において、その返還の請求が金銭の支払又は動産の引渡しを求めるものであるときは、受益者に対してその支払又は引渡しを、転得者に対してその引渡しを、自己に対してすることを求めることができる。この場合において、受益者又は転得者は、債権者に対してその支払又は引渡しをしたときは、債務者に対してその支払又は引渡しをすることを要しない。
2項 債権者が第四百二十四条の六第一項後段又は第二項後段の規定により受益者又は転得者に対して価額の償還を請求する場合についても、前項と同様とする。

●改正前
424条の2~9
該当条文なし(つまり424条の2~9は民法改正により新設される)


○改正後
第三目 詐害行為取消権の行使の効果
(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)
425条
詐害行為取消請求を認容する確定判決は、債務者及びその全ての債権者に対してもその効力を有する。

●改正前
詐害行為の取消しの効果
425条
前条の規定による取消しは、すべての債権者の利益のためにその効力を生ずる。


○改正後

(債務者の受けた反対給付に関する受益者の権利)
425条の2
債務者がした財産の処分に関する行為(債務の消滅に関する行為を除く。)が取り消されたときは、受益者は、債務者に対し、その財産を取得するためにした反対給付の返還を請求することができる。債務者がその反対給付の返還をすることが困難であるときは、受益者は、その価額の償還を請求することができる。

(受益者の債権の回復)
425条の3
債務者がした債務の消滅に関する行為が取り消された場合(第四百二十四条の四の規定により取り消された場合を除く。)において、受益者が債務者から受けた給付を返還し、又はその価額を償還したときは、受益者の債務者に対する債権は、これによって原状に復する。

(詐害行為取消請求を受けた転得者の権利)
425条の4
債務者がした行為が転得者に対する詐害行為取消請求によって取り消されたときは、その転得者は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める権利を行使することができる。ただし、その転得者がその前者から財産を取得するためにした反対給付又はその前者から財産を取得することによって消滅した債権の価額を限度とする。
一号 第四百二十五条の二に規定する行為が取り消された場合 その行為が受益者に対する詐害行為取消請求によって取り消されたとすれば同条の規定により生ずべき受益者の債務者に対する反対給付の返還請求権又はその価額の償還請求権
二号 前条に規定する行為が取り消された場合(第四百二十四条の四の規定により取り消された場合を除く。) その行為が受益者に対する詐害行為取消請求によって取り消されたとすれば前条の規定により回復すべき受益者の債務者に対する債権

●改正前
425条の2~4
該当条文なし(つまり425条の2~4は民法改正により新設される)


○改正後
第四目 詐害行為取消権の期間の制限
426条
詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から二年を経過したときは、提起することができない。行為の時から十年を経過したときも、同様とする。

●改正前
(詐害行為取消権の期間の制限)
426条
第四百二十四条の規定による取消権は、債権者が取消しの原因を知った時から二年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。


○改正後
(不可分債権)
428条
次款(連帯債権)の規定(第四百三十三条及び第四百三十五条の規定を除く。)は、債権の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債権者があるときについて準用する。

●改正前
(不可分債権)
428条
債権の目的がその性質上又は当事者の意思表示によって不可分である場合において、数人の債権者があるときは、各債権者はすべての債権者のために履行を請求し、債務者はすべての債権者のために各債権者に対して履行をすることができる。


○改正後
(不可分債権者の一人との間の更改又は免除)
429条
不可分債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。この場合においては、その一人の不可分債権者がその権利を失わなければ分与されるべき利益を債務者に償還しなければならない。
2項 (削る)つまり429条は民法改正により削除される

●改正前
(不可分債権者の一人について生じた事由等の効力
429条
不可分債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。この場合においては、その一人の不可分債権者がその権利を失わなければ分与される利益を債務者に償還しなければならない。
2項 前項に規定する場合のほか、不可分債権者の一人の行為又は一人について生じた事由は、他の不可分債権者に対してその効力を生じない。


○改正後
(不可分債務)
430条
第四款(連帯債務)の規定(第四百四十条の規定を除く。)は、債務の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債務者があるときについて準用する。

●改正前
(不可分債務)
430条
前条の規定及び次款(連帯債務)の規定(第四百三十四条から第四百四十条までの規定を除く。)は、数人が不可分債務を負担する場合について準用する。


○改正後

第三款 連帯債権

(連帯債権者による履行の請求等)
432条
債権の目的がその性質上可分である場合において、法令の規定又は当事者の意思表示によって数人が連帯して債権を有するときは、各債権者は、全ての債権者のために全部又は一部の履行を請求することができ、債務者は、全ての債権者のために各債権者に対して履行をすることができる。

(連帯債権者の一人との間の更改又は免除)
433条
連帯債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があったときは、その連帯債権者がその権利を失わなければ分与されるべき利益に係る部分については、他の連帯債権者は、履行を請求することができない。

(連帯債権者の一人との間の相殺)
434条
債務者が連帯債権者の一人に対して債権を有する場合において、その債務者が相殺を援用したときは、その相殺は、他の連帯債権者に対しても、その効力を生ずる。

(連帯債権者の一人との間の混同)
435条
連帯債権者の一人と債務者との間に混同があったときは、債務者は、弁済をしたものとみなす。

(相対的効力の原則)
435条の2
第四百三十二条から前条までに規定する場合を除き、連帯債権者の一人の行為又は一人について生じた事由は、他の連帯債権者に対してその効力を生じない。ただし、他の連帯債権者の一人及び債務者が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債権者に対する効力は、その意思に従う。

●改正前
432~435条、435条の2
改正後の432~435条、435条の2にあたる条文はない


○改正後
第四款 連帯債務
(連帯債務者に対する履行の請求)
436条
債務の目的がその性質上可分である場合において、法令の規定又は当事者の意思表示によって数人が連帯して債務を負担するときは、債権者は、その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次に全ての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。

●改正前
第三款 連帯債務
(履行の請求)
432条
数人が連帯債務を負担するときは、債権者は、その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。


○改正後
(連帯債務者の一人についての法律行為の無効等)
437条
(略)※改正前の433条と同文

●改正前
(連帯債務者の一人についての法律行為の無効等)
433条
(略)


○改正後
(連帯債務者の一人に対する履行の請求)
(削る) つまり(連帯債務者の一人に対する履行の請求)は民法改正により削られる。

●改正前
連帯債務者の一人に対する履行の請求
434条
連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。


○改正後
(連帯債務者の一人との間の更改)
438条
連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。

●改正前
(連帯債務者の一人との間の更改)
435条
連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。


○改正後
(連帯債務者の一人による相殺等)
439条
連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。
2項 前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。

●改正前
(連帯債務者の一人による相殺等)
436条
連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。
2項 前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分についてのみ他の連帯債務者が相殺を援用することができる。


○改正後
(連帯債務者の一人に対する免除)
(削る) つまり(連帯債務者の一人に対する免除)は民法改正により削除される。

●改正前
連帯債務者の一人に対する免除
437条
連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益のためにも、その効力を生ずる。


○改正後
(連帯債務者の一人との間の混同)
440条
(略)

●改正前
(連帯債務者の一人との間の混同)
438条
(略)


○改正後
(連帯債務者の一人についての時効の完成)
(削る) つまり(連帯債務者の一人についての時効の完成)は民法改正により削除される。

●改正前
連帯債務者の一人についての時効の完成
439条
連帯債務者の一人のために時効が完成したときは、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、その義務を免れる。


○改正後
(相対的効力の原則)
441条
第四百三十八条、第四百三十九条第一項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。

●改正前
(相対的効力の原則)
440条
第四百三十四条から前条までに規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。


○改正後
(連帯債務者についての破産手続の開始)
(削る) つまり(連帯債務者についての破産手続の開始)は民法改正により削除される。

●改正前
連帯債務者についての破産手続の開始
441条
連帯債務者の全員又はそのうちの数人が破産手続開始の決定を受けたときは、債権者は、その債権の全額について各破産財団の配当に加入することができる。


○改正後
(連帯債務者間の求償権)
442条
連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、その免責を得た額が自己の負担部分を超えるかどうかにかかわらず、他の連帯債務者に対し、その免責を得るために支出した財産の額(その財産の額が共同の免責を得た額を超える場合にあっては、その免責を得た額)のうち各自の負担部分に応じた額の求償権を有する。
2項 (略)

●改正前
(連帯債務者間の求償権)
442条
連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。
2項 (略)


○改正後
(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)
443条
他の連帯債務者があることを知りながら、連帯債務者の一人が共同の免責を得ることを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得た連帯債務者に対抗したときは、その連帯債務者は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。
2項 弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た連帯債務者が、他の連帯債務者があることを知りながらその免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、他の連帯債務者が善意で弁済その他自己の財産をもって免責を得るための行為をしたときは、当該他の連帯債務者は、その免責を得るための行為を有効であったものとみなすことができる。

●改正前
(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)
443条
連帯債務者の一人が債権者から履行の請求を受けたことを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得た連帯債務者に対抗したときは、過失のある連帯債務者は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。
2項 連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、他の連帯債務者が善意で弁済をし、その他有償の行為をもって免責を得たときは、その免責を得た連帯債務者は、自己の弁済その他免責のためにした行為を有効であったものとみなすことができる。


○改正後.
(償還をする資力のない者の負担部分の分担)
444条
連帯債務者の中に償還をする資力のない者があるときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する。
2項 前項に規定する場合において、求償者及び他の資力のある者がいずれも負担部分を有しない者であるときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の資力のある者の間で、等しい割合で分割して負担する。
3項 前二項の規定にかかわらず、償還を受けることができないことについて求償者に過失があるときは、他の連帯債務者に対して分担を請求することができない。

●改正前
(償還をする資力のない者の負担部分の分担)
444条
連帯債務者の中に償還をする資力のない者があるときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する。ただし、求償者に過失があるときは、他の連帯債務者に対して分担を請求することができない。
2、3項 該当条文なし(つまり444条2、3項は民法改正により新設される)


○改正後
(連帯債務者の一人との間の免除等と求償権)
445条
連帯債務者の一人に対して債務の免除がされ、又は連帯債務者の一人のために時効が完成した場合においても、他の連帯債務者は、その一人の連帯債務者に対し、第四百四十二条第一項の求償権を行使することができる。

●改正前
連帯の免除と弁済をする資力のない者の負担部分の分担
445条
連帯債務者の一人が連帯の免除を得た場合において、他の連帯債務者の中に弁済をする資力のない者があるときは、債権者は、その資力のない者が弁済をすることができない部分のうち連帯の免除を得た者が負担すべき部分を負担する。


○改正後
第五款 保証債務
(保証人の責任等)
446条
(略)
2項 (略)
3項 保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

●改正前
第四款 保証債務
(保証人の責任等)
446条
(略)
2項 (略)
3項 保証契約がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。


○改正後
448条
(略)
2項 主たる債務の目的又は態様が保証契約の締結後に加重されたときであっても、保証人の負担は加重されない。

●改正前
448条
(略)
2項 該当条文なし(つまり448条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(主たる債務者について生じた事由の効力)
457条
主たる債務者に対する履行の請求その他の事由による時効の完成猶予及び更新は、保証人に対しても、その効力を生ずる。
2項 保証人は、主たる債務者が主張することができる抗弁をもって債権者に対抗することができる。
3項 主たる債務者が債権者に対して相殺権、取消権又は解除権を有するときは、これらの権利の行使によって主たる債務者がその債務を免れるべき限度において、保証人は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。

●改正前
(主たる債務者について生じた事由の効力)
457条
主たる債務者に対する履行の請求その他の事由による時効の中断は、保証人に対しても、その効力を生ずる。
2項 保証人は、主たる債務者の債権による相殺をもって債権者に対抗することができる。
3項 該当条文なし(つまり457条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(連帯保証人について生じた事由の効力)
458条
第四百三十八条、第四百三十九条第一項、第四百四十条及び第四百四十一条の規定は、主たる債務者と連帯して債務を負担する保証人について生じた事由について準用する。

●改正前
(連帯保証人について生じた事由の効力)
458条
第四百三十四条から第四百四十条までの規定は、主たる債務者が保証人と連帯して債務を負担する場合について準用する。


○改正後

(主たる債務の履行状況に関する情報の提供義務)
458条の2
保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、保証人の請求があったときは、債権者は、保証人に対し、遅滞なく、主たる債務の元本及び主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものについての不履行の有無並びにこれらの残額及びそのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供しなければならない。

(主たる債務者が期限の利益を喪失した場合における情報の提供義務)
458条の3
主たる債務者が期限の利益を有する場合において、その利益を喪失したときは、債権者は、保証人に対し、その利益の喪失を知った時から二箇月以内に、その旨を通知しなければならない。
2項 前項の期間内に同項の通知をしなかったときは、債権者は、保証人に対し、主たる債務者が期限の利益を喪失した時から同項の通知を現にするまでに生じた遅延損害金(期限の利益を喪失しなかったとしても生ずべきものを除く。)に係る保証債務の履行を請求することができない。
3項 前二項の規定は、保証人が法人である場合には、適用しない。

●改正前
458条の2、3
該当条文なし(つまり458条の2、3は民法改正により新設される)


○改正後
(委託を受けた保証人の求償権)
459条
保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為(以下「債務の消滅行為」という。)をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、そのために支出した財産の額(その財産の額がその債務の消滅行為によって消滅した主たる債務の額を超える場合にあっては、その消滅した額)の求償権を有する。
2項 (略)

●改正前
(委託を受けた保証人の求償権)
459条
保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡しを受け、又は主たる債務者に代わって弁済をし、その他自己の財産をもって債務を消滅させるべき行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対して求償権を有する。
2項 (略)


○改正後
459条の2
保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務の弁済期前に債務の消滅行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、主たる債務者がその当時利益を受けた限度において求償権を有する。この場合において、主たる債務者が債務の消滅行為の日以前に相殺の原因を有していたことを主張するときは、保証人は、債権者に対し、その相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。
2項 前項の規定による求償は、主たる債務の弁済期以後の法定利息及びその弁済期以後に債務の消滅行為をしたとしても避けることができなかった費用その他の損害の賠償を包含する。
3項 第一項の求償権は、主たる債務の弁済期以後でなければ、これを行使することができない。

●改正前
459条の2
該当条文なし(つまり459条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(委託を受けた保証人の事前の求償権)
460条
(略)
一号 (略)
二号 (略)
三号 保証人が過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡しを受けたとき。

●改正前
(委託を受けた保証人の事前の求償権)
460条
(略)
一号 (略)
二号 (略)
三号 債務の弁済期が不確定で、かつ、その最長期をも確定することができない場合において、保証契約の後十年を経過したとき。


