復代理 任意代理人の場合

 今回のテーマは復代理です。復代理とは「代理の代理」です。復代理について考えるとき、任意代理法定代理の場合で異なってきます。今回は、任意代理の場合の復代理についてご説明して参ります(任意代理と法定代理について詳しくはこちらの記事をご参照下さい)。

事例
Aは何かと多忙のためBに代理を頼んだ。しかし、代理人Bも忙しくなってしまい、BはさらにCに代理を頼んだ。


 さて、この事例のBは任意代理人ですが、任意代理人BはCに代理の仕事を「丸投げ」できるでしょうか?
 結論。代理の丸投げは原則としてできません。
 なぜ代理の丸投げができないかというと、事例でAはBに代理を頼んだ訳ですが、AがBに代理を頼んだのには理由がありますよね?もちろん時と場合と内容にもよると思いますが、「Bだから頼んだ」と考えるのが普通だと思います。つまり、誰でもいい訳ではないということです。ということは、もしBが他人に代理を丸投げできてしまうとなると、Aが「Bを選んで代理を頼んだ」意味が吹っ飛んでしまいます。それでは本人Aは困りますよね。したがって、任意代理人が他者に復代理を頼む場合は、原則として丸投げはできないのです。
 さて、もうお気づきの方もいらっしゃると思いますが、任意代理人が復代理を頼むときは「原則」丸投げできない、ということは、例外的に丸投げをできる場合があるということです。

任意代理人が代理を丸投げできるケースは2つある

 それでは、任意代理人が代理を丸投げできる2つのケースを見て参ります。
1・本人が承諾したとき
 任意代理人が他者に代理を「丸投げ」することを、本人が「OK!」と認めたときです。
2・やむを得ない事由があるとき
 任意代理人が事故や病気などで動けなくなってしまったようなときです。このようなときは、本人の了承がなくても丸投げできます。というのは、代理人が急ぎで動かなければならないような仕事を頼まれていたときには、いちいち本人に了承をとっていたら、それこそ本人にとって大きな損害が生じかねません。従いまして、このようなケースでは、任意代理人は本人の了承がなくとも、他者に代理の仕事を丸投げできます。

 さて、任意代理人が他者に復代理を頼むときは、原則、丸投げすることはできず、2つの例外的なケースでは丸投げすることも可能ということがわかりました。
 ところで、先の事例で、代理人BはCに代理を頼み、Cが復代理人となりました。このときに、元々の代理人であるBの代理人としての権限はなくなってしまうのでしょうか?
 結論。Bの代理人としての権限はなくなりません。つまり、代理人BがCに代理を頼み、Cが復代理人になったところで、Bが本人Aを代理することは問題なくできます。ですので、事例で本人Aを代理する者は、代理人Bと復代理人Cの二名存在することになり、代理人Bと復代理人Cのいずれも本人Aを代理することが可能です。復代理とは「代理人の交代」ではありませんので、この点はご注意下さい。
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根本総合行政書士

Author:根本総合行政書士
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行政書士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、個人情報保護士、情報セキュリティマネジメント、マイナンバー実務検定1級

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