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債権の超基本~債務不履行・損害賠償請求権から差押え・強制執行、抵当権・保証債務から相殺・債権譲渡まで

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動産の物権・占有権
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債権の超基本~債務不履行・損害賠償請求権から差押え・強制執行、抵当権・保証債務から相殺・債権譲渡まで
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第三者取得者が抵当不動産について費用を支出した場合

 抵当権付きの不動産を取得した第三者(第三取得者)が、抵当不動産について、必要費または有益費(雨漏りの修繕費や外壁を美化するための工事費)といった費用を支出したケースで、その抵当不動産が競売にかけられてしまった場合、第三取得者は、その費用を取り戻せるのでしょうか?
 結論。第三取得者は、抵当不動産について支出した費用を取り戻すことができます。
 どういう形で取り戻すことになるのか?
 第三取得者は、他の債権者に先立って、抵当不動産の代価から支出した費用の償還を受けることになります。

なぜ第三取得者は、抵当不動産について支出した費用の償還を受けることができるのか

次のような理屈になります。
・第三取得者の費用の支出により、抵当不動産の価値が維持または増価した

それによってどうなる?

抵当不動産の価値が維持または増価したということは、競売価格のアップに繋がる

ではそれで得をする者は誰か?

競売代価から債権を回収しようとする抵当権者等

ということは?

第三取得者の出費により抵当権者が利得を受けていることになる。それは不当利得ではないか?

 ということで、第三取得者が抵当不動産について支出した費用分については、第三取得者が競売代価から優先的に償還を受けるのが公平ですよね。
 したがって、第三取得者が最初に抵当不動産の競売代価から支出した費用を取り戻し、その残額から抵当権者に配当することになります。

第三取得者を無視して競売手続が終了してしまった場合

 この場合、第三取得者は、支出した費用を取り戻せなくなってしまうのか?
 結論。この場合でも、第三取得者は支出した費用を取り戻すことができます。
 ではどうやって取り戻すのか?ですが、第三取得者は、抵当権者に対し不当利得として支出した費用の返還を請求することができます。

代価弁済

 抵当権消滅請求と似て非なる制度があります。それは代価弁済です。

抵当不動産の所有権または地上権を買い受けた第三者(第三取得者)が、抵当権者の請求に応じて、その抵当権者にその代価を弁済すると、抵当権は、その第三者のために消滅します。これが代価弁済という制度です。

(代価弁済)
民法378条
抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。

 代価弁済と抵当権消滅請求には違う点がいくつかあります。最大の違いは、抵当権消滅請求は第三取得者側から金額を提示して抵当権の消滅を迫る制度なのに対して、代価弁済は抵当権者側からアクションを起こします。つまり、抵当権消滅請求の場合は第三取得者側が主導権を握るのに対して、代価弁済の場合は抵当権者側が主導権を握ります。

 では、代価弁済を迫られた第三取得者はどうすればいいのでしょう。
 実は、第三取得者に代価弁済に応じる義務はありません。したがって、第三取得者は、抵当権者から代価弁済を迫られても、無視してもかまいません。要するに、第三取得者が代価弁済に応じるかどうかは任意で、抵当権者の請求に応じて代価弁済をすれば抵当権が消滅する、というだけの話です。

抵当権消滅請求と代価弁済の相違点

 抵当権消滅請求と代価弁済の最大の違いは、先ほどご説明いたしました。他にも、以下のような相違点があります。

・代価弁済の第三取得者等は「買受人」に限る
・地上権の取得者が代価弁済できる
・保証人が代価弁済をすることができる

 それではひとつひとつ解説して参ります。

・代価弁済の第三取得者等は「買受人」に限る
 これは、代価弁済ができる第三取得者は、売買の買受人のみという意味です。つまり、代価弁済の場合の第三取得者の抵当不動産の取得原因は「売買」限定です。「相続」などの場合は代価弁済はできないということです。これは、代価弁済の「第三取得者が売主ではなく抵当権者に支払う」という性質上、当然のことでしょう。

・地上権の取得者が代価弁済できる
 抵当不動産の地上権の第三取得者は、抵当権消滅請求はできません。しかし、代価弁済はすることができます。
 尚、賃借権、永小作権の第三取得者は代価弁済できません。

・保証人が代価弁済をすることができる
 抵当権の被担保債権についての保証人は、抵当権消滅請求をすることができません。しかし、保証人が抵当不動産を買い受けた場合、抵当権者側から代価を払ってくれという申し出があったときは、これに応じることは可能です。つまり、保証人が代価弁済することができる場合があるということです。

サイト運営者

根本総合行政書士

Author:根本総合行政書士
根本総合行政書士です。
宜しくお願いします。

保有資格:
行政書士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、個人情報保護士、情報セキュリティマネジメント、マイナンバー実務検定1級

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