○改正後
(主たる債務者が保証人に対して償還をする場合)
461条
前条の規定により主たる債務者が保証人に対して償還をする場合において、債権者が全部の弁済を受けない間は、主たる債務者は、保証人に担保を供させ、又は保証人に対して自己に免責を得させることを請求することができる。
2項 (略)

●改正前
(主たる債務者が保証人に対して償還をする場合)
461条
前二条の規定により主たる債務者が保証人に対して償還をする場合において、債権者が全部の弁済を受けない間は、主たる債務者は、保証人に担保を供させ、又は保証人に対して自己に免責を得させることを請求することができる。
2項 (略)


○改正後
(委託を受けない保証人の求償権)
462条
第四百五十九条の二第一項の規定は、主たる債務者の委託を受けないで保証をした者が債務の消滅行為をした場合について準用する。
2項 (略)
3項 第四百五十九条の二第三項の規定は、前二項に規定する保証人が主たる債務の弁済期前に債務の消滅行為をした場合における求償権の行使について準用する。

●改正前
(委託を受けない保証人の求償権)
462条
主たる債務者の委託を受けないで保証をした者が弁済をし、その他自己の財産をもって主たる債務者にその債務を免れさせたときは、主たる債務者は、その当時利益を受けた限度において償還をしなければならない。
2項 (略)
3項 該当条文なし(つまり462条3項は民法改正により新設される)


○改正後
(通知を怠った保証人の求償の制限等)
463条
保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者にあらかじめ通知しないで債務の消滅行為をしたときは、主たる債務者は、債権者に対抗することができた事由をもってその保証人に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその保証人に対抗したときは、その保証人は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。
2項 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者が債務の消滅行為をしたことを保証人に通知することを怠ったため、その保証人が善意で債務の消滅行為をしたときは、その保証人は、その債務の消滅行為を有効であったものとみなすことができる。
3項 保証人が債務の消滅行為をした後に主たる債務者が債務の消滅行為をした場合においては、保証人が主たる債務者の意思に反して保証をしたときのほか、保証人が債務の消滅行為をしたことを主たる債務者に通知することを怠ったため、主たる債務者が善意で債務の消滅行為をしたときも、主たる債務者は、その債務の消滅行為を有効であったものとみなすことができる。

●改正前
(通知を怠った保証人の求償の制限)
463条
第四百四十三条の規定は、保証人について準用する。
2項 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、善意で弁済をし、その他自己の財産をもって債務を消滅させるべき行為をしたときは、第四百四十三条の規定は、主たる債務者についても準用する。
3項 該当条文なし(つまり463条3項は民法改正により新設される)


○改正後
第二目 個人根保証契約
(個人根保証契約の保証人の責任等)
465条の2
一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(以下「根保証契約」という。)であって保証人が法人でないもの(以下「個人根保証契約」という。)の保証人は、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのもの及びその保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額について、その全部に係る極度額を限度として、その履行をする責任を負う。
2項 個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない。
3項 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人根保証契約における第一項に規定する極度額の定めについて準用する。

●改正前
第二目 貸金等根保証契約
貸金等根保証契約の保証人の責任等)
465条の2
一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(以下「根保証契約」という。)であってその債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務(以下「貸金等債務」という。)が含まれるもの(保証人が法人であるものを除く。以下「貸金等根保証契約」という。)の保証人は、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのもの及びその保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額について、その全部に係る極度額を限度として、その履行をする責任を負う。
2項 貸金等根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない。
3項 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、貸金等根保証契約における第一項に規定する極度額の定めについて準用する。


○改正後
(個人貸金等根保証契約の元本確定期日)
465条の3
個人根保証契約であってその主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務(以下「貸金等債務」という。)が含まれるもの(以下「個人貸金等根保証契約」という。)において主たる債務の元本の確定すべき期日(以下「元本確定期日」という。)の定めがある場合において、その元本確定期日がその個人貸金等根保証契約の締結の日から五年を経過する日より後の日と定められているときは、その元本確定期日の定めは、その効力を生じない。
2項 個人貸金等根保証契約において元本確定期日の定めがない場合(前項の規定により元本確定期日の定めがその効力を生じない場合を含む。)には、その元本確定期日は、その個人貸金等根保証契約の締結の日から三年を経過する日とする。
3項 個人貸金等根保証契約における元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本確定期日がその変更をした日から五年を経過する日より後の日となるときは、その元本確定期日の変更は、その効力を生じない。ただし、元本確定期日の前二箇月以内に元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本確定期日が変更前の元本確定期日から五年以内の日となるときは、この限りでない。
4項 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人貸金等根保証契約における元本確定期日の定め及びその変更(その個人貸金等根保証契約の締結の日から三年以内の日を元本確定期日とする旨の定め及び元本確定期日より前の日を変更後の元本確定期日とする変更を除く。)について準用する。

●改正前
貸金等根保証契約の元本確定期日)
465条の3
貸金等根保証契約において主たる債務の元本の確定すべき期日(以下「元本確定期日」という。)の定めがある場合において、その元本確定期日がその貸金等根保証契約の締結の日から五年を経過する日より後の日と定められているときは、その元本確定期日の定めは、その効力を生じない。
2項 貸金等根保証契約において元本確定期日の定めがない場合(前項の規定により元本確定期日の定めがその効力を生じない場合を含む。)には、その元本確定期日は、その貸金等根保証契約の締結の日から三年を経過する日とする。
3項 貸金等根保証契約における元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本確定期日がその変更をした日から五年を経過する日より後の日となるときは、その元本確定期日の変更は、その効力を生じない。ただし、元本確定期日の前二箇月以内に元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本確定期日が変更前の元本確定期日から五年以内の日となるときは、この限りでない。
4項 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、貸金等根保証契約における元本確定期日の定め及びその変更(その貸金等根保証契約の締結の日から三年以内の日を元本確定期日とする旨の定め及び元本確定期日より前の日を変更後の元本確定期日とする変更を除く。)について準用する。


○改正後
個人根保証契約の元本の確定事由)
465条の4
次に掲げる場合には、個人根保証契約における主たる債務の元本は、確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。
一号 債権者が、保証人の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき。
二号 保証人が破産手続開始の決定を受けたとき。
三号 (略)
2項 前項に規定する場合のほか、個人貸金等根保証契約における主たる債務の元本は、次に掲げる場合にも確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。
一号 債権者が、主たる債務者の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき。
二号 主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。

●改正前
貸金等根保証契約の元本の確定事由)
465条の4
次に掲げる場合には、貸金等根保証契約における主たる債務の元本は、確定する。
一号 債権者が、主たる債務者又は保証人の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき。ただし、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。
二号 主たる債務者又は保証人が破産手続開始の決定を受けたとき。
三号 (略)
2項 該当条文なし(つまり465条の4は民法改正により新設される)


○改正後
(保証人が法人である根保証契約の求償権)
465条の5
保証人が法人である根保証契約において、第四百六十五条の二第一項に規定する極度額の定めがないときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。
2項 保証人が法人である根保証契約であってその主たる債務の範囲に貸金等債務が含まれるものにおいて、元本確定期日の定めがないとき、又は元本確定期日の定め若しくはその変更が第四百六十五条の三第一項若しくは第三項の規定を適用するとすればその効力を生じないものであるときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。主たる債務の範囲にその求償権に係る債務が含まれる根保証契約も、同様とする。
3項 前二項の規定は、求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲に求償権に係る債務が含まれる根保証契約の保証人が法人である場合には、適用しない。

●改正前
(保証人が法人である貸金等債務の根保証契約の求償権
465条の5
保証人が法人である根保証契約であってその主たる債務の範囲に貸金等債務が含まれるものにおいて、第四百六十五条の二第一項に規定する極度額の定めがないとき、元本確定期日の定めがないとき、又は元本確定期日の定め若しくはその変更が第四百六十五条の三第一項若しくは第三項の規定を適用するとすればその効力を生じないものであるときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権についての保証契約(保証人が法人であるものを除く。)は、その効力を生じない。
2、3項 該当条文なし(つまり465条の5の2、3項は民法改正により新設される)


○改正後

第三目 事業に係る債務についての保証契約の特則

(公正証書の作成と保証の効力)
(保証人が法人である貸金等債務の根保証契約の求償権
465条の6
事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約は、その契約の締結に先立ち、その締結の日前一箇月以内に作成された公正証書で保証人になろうとする者が保証債務を履行する意思を表示していなければ、その効力を生じない。
2項 前項の公正証書を作成するには、次に掲げる方式に従わなければならない。
一号 保証人になろうとする者が、次のイ又はロに掲げる契約の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事項を公証人に口授すること。
イ 保証契約(ロに掲げるものを除く。) 主たる債務の債権者及び債務者、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものの定めの有無及びその内容並びに主たる債務者がその債務を履行しないときには、その債務の全額について履行する意思(保証人になろうとする者が主たる債務者と連帯して債務を負担しようとするものである場合には、債権者が主たる債務者に対して催告をしたかどうか、主たる債務者がその債務を履行することができるかどうか、又は他に保証人があるかどうかにかかわらず、その全額について履行する意思)を有していること。
ロ 根保証契約 主たる債務の債権者及び債務者、主たる債務の範囲、根保証契約における極度額、元本確定期日の定めの有無及びその内容並びに主たる債務者がその債務を履行しないときには、極度額の限度において元本確定期日又は第四百六十五条の四第一項各号若しくは第二項各号に掲げる事由その他の元本を確定すべき事由が生ずる時までに生ずべき主たる債務の元本及び主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものの全額について履行する意思(保証人になろうとする者が主たる債務者と連帯して債務を負担しようとするものである場合には、債権者が主たる債務者に対して催告をしたかどうか、主たる債務者がその債務を履行することができるかどうか、又は他に保証人があるかどうかにかかわらず、その全額について履行する意思)を有していること。
二号 公証人が、保証人になろうとする者の口述を筆記し、これを保証人になろうとする者に読み聞かせ、又は閲覧させること。
三号 保証人になろうとする者が、筆記の正確なことを承認した後、署名し、印を押すこと。ただし、保証人になろうとする者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して、署名に代えることができる。
四号 公証人が、その証書は前三号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し、印を押すこと。
3項 前二項の規定は、保証人になろうとする者が法人である場合には、適用しない。

(保証に係る公正証書の方式の特則)
465条の7
前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろうとする者が口がきけない者である場合には、公証人の前で、同条第二項第一号イ又はロに掲げる契約の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事項を通訳人の通訳により申述し、又は自書して、同号の口授に代えなければならない。この場合における同項第二号の規定の適用については、同号中「口述」とあるのは、「通訳人の通訳による申述又は自書」とする。
2項 前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろうとする者が耳が聞こえない者である場合には、公証人は、同条第二項第二号に規定する筆記した内容を通訳人の通訳により保証人になろうとする者に伝えて、同号の読み聞かせに代えることができる。
3項 公証人は、前二項に定める方式に従って公正証書を作ったときは、その旨をその証書に付記しなければならない。

(公正証書の作成と求償権についての保証の効力)
465条の8
第四百六十五条の六第一項及び第二項並びに前条の規定は、事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約について準用する。主たる債務の範囲にその求償権に係る債務が含まれる根保証契約も、同様とする。
2項 前項の規定は、保証人になろうとする者が法人である場合には、適用しない。

(公正証書の作成と保証の効力に関する規定の適用除外)
465条の9
前三条の規定は、保証人になろうとする者が次に掲げる者である保証契約については、適用しない。
一号 主たる債務者が法人である場合のその理事、取締役、執行役又はこれらに準ずる者
二号 主たる債務者が法人である場合の次に掲げる者
イ 主たる債務者の総株主の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除く。以下この号において同じ。)の過半数を有する者
ロ 主たる債務者の総株主の議決権の過半数を他の株式会社が有する場合における当該他の株式会社の総株主の議決権の過半数を有する者
ハ 主たる債務者の総株主の議決権の過半数を他の株式会社及び当該他の株式会社の総株主の議決権の過半数を有する者が有する場合における当該他の株式会社の総株主の議決権の過半数を有する者
ニ 株式会社以外の法人が主たる債務者である場合におけるイ、ロ又はハに掲げる者に準ずる者
三号 主たる債務者(法人であるものを除く。以下この号において同じ。)と共同して事業を行う者又は主たる債務者が行う事業に現に従事している主たる債務者の配偶者

(契約締結時の情報の提供義務)
465条の10
主たる債務者は、事業のために負担する債務を主たる債務とする保証又は主たる債務の範囲に事業のために負担する債務が含まれる根保証の委託をするときは、委託を受ける者に対し、次に掲げる事項に関する情報を提供しなければならない。
一号 財産及び収支の状況
二号 主たる債務以外に負担している債務の有無並びにその額及び履行状況
三号 主たる債務の担保として他に提供し、又は提供しようとするものがあるときは、その旨及びその内容
2項 主たる債務者が前項各号に掲げる事項に関して情報を提供せず、又は事実と異なる情報を提供したために委託を受けた者がその事項について誤認をし、それによって保証契約の申込み又はその承諾の意思表示をした場合において、主たる債務者がその事項に関して情報を提供せず又は事実と異なる情報を提供したことを債権者が知り又は知ることができたときは、保証人は、保証契約を取り消すことができる。
3項 前二項の規定は、保証をする者が法人である場合には、適用しない。

●改正前
465条の6~10
該当条文なし(つまり465条の6~10は民法改正により新設される)


○改正後
(債権の譲渡性)
466条
(略)
2項 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。
3項 前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。
4項 前項の規定は、債務者が債務を履行しない場合において、同項に規定する第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については、適用しない。

●改正前
(債権の譲渡性)
466条
(略)
2項 前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。
3、4項 該当条文なし(つまり466条3、4項は民法改正により新設される)


○改正後

(譲渡制限の意思表示がされた債権に係る債務者の供託)
466条の2
債務者は、譲渡制限の意思表示がされた金銭の給付を目的とする債権が譲渡されたときは、その債権の全額に相当する金銭を債務の履行地(債務の履行地が債権者の現在の住所により定まる場合にあっては、譲渡人の現在の住所を含む。次条において同じ。)の供託所に供託することができる。
2項 前項の規定により供託をした債務者は、遅滞なく、譲渡人及び譲受人に供託の通知をしなければならない。
3項 第一項の規定により供託をした金銭は、譲受人に限り、還付を請求することができる。

466条の3
前条第一項に規定する場合において、譲渡人について破産手続開始の決定があったときは、譲受人(同項の債権の全額を譲り受けた者であって、その債権の譲渡を債務者その他の第三者に対抗することができるものに限る。)は、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかったときであっても、債務者にその債権の全額に相当する金銭を債務の履行地の供託所に供託させることができる。この場合においては、同条第二項及び第三項の規定を準用する。

