既成条件 不能条件 条件成就の妨害など条件に関する補足

 条件が成就されると効力が生じる停止条件
例→内定が決まったらお祝い金をあげる
 条件が成就されると効力が失われる解除条件
例→就職したら仕送りするのをやめる
 ここまでは前回の記事でご説明したとおりです。
 さて、では条件を付した時、すでに条件が成就されていた場合はどうなるのでしょうか?

(既成条件)
民法131条
条件が法律行為の時に既に成就していた場合において、その条件が停止条件であるときはその法律行為は無条件とし、その条件が解除条件であるときはその法律行為は無効とする。

 これはどういうことかといいますと、「内定が決まったらお祝い金をあげる」という停止条件の場合、すでに内定をもらっていたら(すでに条件が成就されていたら)無条件でお祝い金をあげることになる、ということです。また「就職したら仕送りするのをやめる」という解除条件の場合に、すでに就職していたら、その解除条件は無効になるということです。
以上が既成条件です。

 さて、続いては不能条件です。不能条件とは、条件を付したはいいが、その条件の成就があり得ないような場合です。

(不能条件)
133条
1項 不能の停止条件を付した法律行為は、無効とする。
2項 不能の解除条件を付した法律行為は、無条件とする。

 1項の停止条件の方は簡単ですね。停止条件の場合、成就することがあり得ないような条件を付した場合は、その停止条件は無効になるということです。例えば、「分身の術を使えるようになったら100万円あげる」というような停止条件は無効ということです。
 2項の解除条件の方はというと、成就することがあり得ない解除条件の場合は、無条件になるということです。例えば、「ゾンビになったら仕送りをするのをやめる」というあり得ない解除条件の場合、無条件で仕送りが続いていくということです。
 以上が不能条件です。

条件の成就の妨害

 例えば、「Aが試合に勝ったら10万円あげる」という停止条件を付したBが、いざ試合が始まったらお金が惜しくなって、故意に試合を妨害して、Aを負けさせたような場合はどうなるのでしょうか?

(条件の成就の妨害)
民法130条
条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。

 これはつまり、先ほど挙げた例でご説明いたしますと、故意に試合を妨害されて負けてしまったAは、Bに対し10万円の請求ができるということです。なぜなら、故意に成就を妨害された条件(故意に妨害されて負けてしまった試合)は、成就されたものとみなすことができる(試合に勝ったとみなすことができる)からです。
 また、条文には書いていませんが、条件成就によって利益を受ける者が、故意に条件を成就させた場合は、条件は成就されなかったとみなすことができます(判例)。先ほどの例でいいますと、Aが故意に八百長を促して試合に勝った場合、Bは10万円をあげる必要はありません。なぜなら、故意に成就させた条件(八百長で勝った試合)は、不成就であるとみなすことができる(試合に負けたとみなすことができる)からです。
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Author:根本総合行政書士
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行政書士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、個人情報保護士、情報セキュリティマネジメント、マイナンバー実務検定1級

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