民法改正・約款

 今回の民法改正について報道等で主に取り上げられている点は下記になります。

・契約関係
・時効関係
・敷金関係

 改正項目は約200に及ぶそうなので実際には上記に挙げた部分以外にもありますが、報道等で主に取り上げられている上記について私なりに触れていきます。
 今回は前回取り上げた「約款」の項目の新設について、もう少し細かい部分まで見ていきたいと思います(約款というものについての解説は前回したので省きます)。
 ではどんな事が民法に盛り込まれるのでしょうか。

・約款が消費者に一方的に不利になる内容は無効

 上記の内容が改正民法に新たに盛り込まれるそうです。前回インターネット取引の普及が背景にあると申しましたが、これは正にそれで、今はスマートフォン等で簡単に取引ができます。その際画面上で約款を見せられる過程がありますが、大体の人が文字の細かさと読みづらい文章とメンドくささで、ろくに読みもしないで「同意」ボタンを押してしまっているのが実態だと思います。内容次第では後からとんでもない請求をされかねないのに…ただ約款が読みづらいのは事実ですし、いくら読んでも読み落としだって当然あるでしょう。そこで約款が消費者に一方的に不利になる内容であればたとえ同意ボタンを押していたとしてもその契約は無効ですよ、という規定が改正民法に盛り込まれるという事です。我々消費者にしてみれば安心な規定ですね。ただ注意点があります。それは約款が無効になるのはあくまで消費者に一方的に不利になる内容であった場合であって、そうでない場合は契約内容がきちんと約款に記されている限り、たとえ消費者が内容を理解できていなかったとしてもその約款(契約)は有効になります。
 なんだ消費者にとってたいして安心でもないじゃん!
 そんな声も聞こえてきそうですが、考えてみて下さい。あまりにも消費者ばかりを過剰に保護しすぎると商売なんかできたもんじゃなくなってしまいませんか?商売をしている人間なら痛いほど分かる事ですが、買う側にリスクがあるように売る側にもリスクがあるのです。買う側の保護ばかりをしてしまうと売る側のリスクばかりが増えてしまう。そうなると今度は逆に円滑な取引の安定が損なわれます。それは健全な経済の発展を阻害し、社会秩序を守る点からも問題です。ですのでこのようなバランスの取り方になるのです。
 
 なんとなく民法の性質がご理解頂けましたでしょうか。尚、今回の改正民法には契約関係では、他にも認知症の高齢者等の判断能力がない人が結んだ契約は無効となる旨の明記をすること等も盛り込まれているとのことです。これも前回申し上げた高齢化が背景にあるということの影響による改正ですね。認知症の高齢者等には別途後見制度というものがありますが、それだけではこれも対応しきれなくなってきたのではないでしょうか(後見制度は民法上にあります。細かい解説は今後別途解説を致しますのでその際にご覧下さい)。

 今回はここで締めさせて頂きます。次回は民法改正の時効関係と敷金関係について触れていきます。最後までお読み頂き有難うございます。
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根本総合行政書士

Author:根本総合行政書士
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行政書士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、個人情報保護士、情報セキュリティマネジメント、マイナンバー実務検定1級

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