(譲渡制限の意思表示がされた債権の差押え)
466条の4
第四百六十六条第三項の規定は、譲渡制限の意思表示がされた債権に対する強制執行をした差押債権者に対しては、適用しない。
2項 前項の規定にかかわらず、譲受人その他の第三者が譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった場合において、その債権者が同項の債権に対する強制執行をしたときは、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもって差押債権者に対抗することができる。

(預金債権又は貯金債権に係る譲渡制限の意思表示の効力)
466条の5
預金口座又は貯金口座に係る預金又は貯金に係る債権(以下「預貯金債権」という。)について当事者がした譲渡制限の意思表示は、第四百六十六条第二項の規定にかかわらず、その譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対抗することができる。
2項 前項の規定は、譲渡制限の意思表示がされた預貯金債権に対する強制執行をした差押債権者に対しては、適用しない。

(将来債権の譲渡性)
466条の6
債権の譲渡は、その意思表示の時に債権が現に発生していることを要しない。
2項 債権が譲渡された場合において、その意思表示の時に債権が現に発生していないときは、譲受人は、発生した債権を当然に取得する。
3項 前項に規定する場合において、譲渡人が次条の規定による通知をし、又は債務者が同条の規定による承諾をした時(以下「対抗要件具備時」という。)までに譲渡制限の意思表示がされたときは、譲受人その他の第三者がそのことを知っていたものとみなして、第四百六十六条第三項(譲渡制限の意思表示がされた債権が預貯金債権の場合にあっては、前条第一項)の規定を適用する。

●改正前
466条の2~6
該当条文なし(つまり466条の2~6は民法改正により新設される)


○改正後
(債権の譲渡の対抗要件)
467条
債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2項 (略)

●改正前
指名債権の譲渡の対抗要件)
467条
指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2項 (略)


○改正後
(債権の譲渡における債務者の抗弁)
468条
債務者は、対抗要件具備時までに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗することができる。
2項 第四百六十六条第四項の場合における前項の規定の適用については、同項中「対抗要件具備時」とあるのは、「第四百六十六条第四項の相当の期間を経過した時」とし、第四百六十六条の三の場合における同項の規定の適用については、同項中「対抗要件具備時」とあるのは、「第四百六十六条の三の規定により同条の譲受人から供託の請求を受けた時」とする。

●改正前
指名債権の譲渡における債務者の抗弁)
468条
債務者が異議をとどめないで前条の承諾をしたときは、譲渡人に対抗することができた事由があっても、これをもって譲受人に対抗することができない。この場合において、債務者がその債務を消滅させるために譲渡人に払い渡したものがあるときはこれを取り戻し、譲渡人に対して負担した債務があるときはこれを成立しないものとみなすことができる。
2項 譲渡人が譲渡の通知をしたにとどまるときは、債務者は、その通知を受けるまでに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗することができる。


○改正後
(債権の譲渡における相殺権)
469条
債務者は、対抗要件具備時より前に取得した譲渡人に対する債権による相殺をもって譲受人に対抗することができる。
2項 債務者が対抗要件具備時より後に取得した譲渡人に対する債権であっても、その債権が次に掲げるものであるときは、前項と同様とする。ただし、債務者が対抗要件具備時より後に他人の債権を取得したときは、この限りでない。
一号 対抗要件具備時より前の原因に基づいて生じた債権
二号 前号に掲げるもののほか、譲受人の取得した債権の発生原因である契約に基づいて生じた債権
3項 第四百六十六条第四項の場合における前二項の規定の適用については、これらの規定中「対抗要件具備時」とあるのは、「第四百六十六条第四項の相当の期間を経過した時」とし、第四百六十六条の三の場合におけるこれらの規定の適用については、これらの規定中「対抗要件具備時」とあるのは、「第四百六十六条の三の規定により同条の譲受人から供託の請求を受けた時」とする。

●改正前
指図債権の譲渡の対抗要件
469条
指図債権の譲渡は、その証書に譲渡の裏書をして譲受人に交付しなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2、3項 該当条文なし(つまり469条2、3項は民法改正により新設される)


○改正後
(指図債権の債務者の調査の権利等)
(記名式所持人払債権の債務者の調査の権利等)
(指図債権の譲渡における債務者の抗弁の制限)
(無記名債権の譲渡における債務者の抗弁の制限)
上記4項目は民法改正により削られる

●改正前
指図債権の債務者の調査の権利等
470条
指図債権の債務者は、その証書の所持人並びにその署名及び押印の真偽を調査する権利を有するが、その義務を負わない。ただし、債務者に悪意又は重大な過失があるときは、その弁済は、無効とする。
記名式所持人払債権の債務者の調査の権利等
471条
前条の規定は、債権に関する証書に債権者を指名する記載がされているが、その証書の所持人に弁済をすべき旨が付記されている場合について準用する。
指図債権の譲渡における債務者の抗弁の制限
472条
指図債権の債務者は、その証書に記載した事項及びその証書の性質から当然に生ずる結果を除き、その指図債権の譲渡前の債権者に対抗することができた事由をもって善意の譲受人に対抗することができない。
(無記名債権の譲渡における債務者の抗弁の制限)
473条
前条の規定は、無記名債権について準用する。


○改正後

第五節 債務の引受け
第一款 併存的債務引受

(併存的債務引受の要件及び効果)
470条
併存的債務引受の引受人は、債務者と連帯して、債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担する。
2項 併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。
3項 併存的債務引受は、債務者と引受人となる者との契約によってもすることができる。この場合において、併存的債務引受は、債権者が引受人となる者に対して承諾をした時に、その効力を生ずる。
4項 前項の規定によってする併存的債務引受は、第三者のためにする契約に関する規定に従う。

(併存的債務引受における引受人の抗弁等)
471条
引受人は、併存的債務引受により負担した自己の債務について、その効力が生じた時に債務者が主張することができた抗弁をもって債権者に対抗することができる。
2項 債務者が債権者に対して取消権又は解除権を有するときは、引受人は、これらの権利の行使によって債務者がその債務を免れるべき限度において、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。

第二款 免責的債務引受

(免責的債務引受の要件及び効果)
472条
免責的債務引受の引受人は債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担し、債務者は自己の債務を免れる。
2項 免責的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。この場合において、免責的債務引受は、債権者が債務者に対してその契約をした旨を通知した時に、その効力を生ずる。
3項 免責的債務引受は、債務者と引受人となる者が契約をし、債権者が引受人となる者に対して承諾をすることによってもすることができる。

(免責的債務引受における引受人の抗弁等)
472条の2
引受人は、免責的債務引受により負担した自己の債務について、その効力が生じた時に債務者が主張することができた抗弁をもって債権者に対抗することができる。
2項 債務者が債権者に対して取消権又は解除権を有するときは、引受人は、免責的債務引受がなければこれらの権利の行使によって債務者がその債務を免れることができた限度において、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。

(免責的債務引受における引受人の求償権)
472条の3
免責的債務引受の引受人は、債務者に対して求償権を取得しない。

(免責的債務引受による担保の移転)
472条の4
債権者は、第四百七十二条第一項の規定により債務者が免れる債務の担保として設定された担保権を引受人が負担する債務に移すことができる。ただし、引受人以外の者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。
2項 前項の規定による担保権の移転は、あらかじめ又は同時に引受人に対してする意思表示によってしなければならない。
3項 前二項の規定は、第四百七十二条第一項の規定により債務者が免れる債務の保証をした者があるときについて準用する。
4項 前項の場合において、同項において準用する第一項の承諾は、書面でしなければ、その効力を生じない。
5項 前項の承諾がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その承諾は、書面によってされたものとみなして、同項の規定を適用する。

●改正前
第二款 免責的債務引受
(免責的債務引受の要件及び効果)
(免責的債務引受における引受人の抗弁等)
(免責的債務引受における引受人の求償権)
(免責的債務引受による担保の移転)
上記項目は改正前にはない(つまり上記項目は民法改正により新設されるということ)


○改正後
第六節 債権の消滅
(弁済)
473条
債務者が債権者に対して債務の弁済をしたときは、その債権は、消滅する。

●改正前
第五節 債権の消滅
(弁済)
該当条文なし(つまり(弁済)は民法改正により新設される)


○改正後
(第三者の弁済)
474条
債務の弁済は、第三者もすることができる。
2項 弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。ただし、債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときは、この限りでない。
3項 前項に規定する第三者は、債権者の意思に反して弁済をすることができない。ただし、その第三者が債務者の委託を受けて弁済をする場合において、そのことを債権者が知っていたときは、この限りでない。
4項 前三項の規定は、その債務の性質が第三者の弁済を許さないとき、又は当事者が第三者の弁済を禁止し、若しくは制限する旨の意思表示をしたときは、適用しない。

●改正前
(第三者の弁済)
474条
債務の弁済は、第三者もすることができる。ただし、その債務の性質がこれを許さないとき、又は当事者が反対の意思を表示したときは、この限りでない。
2項 利害関係を有しない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。
3、4項 該当条文なし(つまり474条2、3項は民法改正により新設される)


○改正後
(弁済として引き渡した物の取戻し)
475条
(略)
(削る)

●改正前
(弁済として引き渡した物の取戻し)
475条
(略)
476条
譲渡につき行為能力の制限を受けた所有者が弁済として物の引渡しをした場合において、その弁済を取り消したときは、その所有者は、更に有効な弁済をしなければ、その物を取り戻すことができない。


○改正後
(弁済として引き渡した物の消費又は譲渡がされた場合の弁済の効力等)
476条
前条の場合において、債権者が弁済として受領した物を善意で消費し、又は譲り渡したときは、その弁済は、有効とする。この場合において、債権者が第三者から賠償の請求を受けたときは、弁済をした者に対して求償をすることを妨げない。

●改正前
(弁済として引き渡した物の消費又は譲渡がされた場合の弁済の効力等)
477条
前二条の場合において、債権者が弁済として受領した物を善意で消費し、又は譲り渡したときは、その弁済は、有効とする。この場合において、債権者が第三者から賠償の請求を受けたときは、弁済をした者に対して求償をすることを妨げない。


○改正後
(預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済)
477条
債権者の預金又は貯金の口座に対する払込みによってする弁済は、債権者がその預金又は貯金に係る債権の債務者に対してその払込みに係る金額の払戻しを請求する権利を取得した時に、その効力を生ずる。

●改正前
(預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済)
該当条文なし(つまり(預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済)は民法改正により新設される)


○改正後
(受領権者としての外観を有する者に対する弁済)
478条
受領権者(債権者及び法令の規定又は当事者の意思表示によって弁済を受領する権限を付与された第三者をいう。以下同じ。)以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。

●改正前
債権の準占有者に対する弁済
478条
債権の準占有者に対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。


○改正後
(受領権者以外の者に対する弁済)
479条
前条の場合を除き、受領権者以外の者に対してした弁済は、債権者がこれによって利益を受けた限度においてのみ、その効力を有する。

●改正前
受領する権限のない者に対する弁済
479条
前条の場合を除き、弁済を受領する権限を有しない者に対してした弁済は、債権者がこれによって利益を受けた限度においてのみ、その効力を有する。


○改正後
480条
削除

●改正前
受取証書の持参人に対する弁済
480条
受取証書の持参人は、弁済を受領する権限があるものとみなす。ただし、弁済をした者がその権限がないことを知っていたとき、又は過失によって知らなかったときは、この限りでない。


○改正後
(差押えを受けた債権の第三債務者の弁済)
481条
差押えを受けた債権の第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる。
2項 (略)

●改正前
支払の差止めを受けた第三債務者の弁済)
481条
支払の差止めを受けた第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる。
2項 (略)


○改正後
(代物弁済)
482条
弁済をすることができる者(以下「弁済者」という。)が、債権者との間で、債務者の負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をした場合において、その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。

●改正前
(代物弁済)
482条
債務者が、債権者の承諾を得て、その負担した給付に代えて他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。


○改正後
(特定物の現状による引渡し)
483条
債権の目的が特定物の引渡しである場合において、契約その他の債権の発生原因及び取引上の社会通念に照らしてその引渡しをすべき時の品質を定めることができないときは、弁済をする者は、その引渡しをすべき時の現状でその物を引き渡さなければならない。

●改正前
(特定物の現状による引渡し)
483条
債権の目的が特定物の引渡しであるときは、弁済をする者は、その引渡しをすべき時の現状でその物を引き渡さなければならない。


○改正後
(弁済の場所及び時間)
484条
(略)
2項 法令又は慣習により取引時間の定めがあるときは、その取引時間内に限り、弁済をし、又は弁済の請求をすることができる。

●改正前
弁済の場所
484条
(略)
2項 該当条文なし(つまり484条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(受取証書の交付請求)
486条
弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。

●改正前
(受取証書の交付請求)
486条
弁済をした者は、弁済を受領した者に対して受取証書の交付を請求することができる。


○改正後
(同種の給付を目的とする数個の債務がある場合の充当)
488条
債務者が同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担する場合において、弁済として提供した給付が全ての債務を消滅させるのに足りないとき(次条第一項に規定する場合を除く。)は、弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。
2項 (略)
3項 (略)
4項 弁済をする者及び弁済を受領する者がいずれも第一項又は第二項の規定による指定をしないときは、次の各号の定めるところに従い、その弁済を充当する。
一号 債務の中に弁済期にあるものと弁済期にないものとがあるときは、弁済期にあるものに先に充当する。
二号 全ての債務が弁済期にあるとき、又は弁済期にないときは、債務者のために弁済の利益が多いものに先に充当する。
三号 債務者のために弁済の利益が相等しいときは、弁済期が先に到来したもの又は先に到来すべきものに先に充当する。
四号 前二号に掲げる事項が相等しい債務の弁済は、各債務の額に応じて充当する。

●改正前
(弁済の充当の指定)
488条
債務者が同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担する場合において、弁済として提供した給付がすべての債務を消滅させるのに足りないときは、弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。
2項 (略)
3項 (略)
4項 該当条文なし(つまり488条4項は民法改正により新設される)


○改正後
(元本、利息及び費用を支払うべき場合の充当)
489条
債務者が一個又は数個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべき場合(債務者が数個の債務を負担する場合にあっては、同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担するときに限る。)において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならない。
2項 前条の規定は、前項の場合において、費用、利息又は元本のいずれかの全てを消滅させるのに足りない給付をしたときについて準用する。

●改正前
法定充当
489条
弁済をする者及び弁済を受領する者がいずれも前条の規定による弁済の充当の指定をしないときは、次の各号の定めるところに従い、その弁済を充当する。
一号 債務の中に弁済期にあるものと弁済期にないものとがあるときは、弁済期にあるものに先に充当する。
二号 すべての債務が弁済期にあるとき、又は弁済期にないときは、債務者のために弁済の利益が多いものに先に充当する。
三号 債務者のために弁済の利益が相等しいときは、弁済期が先に到来したもの又は先に到来すべきものに先に充当する。
四号 前二号に掲げる事項が相等しい債務の弁済は、各債務の額に応じて充当する。


○改正後
(合意による弁済の充当)
490条
前二条の規定にかかわらず、弁済をする者と弁済を受領する者との間に弁済の充当の順序に関する合意があるときは、その順序に従い、その弁済を充当する。

●改正前
該当条文なし(つまり(合意による弁済の充当)は民法改正により新設される)


○改正後
(数個の給付をすべき場合の充当)
491条
一個の債務の弁済として数個の給付をすべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、前三条の規定を準用する。

●改正前
(数個の給付をすべき場合の充当)
490条
一個の債務の弁済として数個の給付をすべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、前二条の規定を準用する。


○改正後
(元本、利息及び費用を支払うべき場合の充当)
(削る)

●改正前
(元本、利息及び費用を支払うべき場合の充当)
491条
債務者が一個又は数個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならない。
2項 第四百八十九条の規定は、前項の場合について準用する。


○改正後
(弁済の提供の効果)
492条
債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる。

●改正前
(弁済の提供の効果)
492条
債務者は、弁済の提供の時から、債務の不履行によって生ずべき一切の責任を免れる。


○改正後
(供託)
494条
弁済者は、次に掲げる場合には、債権者のために弁済の目的物を供託することができる。この場合においては、弁済者が供託をした時に、その債権は、消滅する。
一号 弁済の提供をした場合において、債権者がその受領を拒んだとき。
二号 債権者が弁済を受領することができないとき。
2項 弁済者が債権者を確知することができないときも、前項と同様とする。ただし、弁済者に過失があるときは、この限りでない。

●改正前
(供託)
494条
債権者が弁済の受領を拒み、又はこれを受領することができないときは、弁済をすることができる者(以下この目において「弁済者」という。)は、債権者のために弁済の目的物を供託してその債務を免れることができる。弁済者が過失なく債権者を確知することができないときも、同様とする。
一、二号 該当条文なし(つまり494条一、二号は民法改正により新設される)
2項 該当条文なし(つまり494条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(供託に適しない物等)
497条
弁済者は、次に掲げる場合には、裁判所の許可を得て、弁済の目的物を競売に付し、その代金を供託することができる。
一号 その物が供託に適しないとき。
二号 その物について滅失、損傷その他の事由による価格の低落のおそれがあるとき。
三号 その物の保存について過分の費用を要するとき。
四号 前三号に掲げる場合のほか、その物を供託することが困難な事情があるとき。

●改正前
(供託に適しない物等)
497条
弁済の目的物が供託に適しないとき、又はその物について滅失若しくは損傷のおそれがあるときは、弁済者は、裁判所の許可を得て、これを競売に付し、その代金を供託することができる。その物の保存について過分の費用を要するときも、同様とする。
一~四号 該当条文なし(つまり497条一~四号は民法改正により新設される)


○改正後
(供託物の還付請求等)
498条
弁済の目的物又は前条の代金が供託された場合には、債権者は、供託物の還付を請求することができる。弁済の目的物又は前条の代金が供託された場合には、債権者は、供託物の還付を請求することができる。
2項 (略)

●改正前
供託物の受領の要件
498条
債務者が債権者の給付に対して弁済をすべき場合には、債権者は、その給付をしなければ、供託物を受け取ることができない。
2項 該当条文なし(つまり498条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(弁済による代位の要件)
499条
債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。
2項 (削る)

●改正前
任意代位
499条
債務者のために弁済をした者は、その弁済と同時に債権者の承諾を得て、債権者に代位することができる
2項 第四百六十七条の規定は、前項の場合について準用する。


○改正後
500条
第四百六十七条の規定は、前条の場合(弁済をするについて正当な利益を有する者が債権者に代位する場合を除く。)について準用する。

●改正前
法定代位
500条
弁済をするにつ いて正当な利益を有する者は、弁済によって当然に債権者に代位する。


○改正後
(弁済による代位の効果)
501条
前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
一~六号 (削る)
2項 前項の規定による権利の行使は、債権者に代位した者が自己の権利に基づいて債務者に対して求償をすることができる範囲内(保証人の一人が他の保証人に対して債権者に代位する場合には、自己の権利に基づいて当該他の保証人に対して求償をすることができる範囲内)に限り、することができる。
3項 第一項の場合には、前項の規定によるほか、次に掲げるところによる。
一号 第三取得者(債務者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者をいう。以下この項において同じ。)は、保証人及び物上保証人に対して債権者に代位しない。
二号 第三取得者の一人は、各財産の価格に応じて、他の第三取得者に対して債権者に代位する。
三号 前号の規定は、物上保証人の一人が他の物上保証人に対して債権者に代位する場合について準用する。
四号 保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。
五号 第三取得者から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、第三取得者とみなして第一号及び第二号の規定を適用し、物上保証人から担保の目的となっている財産を譲り受けた者は、物上保証人とみなして第一号、第三号及び前号の規定を適用する。

●改正前
(弁済による代位の効果)
501条
前二条の規定により債権者に代位した者は、自己の権利に基づいて求償をすることができる範囲内において、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。この場合においては、次の各号の定めるところに従わなければならない。
一号 保証人は、あらかじめ先取特権、不動産質権又は抵当権の登記にその代位を付記しなければ、その先取特権、不動産質権又は抵当権の目的である不動産の第三取得者に対して債権者に代位することができない。
二号 第三取得者は、保証人に対して債権者に代位しない。
三号 第三取得者の一人は、各不動産の価格に応じて、他の第三取得者に対して債権者に代位する。
四号 物上保証人の一人は、各財産の価格に応じて、他の物上保証人に対して債権者に代位する。
五号 保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。
六号 前号の場合において、その財産が不動産であるときは、第一号の規定を準用する。
2、3項 該当条文なし(つまり501条2、3項は民法改正により新設される)


○改正後
(一部弁済による代位)
502条
債権の一部について代位弁済があったときは、代位者は、債権者の同意を得て、その弁済をした価額に応じて、債権者とともにその権利を行使することができる。
2項 前項の場合であっても、債権者は、単独でその権利を行使することができる。
3項 前二項の場合に債権者が行使する権利は、その債権の担保の目的となっている財産の売却代金その他の当該権利の行使によって得られる金銭について、代位者が行使する権利に優先する。
4項 第一項の場合において、債務の不履行による契約の解除は、債権者のみがすることができる。この場合においては、代位者に対し、その弁済をした価額及びその利息を償還しなければならない。

●改正前
(一部弁済による代位)
502条
債権の一部について代位弁済があったときは、代位者は、その弁済をした価額に応じて、債権者とともにその権利を行使する。
2項 前項の場合において、債務の不履行による契約の解除は、債権者のみがすることができる。この場合においては、代位者に対し、その弁済をした価額及びその利息を償還しなければならない。
3、4項 該当条文なし(つまり502条3、4項は民法改正により新設される。正確に言うと改正前の502条2項が改正後の502条4項にあたり、改正後の502条2、3項が新設される条文となる)


○改正後
(債権者による担保の喪失等)
504条
弁済をするについて正当な利益を有する者(以下この項において「代位権者」という。)がある場合において、債権者が故意又は過失によってその担保を喪失し、又は減少させたときは、その代位権者は、代位をするに当たって担保の喪失又は減少によって償還を受けることができなくなる限度において、その責任を免れる。その代位権者が物上保証人である場合において、その代位権者から担保の目的となっている財産を譲り受けた第三者及びその特定承継人についても、同様とする。
2項 前項の規定は、債権者が担保を喪失し、又は減少させたことについて取引上の社会通念に照らして合理的な理由があると認められるときは、適用しない。

●改正前
(債権者による担保の喪失等)
504条
第五百条の規定により代位をすることができる者がある場合において、債権者が故意又は過失によってその担保を喪失し、又は減少させたときは、その代位をすることができる者は、その喪失又は減少によって償還を受けることができなくなった限度において、その責任を免れる。
2項 該当条文なし(つまり504条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(相殺の要件等)
505条
(略)
2項 前項の規定にかかわらず、当事者が相殺を禁止し、又は制限する旨の意思表示をした場合には、その意思表示は、第三者がこれを知り、又は重大な過失によって知らなかったときに限り、その第三者に対抗することができる。

●改正前
(相殺の要件等)
505条
(略)
2項 前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。


○改正後
(不法行為等により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止)
509条
次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。ただし、その債権者がその債務に係る債権を他人から譲り受けたときは、この限りでない。
一号 悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務
二号 人の生命又は身体の侵害による損害賠償の債務(前号に掲げるものを除く。)

●改正前
不法行為により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止)
509条
債務が不法行為によって生じたときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。
一、二号 該当条文なし(つまり509条一、二号は民法改正により新設される)


○改正後
(差押えを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止)
511条
差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することはできないが、差押え前に取得した債権による相殺をもって対抗することができる。
2項 前項の規定にかかわらず、差押え後に取得した債権が差押え前の原因に基づいて生じたものであるときは、その第三債務者は、その債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができる。ただし、第三債務者が差押え後に他人の債権を取得したときは、この限りでない。

●改正前
支払の差止めを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止)
511条
支払の差止めを受けた第三債務者は、その後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができない。
2項 該当条文なし(つまり511条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(相殺の充当)
512条
債権者が債務者に対して有する一個又は数個の債権と、債権者が債務者に対して負担する一個又は数個の債務について、債権者が相殺の意思表示をした場合において、当事者が別段の合意をしなかったときは、債権者の有する債権とその負担する債務は、相殺に適するようになった時期の順序に従って、その対当額について相殺によって消滅する。
2項 前項の場合において、相殺をする債権者の有する債権がその負担する債務の全部を消滅させるのに足りないときであって、当事者が別段の合意をしなかったときは、次に掲げるところによる。
一号 債権者が数個の債務を負担するとき(次号に規定する場合を除く。)は、第四百八十八条第四項第二号から第四号までの規定を準用する。
二号 債権者が負担する一個又は数個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべきときは、第四百八十九条の規定を準用する。この場合において、同条第二項中「前条」とあるのは、「前条第四項第二号から第四号まで」と読み替えるものとする。
3項 第一項の場合において、相殺をする債権者の負担する債務がその有する債権の全部を消滅させるのに足りないときは、前項の規定を準用する。

●改正前
(相殺の充当)
512条
第四百八十八条から第四百九十一条までの規定は、相殺について準用する。
2、3項 該当条文なし(つまり512条2、3項は民法改正により新設される)


○改正後
512条の2
債権者が債務者に対して有する債権に、一個の債権の弁済として数個の給付をすべきものがある場合における相殺については、前条の規定を準用する。債権者が債務者に対して負担する債務に、一個の債務の弁済として数個の給付をすべきものがある場合における相殺についても、同様とする。

●改正前
該当条文なし(つまり512条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(更改)
513条
当事者が従前の債務に代えて、新たな債務であって次に掲げるものを発生させる契約をしたときは、従前の債務は、更改によって消滅する。
一号 従前の給付の内容について重要な変更をするもの
二号 従前の債務者が第三者と交替するもの
三号 従前の債権者が第三者と交替するもの
2項 (削る)

●改正前
(更改)
513条
当事者が債務の要素を変更する契約をしたときは、その債務は、更改によって消滅する。
一~三号 該当条文なし(つまり513条一~三号は民法改正により新設される)
2項 条件付債務を無条件債務としたとき、無条件債務に条件を付したとき、又は債務の条件を変更したときは、いずれも債務の要素を変更したものとみなす。


○改正後
(債務者の交替による更改)
514条
債務者の交替による更改は、債権者と更改後に債務者となる者との契約によってすることができる。この場合において、更改は、債権者が更改前の債務者に対してその契約をした旨を通知した時に、その効力を生ずる。
2項 債務者の交替による更改後の債務者は、更改前の債務者に対して求償権を取得しない。

●改正前
(債務者の交替による更改)
514条
債務者の交替による更改は、債権者と更改後に債務者となる者との契約によってすることができる。ただし、更改前の債務者の意思に反するときは、この限りでない。
2項 該当条文なし(つまり514条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(債権者の交替による更改)
515条
債権者の交替による更改は、更改前の債権者、更改後に債権者となる者及び債務者の契約によってすることができる。
2項 (略)

●改正前
(債権者の交替による更改)
515条
(略)
2項 該当条文なし(つまり515条2項は民法改正により新設される。正確に言うと改正後の515条2項が改正前の515条1項にあたり、改正後の515条1項が新設される条文となる)


○改正後
516、517条
削除

●改正前
516条
第四百六十八条第一項の規定は、債権者の交替による更改について準用する。

更改前の債務が消滅しない場合
517条
更改によって生じた債務が、不法な原因のため又は当事者の知らない事由によって成立せず又は取り消されたときは、更改前の債務は、消滅しない。


○改正後
(更改後の債務への担保の移転)
518条
債権者(債権者の交替による更改にあっては、更改前の債権者)は、更改前の債務の目的の限度において、その債務の担保として設定された質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。ただし、第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。
2項 前項の質権又は抵当権の移転は、あらかじめ又は同時に更改の相手方(債権者の交替による更改にあっては、債務者)に対してする意思表示によってしなければならない。

●改正前
(更改後の債務への担保の移転)
518条
更改の当事者は、更改前の債務の目的の限度において、その債務の担保として設定された質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。ただし、第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。
2項 該当条文なし(つまり518条2項は民法改正により新設される)


○改正後

第七節 有価証券
第一款 指図証券

(指図証券の譲渡)
520条の2
指図証券の譲渡は、その証券に譲渡の裏書をして譲受人に交付しなければ、その効力を生じない。

(指図証券の裏書の方式)
520条の3
指図証券の譲渡については、その指図証券の性質に応じ、手形法(昭和七年法律第二十号)中裏書の方式に関する規定を準用する。

(指図証券の所持人の権利の推定)
520条の4
指図証券の所持人が裏書の連続によりその権利を証明するときは、その所持人は、証券上の権利を適法に有するものと推定する。

(指図証券の善意取得)
520条の5
何らかの事由により指図証券の占有を失った者がある場合において、その所持人が前条の規定によりその権利を証明するときは、その所持人は、その証券を返還する義務を負わない。ただし、その所持人が悪意又は重大な過失によりその証券を取得したときは、この限りでない。

(指図証券の譲渡における債務者の抗弁の制限)
520条の6
指図証券の債務者は、その証券に記載した事項及びその証券の性質から当然に生ずる結果を除き、その証券の譲渡前の債権者に対抗することができた事由をもって善意の譲受人に対抗することができない。

(指図証券の質入れ)
520条の7
第五百二十条の二から前条までの規定は、指図証券を目的とする質権の設定について準用する。

(指図証券の弁済の場所)
520条の8
指図証券の弁済は、債務者の現在の住所においてしなければならない。

(指図証券の提示と履行遅滞)
520条の9
指図証券の債務者は、その債務の履行について期限の定めがあるときであっても、その期限が到来した後に所持人がその証券を提示してその履行の請求をした時から遅滞の責任を負う。

(指図証券の債務者の調査の権利等)
520条の10
指図証券の債務者は、その証券の所持人並びにその署名及び押印の真偽を調査する権利を有するが、その義務を負わない。ただし、債務者に悪意又は重大な過失があるときは、その弁済は、無効とする。

(指図証券の喪失)
520条の11
指図証券は、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第百条に規定する公示催告手続によって無効とすることができる。

(指図証券喪失の場合の権利行使方法)
520条の12
金銭その他の物又は有価証券の給付を目的とする指図証券の所持人がその指図証券を喪失した場合において、非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをしたときは、その債務者に、その債務の目的物を供託させ、又は相当の担保を供してその指図証券の趣旨に従い履行をさせることができる。

第二款 記名式所持人払証券

(記名式所持人払証券の譲渡)
520条の13
記名式所持人払証券(債権者を指名する記載がされている証券であって、その所持人に弁済をすべき旨が付記されているものをいう。以下同じ。)の譲渡は、その証券を交付しなければ、その効力を生じない。

(記名式所持人払証券の所持人の権利の推定)
520条の14
記名式所持人払証券の所持人は、証券上の権利を適法に有するものと推定する。

(記名式所持人払証券の善意取得)
520条の15
何らかの事由により記名式所持人払証券の占有を失った者がある場合において、その所持人が前条の規定によりその権利を証明するときは、その所持人は、その証券を返還する義務を負わない。ただし、その所持人が悪意又は重大な過失によりその証券を取得したときは、この限りでない。

(記名式所持人払証券の譲渡における債務者の抗弁の制限)
520条の16
記名式所持人払証券の債務者は、その証券に記載した事項及びその証券の性質から当然に生ずる結果を除き、その証券の譲渡前の債権者に対抗することができた事由をもって善意の譲受人に対抗することができない。

(記名式所持人払証券の質入れ)
520条の17
第五百二十条の十三から前条までの規定は、記名式所持人払証券を目的とする質権の設定について準用する。

(指図証券の規定の準用)
520条の18
第五百二十条の八から第五百二十条の十二までの規定は、記名式所持人払証券について準用する。

第三款 その他の記名証券

520条の19
債権者を指名する記載がされている証券であって指図証券及び記名式所持人払証券以外のものは、債権の譲渡又はこれを目的とする質権の設定に関する方式に従い、かつ、その効力をもってのみ、譲渡し、又は質権の目的とすることができる。
2項 第五百二十条の十一及び第五百二十条の十二の規定は、前項の証券について準用する。

第四款 無記名証券

520条の20
第二款(記名式所持人払証券)の規定は、無記名証券について準用する。

(契約の締結及び内容の自由)
521条
何人も、法令に特別の定めがある場合を除き、契約をするかどうかを自由に決定することができる。
2項 契約の当事者は、法令の制限内において、契約の内容を自由に決定することができる。

(契約の成立と方式)
522条
契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
2項 契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。

●改正前
520条の2~20
該当条文なし(つまり520条の2~20は民法改正により新設される)
(契約の締結及び内容の自由)
該当条文なし(つまり(契約の締結及び内容の自由)は民法改正により新設される)
(契約の成立と方式)
該当条文なし(つまり(契約の成立と方式)は民法改正により新設される)

○改正後
(承諾の期間の定めのある申込み)
523条
承諾の期間を定めてした申込みは、撤回することができない。ただし、申込者が撤回をする権利を留保したときは、この限りでない。
2項 (略)

●改正前
(承諾の期間の定めのある申込み)
521条
承諾の期間を定めてした契約の申込みは、撤回することができない。
2項 (略)


○改正後
(承諾の通知の延着)
(削る)

●改正前
承諾の通知の延着
522条
前条第一項の申込みに対する承諾の通知が同項の期間の経過後に到達した場合であっても、通常の場合にはその期間内に到達すべき時に発送したものであることを知ることができるときは、申込者は、遅滞なく、相手方に対してその延着の通知を発しなければならない。ただし、その到達前に遅延の通知を発したときは、この限りでない。
2項 申込者が前項本文の延着の通知を怠ったときは、承諾の通知は、前条第一項の期間内に到達したものとみなす。


○改正後
(遅延した承諾の効力)
524条
(略)

●改正前
(遅延した承諾の効力)
523条
(略)


○改正後
(承諾の期間の定めのない申込み)
525条
承諾の期間を定めないでした申込みは、申込者が承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過するまでは、撤回することができない。ただし、申込者が撤回をする権利を留保したときは、この限りでない。
2項 対話者に対してした前項の申込みは、同項の規定にかかわらず、その対話が継続している間は、いつでも撤回することができる。
3項 対話者に対してした第一項の申込みに対して対話が継続している間に申込者が承諾の通知を受けなかったときは、その申込みは、その効力を失う。ただし、申込者が対話の終了後もその申込みが効力を失わない旨を表示したときは、この限りでない。

●改正前
(承諾の期間の定めのない申込み)
524条
承諾の期間を定めないで隔地者に対してした申込みは、申込者が承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過するまでは、撤回することができない。
2、3項 該当条文なし(つまり525条2、3項は民法改正により新設される条項)


○改正後
(申込者の死亡又は行為能力の喪失)
(削る)

●改正前
申込者の死亡又は行為能力の喪失
525条
第九十七条第二項の規定は、申込者が反対の意思を表示した場合又はその相手方が申込者の死亡若しくは行為能力の喪失の事実を知っていた場合には、適用しない。


○改正後
(申込者の死亡等)
526条
申込者が申込みの通知を発した後に死亡し、意思能力を有しない常況にある者となり、又は行為能力の制限を受けた場合において、申込者がその事実が生じたとすればその申込みは効力を有しない旨の意思を表示していたとき、又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない。申込者が申込みの通知を発した後に死亡し、意思能力を有しない常況にある者となり、又は行為能力の制限を受けた場合において、申込者がその事実が生じたとすればその申込みは効力を有しない旨の意思を表示していたとき、又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない。

●改正前
隔地者間の契約の成立時期
526条
隔地者間の契約は、承諾の通知を発した時に成立する。
2項 申込者の意思表示又は取引上の慣習により承諾の通知を必要としない場合には、契約は、承諾の意思表示と認めるべき事実があった時に成立する。


○改正後
(承諾の通知を必要としない場合における契約の成立時期)
527条
申込者の意思表示又は取引上の慣習により承諾の通知を必要としない場合には、契約は、承諾の意思表示と認めるべき事実があった時に成立する。

●改正前
申込みの撤回の通知の延着
527条
申込みの撤回の通知が承諾の通知を発した後に到達した場合であっても、通常の場合にはその前に到達すべき時に発送したものであることを知ることができるときは、承諾者は、遅滞なく、申込者に対してその延着の通知を発しなければならない。
2項 承諾者が前項の延着の通知を怠ったときは、契約は、成立しなかったものとみなす。


○改正後
(懸賞広告)
529条
ある行為をした者に一定の報酬を与える旨を広告した者(以下「懸賞広告者」という。)は、その行為をした者がその広告を知っていたかどうかにかかわらず、その者に対してその報酬を与える義務を負う。

●改正前
(懸賞広告)
529条
ある行為をした者に一定の報酬を与える旨を広告した者(以下この款において「懸賞広告者」という。)は、その行為をした者に対してその報酬を与える義務を負う。


○改正後
(指定した行為をする期間の定めのある懸賞広告)
529条の2
懸賞広告者は、その指定した行為をする期間を定めてした広告を撤回することができない。ただし、その広告において撤回をする権利を留保したときは、この限りでない。
2項 前項の広告は、その期間内に指定した行為を完了する者がないときは、その効力を失う。

(指定した行為をする期間の定めのない懸賞広告)
529条の3
懸賞広告者は、その指定した行為を完了する者がない間は、その指定した行為をする期間を定めないでした広告を撤回することができる。ただし、その広告中に撤回をしない旨を表示したときは、この限りでない。

●改正前
529条の2、3
該当条文なし(つまり529条の2、3は民法改正により新設される)


○改正後
(懸賞広告の撤回の方法)
530条
前の広告と同一の方法による広告の撤回は、これを知らない者に対しても、その効力を有する。
2項 広告の撤回は、前の広告と異なる方法によっても、することができる。ただし、その撤回は、これを知った者に対してのみ、その効力を有する。

●改正前
懸賞広告の撤回
530条
前条の場合において、懸賞広告者は、その指定した行為を完了する者がない間は、前の広告と同一の方法によってその広告を撤回することができる。ただし、その広告中に撤回をしない旨を表示したときは、この限りでない。
2項 前項本文に規定する方法によって撤回をすることができない場合には、他の方法によって撤回をすることができる。この場合において、その撤回は、これを知った者に対してのみ、その効力を有する。
3項 懸賞広告者がその指定した行為をする期間を定めたときは、その撤回をする権利を放棄したものと推定する。


○改正後
(同時履行の抗弁)
533条
双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行(債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む。)を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。

●改正前
(同時履行の抗弁)
533条
双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。


○改正後
534、535条
削除

●改正前
(債権者の危険負担)
534条
特定物に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的とした場合において、その物が債務者の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、その滅失又は損傷は、債権者の負担に帰する。
2項 不特定物に関する契約については、第四百一条第二項の規定によりその物が確定した時から、前項の規定を適用する。

(停止条件付双務契約における危険負担)
535条
前条の規定は、停止条件付双務契約の目的物が条件の成否が未定である間に滅失した場合には、適用しない。
2項 停止条件付双務契約の目的物が債務者の責めに帰することができない事由によって損傷したときは、その損傷は、債権者の負担に帰する。
3項 停止条件付双務契約の目的物が債務者の責めに帰すべき事由によって損傷した場合において、条件が成就したときは、債権者は、その選択に従い、契約の履行の請求又は解除権の行使をすることができる。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。


○改正後
(債務者の危険負担等)
536条
当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる。
2項 債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができない。この場合において、債務者は、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

●改正前
(債務者の危険負担等)
536条
前二条に規定する場合を除き、当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を有しない。
2項 債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。この場合において、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。


○改正後
(第三者のためにする契約)
537条
(略)
2項 前項の契約は、その成立の時に第三者が現に存しない場合又は第三者が特定していない場合であっても、そのためにその効力を妨げられない。
3項 第一項の場合において、第三者の権利は、その第三者が債務者に対して同項の契約の利益を享受する意思を表示した時に発生する。

●改正前
(第三者のためにする契約)
537条
(略)
2項 前項の場合において、第三者の権利は、その第三者が債務者に対して同項の契約の利益を享受する意思を表示した時に発生する。
3項 該当条文なし(つまり537条3項は民法改正により新設される。正確に言うと改正後の537条3項が改正前の537条2項にあたり改正後の537条2項が新設される条文となる)


○改正後
(第三者の権利の確定)
538条
(略)
2項 前条の規定により第三者の権利が発生した後に、債務者がその第三者に対する債務を履行しない場合には、同条第一項の契約の相手方は、その第三者の承諾を得なければ、契約を解除することができない。

●改正前
(第三者の権利の確定)
538条
(略)
2項 該当条文なし(つまり538条2項は民法改正により新設される)


○改正後
第三款 契約上の地位の移転
539条の2
契約の当事者の一方が第三者との間で契約上の地位を譲渡する旨の合意をした場合において、その契約の相手方がその譲渡を承諾したときは、契約上の地位は、その第三者に移転する。

●改正前
第三款 契約上の地位の移転
539条の2 該当条文なし(つまり539条の2は民法改正により新設される)


○改正後
第四款 契約の解除
(催告による解除)
541条
当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない。

●改正前
第三款 契約の解除
履行遅滞等による解除権
541条
当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。


○改正後
(催告によらない解除)
542条
次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができる。
一号 債務の全部の履行が不能であるとき。
二号 債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三号 債務の一部の履行が不能である場合又は債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的を達することができないとき。
四号 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、債務者が履行をしないでその時期を経過したとき。
五号 前各号に掲げる場合のほか、債務者がその債務の履行をせず、債権者が前条の催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかであるとき。
2項 次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の一部の解除をすることができる。
一号 債務の一部の履行が不能であるとき。
二号 債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。

●改正前
定期行為の履行遅滞による解除権
542条
契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは、相手方は、前条の催告をすることなく、直ちにその契約の解除をすることができる。


○改正後
(債権者の責めに帰すべき事由による場合)
543条
に帰すべき事由による場合)
第五百四十三条 債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、前二条の規定による契約の解除をすることができない。

●改正前
履行不能による解除権
543条
履行の全部又は一部が不能となったときは、債権者は、契約の解除をすることができる。ただし、その債務の不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。


○改正後
(解除の効果)
545条
(略)
2項 (略)
3項 第一項本文の場合において、金銭以外の物を返還するときは、その受領の時以後に生じた果実をも返還しなければならない。
4項 (略)

●改正前
(解除の効果)
545条
(略)
2項 (略)
3項 解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。
4項 該当条文なし(つまり545条4項は民法改正により新設される。正確に言うと改正後の545条4項が改正前の545条3項にあたり改正後の545条3項が新設される条文となる)


○改正後
(解除権者の故意による目的物の損傷等による解除権の消滅)
548条
解除権を有する者が故意若しくは過失によって契約の目的物を著しく損傷し、若しくは返還することができなくなったとき、又は加工若しくは改造によってこれを他の種類の物に変えたときは、解除権は、消滅する。ただし、解除権を有する者がその解除権を有することを知らなかったときは、この限りでない。
2項 (削る)

●改正前
(解除権者の行為等による解除権の消滅)
548条
解除権を有する者が自己の行為若しくは過失によって契約の目的物を著しく損傷し、若しくは返還することができなくなったとき、又は加工若しくは改造によってこれを他の種類の物に変えたときは、解除権は、消滅する。
2項 契約の目的物が解除権を有する者の行為又は過失によらないで滅失し、又は損傷したときは、解除権は、消滅しない。


○改正後

第五款 定型約款

(定型約款の合意)
548条の2
定型取引(ある特定の者が不特定多数の者を相手方として行う取引であって、その内容の全部又は一部が画一的であることがその双方にとって合理的なものをいう。以下同じ。)を行うことの合意(次条において「定型取引合意」という。)をした者は、次に掲げる場合には、定型約款(定型取引において、契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体をいう。以下同じ。)の個別の条項についても合意をしたものとみなす。
一号 定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき。
二号 定型約款を準備した者(以下「定型約款準備者」という。)があらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき。
2項 前項の規定にかかわらず、同項の条項のうち、相手方の権利を制限し、又は相手方の義務を加重する条項であって、その定型取引の態様及びその実情並びに取引上の社会通念に照らして第一条第二項に規定する基本原則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものについては、合意をしなかったものとみなす。

(定型約款の内容の表示)
548条の3
定型取引を行い、又は行おうとする定型約款準備者は、定型取引合意の前又は定型取引合意の後相当の期間内に相手方から請求があった場合には、遅滞なく、相当な方法でその定型約款の内容を示さなければならない。ただし、定型約款準備者が既に相手方に対して定型約款を記載した書面を交付し、又はこれを記録した電磁的記録を提供していたときは、この限りでない。
2項 定型約款準備者が定型取引合意の前において前項の請求を拒んだときは、前条の規定は、適用しない。ただし、一時的な通信障害が発生した場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。

(定型約款の変更)
548条の4
定型約款準備者は、次に掲げる場合には、定型約款の変更をすることにより、変更後の定型約款の条項について合意があったものとみなし、個別に相手方と合意をすることなく契約の内容を変更することができる。
一号 定型約款の変更が、相手方の一般の利益に適合するとき。
二号 定型約款の変更が、契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、この条の規定により定型約款の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき。
2項 定型約款準備者は、前項の規定による定型約款の変更をするときは、その効力発生時期を定め、かつ、定型約款を変更する旨及び変更後の定型約款の内容並びにその効力発生時期をインターネットの利用その他の適切な方法により周知しなければならない。
3項 第一項第二号の規定による定型約款の変更は、前項の効力発生時期が到来するまでに同項の規定による周知をしなければ、その効力を生じない。
4項 第五百四十八条の二第二項の規定は、第一項の規定による定型約款の変更については、適用しない。

●改正前
548条の2~4
該当条文なし(つまり548条の2~4は民法改正により新設される)


○改正後
(贈与)
549条
贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。

●改正前
(贈与)
549条
贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。


○改正後
(書面によらない贈与の解除)
550条
書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。

●改正前
(書面によらない贈与の撤回
550条
書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。


○改正後
(贈与者の引渡義務等)
551条
贈与者は、贈与の目的である物又は権利を、贈与の目的として特定した時の状態で引き渡し、又は移転することを約したものと推定する。
2項 (略)

●改正前
(贈与者の担保責任
551条
贈与者は、贈与の目的である物又は権利の瑕疵又は不存在について、その責任を負わない。ただし、贈与者がその瑕疵又は不存在を知りながら受贈者に告げなかったときは、この限りでない。
2項 (略)


○改正後
(手付)
557条
買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。
2項 第五百四十五条第四項の規定は、前項の場合には、適用しない。

●改正前
(手付)
557条
買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。
2項 第五百四十五条第三項の規定は、前項の場合には、適用しない。


○改正後
(権利移転の対抗要件に係る売主の義務)
560条
売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。

●改正前
他人の権利の売買における売主の義務
560条
他人の権利を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。


○改正後
(他人の権利の売買における売主の義務)
561条
他人の権利(権利の一部が他人に属する場合におけるその権利の一部を含む。)を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。

●改正前
(他人の権利の売買における売主の担保責任
561条
前条の場合において、売主がその売却した権利を取得して買主に移転することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の時においてその権利が売主に属しないことを知っていたときは、損害賠償の請求をすることができない。


○改正後
(買主の追完請求権)
562条
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。
2項 前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定による履行の追完の請求をすることができない。

●改正前
他人の権利の売買における善意の売主の解除権
562条
売主が契約の時においてその売却した権利が自己に属しないことを知らなかった場合において、その権利を取得して買主に移転することができないときは、売主は、損害を賠償して、契約の解除をすることができる。
2項 前項の場合において、買主が契約の時においてその買い受けた権利が売主に属しないことを知っていたときは、売主は、買主に対し、単にその売却した権利を移転することができない旨を通知して、契約の解除をすることができる。


○改正後
(買主の代金減額請求権)
563条
前条第一項本文に規定する場合において、買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる。
2項 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、買主は、同項の催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求することができる。
一号 履行の追完が不能であるとき。
二号 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三号 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時期を経過したとき。
四号 前三号に掲げる場合のほか、買主が前項の催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき。
3項 第一項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、前二項の規定による代金の減額の請求をすることができない。

●改正前
権利の一部が他人に属する場合における売主の担保責任
563条
売買の目的である権利の一部が他人に属することにより、売主がこれを買主に移転することができないときは、買主は、その不足する部分の割合に応じて代金の減額を請求することができる。
2項 前項の場合において、残存する部分のみであれば買主がこれを買い受けなかったときは、善意の買主は、契約の解除をすることができる。
3項 代金減額の請求又は契約の解除は、善意の買主が損害賠償の請求をすることを妨げない。


○改正後
(買主の損害賠償請求及び解除権の行使)
564条
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。

●改正前
564条
前条の規定による権利は、買主が善意であったときは事実を知った時から、悪意であったときは契約の時から、それぞれ一年以内に行使しなければならない。


○改正後
(移転した権利が契約の内容に適合しない場合における売主の担保責任)
565条
前三条の規定は、売主が買主に移転した権利が契約の内容に適合しないものである場合(権利の一部が他人に属する場合においてその権利の一部を移転しないときを含む。)について準用する。

●改正前
数量の不足又は物の一部滅失の場合における売主の担保責任
565条
前二条の規定は、数量を指示して売買をした物に不足がある場合又は物の一部が契約の時に既に滅失していた場合において、買主がその不足又は滅失を知らなかったときについて準用する。


○改正後
(目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)
566条
売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から一年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない。

●改正前
地上権等がある場合等における売主の担保責任
566条
売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。
2項 前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。
3項 前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。


○改正後
(目的物の滅失等についての危険の移転)
567条
売主が買主に目的物(売買の目的として特定したものに限る。以下この条において同じ。)を引き渡した場合において、その引渡しがあった時以後にその目的物が当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、買主は、その滅失又は損傷を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。この場合において、買主は、代金の支払を拒むことができない。
2項 売主が契約の内容に適合する目的物をもって、その引渡しの債務の履行を提供したにもかかわらず、買主がその履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、その履行の提供があった時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその目的物が滅失し、又は損傷したときも、前項と同様とする。

●改正前
抵当権等がある場合における売主の担保責任
567条
売買の目的である不動産について存した先取特権又は抵当権の行使により買主がその所有権を失ったときは、買主は、契約の解除をすることができる。
2項 買主は、費用を支出してその所有権を保存したときは、売主に対し、その費用の償還を請求することができる。
3項 前二項の場合において、買主は、損害を受けたときは、その賠償を請求することができる。


○改正後
(競売における担保責任等)
568条
民事執行法その他の法律の規定に基づく競売(以下この条において単に「競売」という。)における買受人は、第五百四十一条及び第五百四十二条の規定並びに第五百六十三条(第五百六十五条において準用する場合を含む。)の規定により、債務者に対し、契約の解除をし、又は代金の減額を請求することができる。
2項 (略)
3項 (略)
4項 前三項の規定は、競売の目的物の種類又は品質に関する不適合については、適用しない。

●改正前
強制競売における担保責任
568条
強制競売における買受人は、第五百六十一条から前条までの規定により、債務者に対し、契約の解除をし、又は代金の減額を請求することができる。
2項 (略)
3項 (略)
4項 該当条文なし(つまり568条4項は民法改正により新設される)


○改正後
(抵当権等がある場合の買主による費用の償還請求)
570条
買い受けた不動産について契約の内容に適合しない先取特権、質権又は抵当権が存していた場合において、買主が費用を支出してその不動産の所有権を保存したときは、買主は、売主に対し、その費用の償還を請求することができる。

●改正前
売主の瑕疵担保責任
570条
売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第五百六十六条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。


○改正後
571条
削除

●改正前
(売主の担保責任と同時履行)
571条
第五百三十三条の規定は、第五百六十三条から第五百六十六条まで及び前条の場合について準用する。


○改正後
(担保責任を負わない旨の特約)
572条
売主は、第五百六十二条第一項本文又は第五百六十五条に規定する場合における担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実及び自ら第三者のために設定し又は第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができない。

●改正前
(担保責任を負わない旨の特約)
572条
売主は、第五百六十条から前条までの規定による担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実及び自ら第三者のために設定し又は第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができない。


○改正後
(権利を取得することができない等のおそれがある場合の買主による代金の支払の拒絶)
576条
売買の目的について権利を主張する者があることその他の事由により、買主がその買い受けた権利の全部若しくは一部を取得することができず、又は失うおそれがあるときは、買主は、その危険の程度に応じて、代金の全部又は一部の支払を拒むことができる。ただし、売主が相当の担保を供したときは、この限りでない。

●改正前
576条
売買の目的について権利を主張する者があるために買主がその買い受けた権利の全部又は一部を失うおそれがあるときは、買主は、その危険の限度に応じて、代金の全部又は一部の支払を拒むことができる。ただし、売主が相当の担保を供したときは、この限りでない。


○改正後
(抵当権等の登記がある場合の買主による代金の支払の拒絶)
577条
買い受けた不動産について契約の内容に適合しない抵当権の登記があるときは、買主は、抵当権消滅請求の手続が終わるまで、その代金の支払を拒むことができる。この場合において、売主は、買主に対し、遅滞なく抵当権消滅請求をすべき旨を請求することができる。
2項 前項の規定は、買い受けた不動産について契約の内容に適合しない先取特権又は質権の登記がある場合について準用する。

●改正前
(抵当権等の登記がある場合の買主による代金の支払の拒絶)
577条
買い受けた不動産について抵当権の登記があるときは、買主は、抵当権消滅請求の手続が終わるまで、その代金の支払を拒むことができる。この場合において、売主は、買主に対し、遅滞なく抵当権消滅請求をすべき旨を請求することができる。
2項 前項の規定は、買い受けた不動産について先取特権又は質権の登記がある場合について準用する。


○改正後
(買戻しの特約)
579条
不動産の売主は、売買契約と同時にした買戻しの特約により、買主が支払った代金(別段の合意をした場合にあっては、その合意により定めた金額。第五百八十三条第一項において同じ。)及び契約の費用を返還して、売買の解除をすることができる。この場合において、当事者が別段の意思を表示しなかったときは、不動産の果実と代金の利息とは相殺したものとみなす。

●改正前
(買戻しの特約)
579条
不動産の売主は、売買契約と同時にした買戻しの特約により、買主が支払った代金及び契約の費用を返還して、売買の解除をすることができる。この場合において、当事者が別段の意思を表示しなかったときは、不動産の果実と代金の利息とは相殺したものとみなす。


○改正後
(買戻しの特約の対抗力)
581条
売買契約と同時に買戻しの特約を登記したときは、買戻しは、第三者に対抗することができる。
2項 前項の登記がされた後に第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた賃借人の権利は、その残存期間中一年を超えない期間に限り、売主に対抗することができる。ただし、売主を害する目的で賃貸借をしたときは、この限りでない。

●改正前
(買戻しの特約の対抗力)
581条
売買契約と同時に買戻しの特約を登記したときは、買戻しは、第三者に対しても、その効力を生ずる。
2項 登記をした賃借人の権利は、その残存期間中一年を超えない期間に限り、売主に対抗することができる。ただし、売主を害する目的で賃貸借をしたときは、この限りでない。


○改正後
(書面でする消費貸借等)
587条の2
前条の規定にかかわらず、書面でする消費貸借は、当事者の一方が金銭その他の物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。
2項 書面でする消費貸借の借主は、貸主から金銭その他の物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。この場合において、貸主は、その契約の解除によって損害を受けたときは、借主に対し、その賠償を請求することができる。
3項 書面でする消費貸借は、借主が貸主から金銭その他の物を受け取る前に当事者の一方が破産手続開始の決定を受けたときは、その効力を失う。
4項 消費貸借がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その消費貸借は、書面によってされたものとみなして、前三項の規定を適用する。

●改正前
587条の2
該当条文なし(つまり587条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(準消費貸借)
588条
金銭その他の物を給付する義務を負う者がある場合において、当事者がその物を消費貸借の目的とすることを約したときは、消費貸借は、これによって成立したものとみなす。

●改正前
(準消費貸借)
588条
消費貸借によらないで金銭その他の物を給付する義務を負う者がある場合において、当事者がその物を消費貸借の目的とすることを約したときは、消費貸借は、これによって成立したものとみなす。


○改正後
(利息)
589条
貸主は、特約がなければ、借主に対して利息を請求することができない。
2項 前項の特約があるときは、貸主は、借主が金銭その他の物を受け取った日以後の利息を請求することができる。

●改正前
消費貸借の予約と破産手続の開始
589条
消費貸借の予約は、その後に当事者の一方が破産手続開始の決定を受けたときは、その効力を失う。


○改正後
(貸主の引渡義務等)
590条
第五百五十一条の規定は、前条第一項の特約のない消費貸借について準用する。
2項 前条第一項の特約の有無にかかわらず、貸主から引き渡された物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しないものであるときは、借主は、その物の価額を返還することができる。

●改正前
(貸主の担保責任
590条
利息付きの消費貸借において、物に隠れた瑕疵があったときは、貸主は、瑕疵がない物をもってこれに代えなければならない。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。
2項 無利息の消費貸借においては、借主は、瑕疵がある物の価額を返還することができる。この場合において、貸主がその瑕疵を知りながら借主に告げなかったときは、前項の規定を準用する。


○改正後
(返還の時期)
591条
(略)
2項 借主は、返還の時期の定めの有無にかかわらず、いつでも返還をすることができる。
3項 当事者が返還の時期を定めた場合において、貸主は、借主がその時期の前に返還をしたことによって損害を受けたときは、借主に対し、その賠償を請求することができる。

●改正前
(返還の時期)
591条
(略)
2項 借主は、いつでも返還をすることができる。
3項 該当条文なし(つまり591条3項は民法改正により新設される)


○改正後
(使用貸借)
593条
使用貸借は、当事者の一方がある物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物について無償で使用及び収益をして契約が終了したときに返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。

●改正前
(使用貸借)
593条
使用貸借は、当事者の一方が無償で使用及び収益をした後に返還をすることを約して相手方からある物を受け取ることによって、その効力を生ずる。


○改正後
(借用物受取り前の貸主による使用貸借の解除)
593条の2
貸主は、借主が借用物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。ただし、書面による使用貸借については、この限りでない。

●改正前
593条の2
該当条文なし(つまり593条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(貸主の引渡義務等)
596条
(略)

●改正前
(貸主の担保責任
596条
(略)


○改正後
(期間満了等による使用貸借の終了)
597条
当事者が使用貸借の期間を定めたときは、使用貸借は、その期間が満了することによって終了する。
2項 当事者が使用貸借の期間を定めなかった場合において、使用及び収益の目的を定めたときは、使用貸借は、借主がその目的に従い使用及び収益を終えることによって終了する。
3項 使用貸借は、借主の死亡によって終了する。

●改正前
借用物の返還の時期
597条
借主は、契約に定めた時期に、借用物の返還をしなければならない。
2項 当事者が返還の時期を定めなかったときは、借主は、契約に定めた目的に従い使用及び収益を終わった時に、返還をしなければならない。ただし、その使用及び収益を終わる前であっても、使用及び収益をするのに足りる期間を経過したときは、貸主は、直ちに返還を請求することができる。
3項 当事者が返還の時期並びに使用及び収益の目的を定めなかったときは、貸主は、いつでも返還を請求することができる。


○改正後
(使用貸借の解除)
598条
貸主は、前条第二項に規定する場合において、同項の目的に従い借主が使用及び収益をするのに足りる期間を経過したときは、契約の解除をすることができる。
2項 当事者が使用貸借の期間並びに使用及び収益の目的を定めなかったときは、貸主は、いつでも契約の解除をすることができる。
3項 借主は、いつでも契約の解除をすることができる。

●改正前
借主による収去
598条
借主は、借用物を原状に復して、これに附属させた物を収去することができる。


○改正後
(借主による収去等)
599条
借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物がある場合において、使用貸借が終了したときは、その附属させた物を収去する義務を負う。ただし、借用物から分離することができない物又は分離するのに過分の費用を要する物については、この限りでない。
2項 借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物を収去することができる。
3項 借主は、借用物を受け取った後にこれに生じた損傷がある場合において、使用貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が借主の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

●改正前
借主の死亡による使用貸借の終了
599条
使用貸借は、借主の死亡によって、その効力を失う。


○改正後
(損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限)
600条
(略)
2項 前項の損害賠償の請求権については、貸主が返還を受けた時から一年を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

●改正前
(損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限)
600条
(略)
2項 該当条文なし(つまり600条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(賃貸借)
601条
賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。

●改正前
(賃貸借)
601条
賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。


○改正後
(短期賃貸借)
602条
処分の権限を有しない者が賃貸借をする場合には、次の各号に掲げる賃貸借は、それぞれ当該各号に定める期間を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、当該各号に定める期間とする。
一~四号 (略)

●改正前
(短期賃貸借)
602条
処分につき行為能力の制限を受けた者又は処分の権限を有しない者が賃貸借をする場合には、次の各号に掲げる賃貸借は、それぞれ当該各号に定める期間を超えることができない。
一~四号 (略)


○改正後
(賃貸借の存続期間)
604条
賃貸借の存続期間は、五十年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、五十年とする。
2項 賃貸借の存続期間は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から五十年を超えることができない。

●改正前
(賃貸借の存続期間)
604条
賃貸借の存続期間は、二十年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、二十年とする。
2項 賃貸借の存続期間は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から二十年を超えることができない。


○改正後
(不動産賃貸借の対抗力)
605条
不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その不動産について物権を取得した者その他の第三者に対抗することができる。

●改正前
(不動産賃貸借の対抗力)
605条
不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その後その不動産について物権を取得した者に対しても、その効力を生ずる


○改正後

(不動産の賃貸人たる地位の移転)
605条の2
前条、借地借家法(平成三年法律第九十号)第十条又は第三十一条その他の法令の規定による賃貸借の対抗要件を備えた場合において、その不動産が譲渡されたときは、その不動産の賃貸人たる地位は、その譲受人に移転する。
2項 前項の規定にかかわらず、不動産の譲渡人及び譲受人が、賃貸人たる地位を譲渡人に留保する旨及びその不動産を譲受人が譲渡人に賃貸する旨の合意をしたときは、賃貸人たる地位は、譲受人に移転しない。この場合において、譲渡人と譲受人又はその承継人との間の賃貸借が終了したときは、譲渡人に留保されていた賃貸人たる地位は、譲受人又はその承継人に移転する。
3項 第一項又は前項後段の規定による賃貸人たる地位の移転は、賃貸物である不動産について所有権の移転の登記をしなければ、賃借人に対抗することができない。
4項 第一項又は第二項後段の規定により賃貸人たる地位が譲受人又はその承継人に移転したときは、第六百八条の規定による費用の償還に係る債務及び第六百二十二条の二第一項の規定による同項に規定する敷金の返還に係る債務は、譲受人又はその承継人が承継する。

(合意による不動産の賃貸人たる地位の移転)
605条の3
不動産の譲渡人が賃貸人であるときは、その賃貸人たる地位は、賃借人の承諾を要しないで、譲渡人と譲受人との合意により、譲受人に移転させることができる。この場合においては、前条第三項及び第四項の規定を準用する。

(不動産の賃借人による妨害の停止の請求等)
605条の4
不動産の賃借人は、第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた場合において、次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める請求をすることができる。
一号 その不動産の占有を第三者が妨害しているとき その第三者に対する妨害の停止の請求
二号 その不動産を第三者が占有しているとき その第三者に対する返還の請求

●改正前
605条の2~4
該当条文なし(つまり605条の2~4は民法改正により新設される)


○改正後
(賃貸人による修繕等)
606条
賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。
2項 (略)

●改正前
賃貸物の修繕等
606条
賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。
2項 (略)


○改正後
(賃借人による修繕)
607条の2
賃借物の修繕が必要である場合において、次に掲げるときは、賃借人は、その修繕をすることができる。
一号 賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき。
二号 急迫の事情があるとき。

●改正前
該当条文なし(つまり607条の2項は民法改正により新設される)


○改正後
(減収による賃料の減額請求)
609条
耕作又は牧畜を目的とする土地の賃借人は、不可抗力によって賃料より少ない収益を得たときは、その収益の額に至るまで、賃料の減額を請求することができる。

●改正前
(減収による賃料の減額請求)
609条
収益を目的とする土地の賃借人は、不可抗力によって賃料より少ない収益を得たときは、その収益の額に至るまで、賃料の減額を請求することができる。ただし、宅地の賃貸借については、この限りでない


○改正後
(賃借物の一部滅失等による賃料の減額等)
611条
賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される。
2項 賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。

●改正前
(賃借物の一部滅失による賃料の減額請求等
611条
賃借物の一部が賃借人の過失によらないで滅失したときは、賃借人は、その滅失した部分の割合に応じて、賃料の減額を請求することができる。
2項 前項の場合において、残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。


○改正後
(転貸の効果)
613条
賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。
2項 (略)
3項 賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、賃貸人は、賃借人との間の賃貸借を合意により解除したことをもって転借人に対抗することができない。ただし、その解除の当時、賃貸人が賃借人の債務不履行による解除権を有していたときは、この限りでない。

●改正前
(転貸の効果)
613条
賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負う。この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができない。
2項 (略)
3項 該当条文なし(つまり613条3項は民法改正により新設される)


○改正後
(賃借人による使用及び収益)
616条
第五百九十四条第一項の規定は、賃貸借について準用する。

●改正前
使用貸借の規定の準用
616条
第五百九十四条第一項、第五百九十七条第一項及び第五百九十八条の規定は、賃貸借について準用する。


○改正後
(賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了)
616条の2
賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合には、賃貸借は、これによって終了する。

●改正前
該当条文なし(つまり616条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(賃貸借の更新の推定等)
619条
(略)
2項 従前の賃貸借について当事者が担保を供していたときは、その担保は、期間の満了によって消滅する。ただし、第六百二十二条の二第一項に規定する敷金については、この限りでない。

●改正前
(賃貸借の更新の推定等)
619条
(略)
2項 従前の賃貸借について当事者が担保を供していたときは、その担保は、期間の満了によって消滅する。ただし、敷金については、この限りでない。


○改正後
(賃貸借の解除の効力)
620条
賃貸借の解除をした場合には、その解除は、将来に向かってのみその効力を生ずる。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。

●改正前
(賃貸借の解除の効力)
620条
賃貸借の解除をした場合には、その解除は、将来に向かってのみその効力を生ずる。この場合において、当事者の一方に過失があったときは、その者に対する損害賠償の請求を妨げない。


○改正後
(賃借人の原状回復義務)
621条
賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

●改正前
損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限
621条
第六百条の規定は、賃貸借について準用する。


○改正後
(使用貸借の規定の準用)
622条
第五百九十七条第一項、第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百条の規定は、賃貸借について準用する。

●改正前
622条
削除


○改正後

第四款 敷金

622条の2
賃貸人は、敷金(いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。以下この条において同じ。)を受け取っている場合において、次に掲げるときは、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務の額を控除した残額を返還しなければならない。
一号 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。
二号 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。
2項 賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、賃借人は、賃貸人に対し、敷金をその債務の弁済に充てることを請求することができない。

(履行の割合に応じた報酬)
624条の2
労働者は、次に掲げる場合には、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。
一号 使用者の責めに帰することができない事由によって労働に従事することができなくなったとき。
二号 雇用が履行の中途で終了したとき。

●改正前
622条の2、624条の2
該当条文なし(つまり622条の2、624条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(期間の定めのある雇用の解除)
626条
雇用の期間が五年を超え、又はその終期が不確定であるときは、当事者の一方は、五年を経過した後、いつでも契約の解除をすることができる。
2項 前項の規定により契約の解除をしようとする者は、それが使用者であるときは三箇月前、労働者であるときは二週間前に、その予告をしなければならない。

●改正前
(期間の定めのある雇用の解除)
626条
雇用の期間が五年を超え、又は雇用が当事者の一方若しくは第三者の終身の間継続すべきときは、当事者の一方は、五年を経過した後、いつでも契約の解除をすることができる。ただし、この期間は、商工業の見習を目的とする雇用については、十年とする。
2項 前項の規定により契約の解除をしようとするときは、三箇月前にその予告をしなければならない。


○改正後
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
627条
(略)
2項 期間によって報酬を定めた場合には、使用者からの解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
3項 (略)

●改正前
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
627条
(略)
2項 期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
3項 (略)


○改正後
(注文者が受ける利益の割合に応じた報酬)
634条
次に掲げる場合において、請負人が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、その部分を仕事の完成とみなす。この場合において、請負人は、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。
一号 注文者の責めに帰することができない事由によって仕事を完成することができなくなったとき。
二号 請負が仕事の完成前に解除されたとき。

●改正前
請負人の担保責任
634条
仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる。ただし、瑕疵が重要でない場合において、その修補に過分の費用を要するときは、この限りでない。
2項 注文者は、瑕疵の修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることができる。この場合においては、第五百三十三条の規定を準用する。


○改正後
635条
削除

●改正前
635条
仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。


○改正後
(請負人の担保責任の制限)
636条
請負人が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない仕事の目的物を注文者に引き渡したとき(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時に仕事の目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しないとき)は、注文者は、注文者の供した材料の性質又は注文者の与えた指図によって生じた不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。ただし、請負人がその材料又は指図が不適当であることを知りながら告げなかったときは、この限りでない。

●改正前
請負人の担保責任に関する規定の不適用
636条
前二条の規定は、仕事の目的物の瑕疵が注文者の供した材料の性質又は注文者の与えた指図によって生じたときは、適用しない。ただし、請負人がその材料又は指図が不適当であることを知りながら告げなかったときは、この限りでない。


○改正後
(目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)
637条
前条本文に規定する場合において、注文者がその不適合を知った時から一年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。
2項 前項の規定は、仕事の目的物を注文者に引き渡した時(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時)において、請負人が同項の不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、適用しない。

●改正前
請負人の担保責任の存続期間
637条
前三条の規定による瑕疵の修補又は損害賠償の請求及び契約の解除は、仕事の目的物を引き渡した時から一年以内にしなければならない。
2項 仕事の目的物の引渡しを要しない場合には、前項の期間は、仕事が終了した時から起算する。


○改正後
638~640条
削除

●改正前
638条
建物その他の土地の工作物の請負人は、その工作物又は地盤の瑕疵について、引渡しの後五年間その担保の責任を負う。ただし、この期間は、石造、土造、れんが造、コンクリート造、金属造その他これらに類する構造の工作物については、十年とする。
2項 工作物が前項の瑕疵によって滅失し、又は損傷したときは、注文者は、その滅失又は損傷の時から一年以内に、第六百三十四条の規定による権利を行使しなければならない。

(担保責任の存続期間の伸長)
639条
第六百三十七条及び前条第一項の期間は、第百六十七条の規定による消滅時効の期間内に限り、契約で伸長することができる。

(担保責任を負わない旨の特約)
640条
請負人は、第六百三十四条又は第六百三十五条の規定による担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実については、その責任を免れることができない。


○改正後
(注文者についての破産手続の開始による解除)
642条
注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、請負人又は破産管財人は、契約の解除をすることができる。ただし、請負人による契約の解除については、仕事を完成した後は、この限りでない。
2項 前項に規定する場合において、請負人は、既にした仕事の報酬及びその中に含まれていない費用について、破産財団の配当に加入することができる。
3項 第一項の場合には、契約の解除によって生じた損害の賠償は、破産管財人が契約の解除をした場合における請負人に限り、請求することができる。この場合において、請負人は、その損害賠償について、破産財団の配当に加入する。

●改正前
(注文者についての破産手続の開始による解除)
642条
注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、請負人又は破産管財人は、契約の解除をすることができる。この場合において、請負人は、既にした仕事の報酬及びその中に含まれていない費用について、破産財団の配当に加入することができる。
2項 前項の場合には、契約の解除によって生じた損害の賠償は、破産管財人が契約の解除をした場合における請負人に限り、請求することができる。この場合において、請負人は、その損害賠償について、破産財団の配当に加入する。
3項 該当条文なし(つまり642条3項は民法改正により新設される。正確に言うと改正前の642条2項が改正後の642条3項にあたり、改正後の642条2項が新設される条文となる)


○改正後
(復受任者の選任等)
644条の2
受任者は、委任者の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任することができない。
2項 代理権を付与する委任において、受任者が代理権を有する復受任者を選任したときは、復受任者は、委任者に対して、その権限の範囲内において、受任者と同一の権利を有し、義務を負う。

●改正前
該当条文なし(つまり644条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(受任者の報酬)
648条
(略)
2項 (略)
3項 受任者は、次に掲げる場合には、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。
一号 委任者の責めに帰することができない事由によって委任事務の履行をすることができなくなったとき。
二号 委任が履行の中途で終了したとき。

●改正前
(受任者の報酬)
648条
(略)
2項 (略)
3項 委任が受任者の責めに帰することができない事由によって履行の中途で終了したときは、受任者は、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。


○改正後
(成果等に対する報酬)
648条の2
委任事務の履行により得られる成果に対して報酬を支払うことを約した場合において、その成果が引渡しを要するときは、報酬は、その成果の引渡しと同時に、支払わなければならない。
2項 第六百三十四条の規定は、委任事務の履行により得られる成果に対して報酬を支払うことを約した場合について準用する。

●改正前
該当条文なし(つまり648条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(委任の解除)
651条
(略)
2項 前項の規定により委任の解除をした者は、次に掲げる場合には、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。
一号 相手方に不利な時期に委任を解除したとき。
二号 委任者が受任者の利益(専ら報酬を得ることによるものを除く。)をも目的とする委任を解除したとき。

●改正前
(委任の解除)
651条
(略)
2項 当事者の一方が相手方に不利な時期に委任の解除をしたときは、その当事者の一方は、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。


○改正後
(寄託)
657条
寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

●改正前
(寄託)
657条
寄託は、当事者の一方が相手方のために保管をすることを約してある物を受け取ることによって、その効力を生ずる。


○改正後
(寄託物受取り前の寄託者による寄託の解除等)
657条の2
寄託者は、受寄者が寄託物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。この場合において、受寄者は、その契約の解除によって損害を受けたときは、寄託者に対し、その賠償を請求することができる。
2項 無報酬の受寄者は、寄託物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。ただし、書面による寄託については、この限りでない。
3項 受寄者(無報酬で寄託を受けた場合にあっては、書面による寄託の受寄者に限る。)は、寄託物を受け取るべき時期を経過したにもかかわらず、寄託者が寄託物を引き渡さない場合において、相当の期間を定めてその引渡しの催告をし、その期間内に引渡しがないときは、契約の解除をすることができる。

●改正前
該当条文なし(つまり657条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(寄託物の使用及び第三者による保管)
658条
受寄者は、寄託者の承諾を得なければ、寄託物を使用することができない。
2項 受寄者は、寄託者の承諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、寄託物を第三者に保管させることができない。
3項 再受寄者は、寄託者に対して、その権限の範囲内において、受寄者と同一の権利を有し、義務を負う。

●改正前
(寄託物の使用及び第三者による保管)
658条
受寄者は、寄託者の承諾を得なければ、寄託物を使用し、又は第三者にこれを保管させることができない。
2項 第百五条及び第百七条第二項の規定は、受寄者が第三者に寄託物を保管させることができる場合について準用する。
3項 該当条文なし(つまり658条は民法改正により新設される)


○改正後
(無報酬の受寄者の注意義務)
659条
無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。

●改正前
無償受寄者の注意義務
659条
無報酬で寄託を受けた者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。


○改正後
(受寄者の通知義務等)
660条
寄託物について権利を主張する第三者が受寄者に対して訴えを提起し、又は差押え、仮差押え若しくは仮処分をしたときは、受寄者は、遅滞なくその事実を寄託者に通知しなければならない。ただし、寄託者が既にこれを知っているときは、この限りでない。
2項 第三者が寄託物について権利を主張する場合であっても、受寄者は、寄託者の指図がない限り、寄託者に対しその寄託物を返還しなければならない。ただし、受寄者が前項の通知をした場合又は同項ただし書の規定によりその通知を要しない場合において、その寄託物をその第三者に引き渡すべき旨を命ずる確定判決(確定判決と同一の効力を有するものを含む。)があったときであって、その第三者にその寄託物を引き渡したときは、この限りでない。
3項 受寄者は、前項の規定により寄託者に対して寄託物を返還しなければならない場合には、寄託者にその寄託物を引き渡したことによって第三者に損害が生じたときであっても、その賠償の責任を負わない。

●改正前
(受寄者の通知義務
660条
寄託物について権利を主張する第三者が受寄者に対して訴えを提起し、又は差押え、仮差押え若しくは仮処分をしたときは、受寄者は、遅滞なくその事実を寄託者に通知しなければならない。
2、3項 該当条文なし(つまり660条2、3項は民法改正により新設される)


○改正後
(寄託者による返還請求等)
662条
(略)
2項 前項に規定する場合において、受寄者は、寄託者がその時期の前に返還を請求したことによって損害を受けたときは、寄託者に対し、その賠償を請求することができる。

●改正前
(寄託者による返還請求
662条
(略)
2項 該当条文なし(つまり662条は民法改正により新設される)


○改正後
(損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限)
664条の2
寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない。
2項 前項の損害賠償の請求権については、寄託者が返還を受けた時から一年を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

●改正前
該当条文なし(つまり664条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(委任の規定の準用)
665条
第六百四十六条から第六百四十八条まで、第六百四十九条並びに第六百五十条第一項及び第二項の規定は、寄託について準用する。

●改正前
(委任の規定の準用)
665条
第六百四十六条から第六百五十条まで(同条第三項を除く。)の規定は、寄託について準用する。


○改正後
(混合寄託)
665条の2
複数の者が寄託した物の種類及び品質が同一である場合には、受寄者は、各寄託者の承諾を得たときに限り、これらを混合して保管することができる。
2項 前項の規定に基づき受寄者が複数の寄託者からの寄託物を混合して保管したときは、寄託者は、その寄託した物と同じ数量の物の返還を請求することができる。
3項 前項に規定する場合において、寄託物の一部が滅失したときは、寄託者は、混合して保管されている総寄託物に対するその寄託した物の割合に応じた数量の物の返還を請求することができる。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。

●改正前
該当条文なし(つまり665条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(消費寄託)
666条
受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合には、受寄者は、寄託された物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還しなければならない。
2項 第五百九十条及び第五百九十二条の規定は、前項に規定する場合について準用する。
3項 第五百九十一条第二項及び第三項の規定は、預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合について準用する。

●改正前
(消費寄託)
666条
第五節(消費貸借)の規定は、受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合について準用する。
2項 前項において準用する第五百九十一条第一項の規定にかかわらず、前項の契約に返還の時期を定めなかったときは、寄託者は、いつでも返還を請求することができる。
3項 該当条文なし(つまり666条は民法改正により新設される)


○改正後

(他の組合員の債務不履行)
667条の2
第五百三十三条及び第五百三十六条の規定は、組合契約については、適用しない。
2項 組合員は、他の組合員が組合契約に基づく債務の履行をしないことを理由として、組合契約を解除することができない。

(組合員の一人についての意思表示の無効等)
667条の3
組合員の一人について意思表示の無効又は取消しの原因があっても、他の組合員の間においては、組合契約は、その効力を妨げられない。

●改正前
667条の2、3
該当条文なし(つまり667条の2、3は民法改正により新設される)


○改正後
(業務の決定及び執行の方法)
670条
組合の業務は、組合員の過半数をもって決定し、各組合員がこれを執行する。
2項 組合の業務の決定及び執行は、組合契約の定めるところにより、一人又は数人の組合員又は第三者に委任することができる。
3項 前項の委任を受けた者(以下「業務執行者」という。)は、組合の業務を決定し、これを執行する。この場合において、業務執行者が数人あるときは、組合の業務は、業務執行者の過半数をもって決定し、各業務執行者がこれを執行する。
4項 前項の規定にかかわらず、組合の業務については、総組合員の同意によって決定し、又は総組合員が執行することを妨げない。
5項 組合の常務は、前各項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者が単独で行うことができる。ただし、その完了前に他の組合員又は業務執行者が異議を述べたときは、この限りでない。

●改正前
(業務の執行の方法)
670条
組合の業務の執行は、組合員の過半数で決する。
2項 前項の業務の執行は、組合契約でこれを委任した者(次項において「業務執行者」という。)が数人あるときは、その過半数で決する。
3項 組合の常務は、前二項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者が単独で行うことができる。ただし、その完了前に他の組合員又は業務執行者が異議を述べたときは、この限りでない。
4、5項 該当条文なし(つまり670条4、5項は民法改正により新設される。正確に言うと改正後の670条5項が改正前の670条3項にあたり改正後の670条3、4項が新設される条文となる)


○改正後
(組合の代理)
670条の2
各組合員は、組合の業務を執行する場合において、組合員の過半数の同意を得たときは、他の組合員を代理することができる。
2項 前項の規定にかかわらず、業務執行者があるときは、業務執行者のみが組合員を代理することができる。この場合において、業務執行者が数人あるときは、各業務執行者は、業務執行者の過半数の同意を得たときに限り、組合員を代理することができる。
3項 前二項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者は、組合の常務を行うときは、単独で組合員を代理することができる。

●改正前
該当条文なし(つまり670条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(委任の規定の準用)
671条
第六百四十四条から第六百五十条までの規定は、組合の業務を決定し、又は執行する組合員について準用する。

●改正前
(委任の規定の準用)
671条
第六百四十四条から第六百五十条までの規定は、組合の業務を執行する組合員について準用する。



○改正後
(業務執行組合員の辞任及び解任)
672条
組合契約の定めるところにより一人又は数人の組合員に業務の決定及び執行を委任したときは、その組合員は、正当な事由がなければ、辞任することができない。
2項 (略)

●改正前
(業務執行組合員の辞任及び解任)
672条
組合契約で一人又は数人の組合員に業務の執行を委任したときは、その組合員は、正当な事由がなければ、辞任することができない。
2項 (略)


○改正後
(組合員の組合の業務及び財産状況に関する検査)
673条
各組合員は、組合の業務の決定及び執行をする権利を有しないときであっても、その業務及び組合財産の状況を検査することができる。

●改正前
(組合員の組合の業務及び財産状況に関する検査)
673条
各組合員は、組合の業務を執行する権利を有しないときであっても、その業務及び組合財産の状況を検査することができる。


○改正後
(組合の債権者の権利の行使)
675条
組合の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができる。
2項 組合の債権者は、その選択に従い、各組合員に対して損失分担の割合又は等しい割合でその権利を行使することができる。ただし、組合の債権者がその債権の発生の時に各組合員の損失分担の割合を知っていたときは、その割合による。

●改正前
組合員に対する組合の債権者の権利の行使
675条
組合の債権者は、その債権の発生の時に組合員の損失分担の割合を知らなかったときは、各組合員に対して等しい割合でその権利を行使することができる。
2項 該当条文なし(つまり675条2項は民法改正により新設される)


○改正後
(組合員の持分の処分及び組合財産の分割)
676条
(略)
2項 組合員は、組合財産である債権について、その持分についての権利を単独で行使することができない。
3項 (略)※改正前676条2項の条文がここにくる

●改正前
(組合員の持分の処分及び組合財産の分割)
676条
(略)
2項 (略)
3項 該当条文なし(つまり676条3項は民法改正により新設される。正確に言うと改正後の676条3項が改正前の670条2項にあたり改正後の676条2項が新設される条文となる)


○改正後
(組合財産に対する組合員の債権者の権利の行使の禁止)
677条
組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。

●改正前
組合の債務者による相殺の禁止
677条
組合の債務者は、その債務と組合員に対する債権とを相殺することができない。


○改正後

(組合員の加入)
677条の2
組合員は、その全員の同意によって、又は組合契約の定めるところにより、新たに組合員を加入させることができる。
2項 前項の規定により組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務については、これを弁済する責任を負わない。

(脱退した組合員の責任等)
680条の2
脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。この場合において、債権者が全部の弁済を受けない間は、脱退した組合員は、組合に担保を供させ、又は組合に対して自己に免責を得させることを請求することができる。
2項 脱退した組合員は、前項に規定する組合の債務を弁済したときは、組合に対して求償権を有する。

●改正前
677条の2、680条の2
該当条文なし(つまり677条の2、680条の2は民法改正により新設される)


○改正後
(組合の解散事由)
682条
組合は、次に掲げる事由によって解散する。
一号 組合の目的である事業の成功又はその成功の不能
二号 組合契約で定めた存続期間の満了
三号 組合契約で定めた解散の事由の発生
四号 総組合員の同意

●改正前
(組合の解散事由)
682条
組合は、その目的である事業の成功又はその成功の不能によって解散する。
一~四号 該当条文なし(つまり682条一~四号は民法改正により新設される)


○改正後
(組合の清算及び清算人の選任)
685条
(略)
2項 清算人の選任は、組合員の過半数で決する。

●改正前
(組合の清算及び清算人の選任)
685条
2項 清算人の選任は、総組合員の過半数で決する。


○改正後
(清算人の業務の決定及び執行の方法)
686条
第六百七十条第三項から第五項まで並びに第六百七十条の二第二項及び第三項の規定は、清算人について準用する。

●改正前
清算人の業務の執行の方法
686条
第六百七十条の規定は、清算人が数人ある場合について準用する。


○改正後
(組合員である清算人の辞任及び解任)
687条
第六百七十二条の規定は、組合契約の定めるところにより組合員の中から清算人を選任した場合について準用する。

●改正前
(組合員である清算人の辞任及び解任)
687条
第六百七十二条の規定は、組合契約で組合員の中から清算人を選任した場合について準用する。


○改正後
(損害賠償の方法、中間利息の控除及び過失相殺)
722条
第四百十七条及び第四百十七条の二の規定は、不法行為による損害賠償について準用する。
2項 (略)

●改正前
(損害賠償の方法及び過失相殺)
722条
第四百十七条の規定は、不法行為による損害賠償について準用する。
2項 (略)


○改正後
(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
724条
不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一号 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。
二号 不法行為の時から二十年間行使しないとき。

●改正前
(不法行為による損害賠償請求権の期間の制限
724条
不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。
一、二号 該当条文なし(つまり724条一、二号は民法改正により新設される)


○改正後
(人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
724条の2
人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一号の規定の適用については、同号中「三年間」とあるのは、「五年間」とする。

●改正前
該当条文なし(つまり724条の2は民法改正により新設される)

【相続】1012~1018条 民法改正後と現行民法の条文対照一覧

○改正後
(遺言執行者の権利義務)
1012条
(略)
2項 第六百四十四条、第六百四十五条から第六百四十七条まで及び第六百五十条の規定は、遺言執行者について準用する。

●改正前
(遺言執行者の権利義務)
1012条
(略)
2項 第六百四十四条から第六百四十七条まで及び第六百五十条の規定は、遺言執行者について準用する。


○改正後
(遺言執行者の復任権)
1016条
(略)
2項 (削る)

●改正前
(遺言執行者の復任権)
1016条
(略)
2項 遺言執行者が前項ただし書の規定により第三者にその任務を行わせる場合には、相続人に対して、第百五条に規定する責任を負う。


○改正後
(遺言執行者の報酬)
1018条
(略)
2項 第六百四十八条第二項及び第三項並びに第六百四十八条の二の規定は、遺言執行者が報酬を受けるべき場合について準用する。

●改正前
(遺言執行者の報酬)
1018条
(略)
2項 第六百四十八条第二項及び第三項の規定は、遺言執行者が報酬を受けるべき場合について準用する。

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Author:根本総合行政書士
東京都行政書士会所属
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保有資格:
行政書士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、個人情報保護士、情報セキュリティマネジメント、マイナンバー実務検定1級

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