催告権と取消権 内容証明郵便と返事 無権代理行為の追認と法定追認 追認補足

 今回は追認について、補足的な内容を記します。

催告権行使と取消権行使の違い
 実は、この2つの権利行使には大きな違いがあります。その違いは、取消権善意の相手方しか行使できませんが、催告権悪意の相手方でも行使できます。なぜそのような違いがあるのか?それは、2つの権利の性格を考えればわかりやすいです。取消権は「取り消します!」と相手方が自分自身の意思をぶつけるのに対し、催告権は「追認しますか?どうしますか?」と本人の意思決定を伺う行為です。取消権は相手方自身が結論を出しているのに対し、催告権は「追認するかしないか、どっちだコラ」といくら迫っても、あくまで結論を出すのは本人です。つまり、催告権は取消権に比べて力の弱い権利なのです。したがって、結論を出すのはあくまで本人の催告権については、悪意の相手方でも行使可能となっている、ということです。

内容証明郵便と返事
 実際に現実に「追認しますか?どうしますか?」という内容証明郵便が送られてきたときに、追認する気がない場合、これに返事を書く必要があるのでしょうか?その場合、返事の必要はありません。そのまま、その催告をシカトしておくと、それがそのまま民法114条の追認拒絶となります。

無権代理行為の追認と法定追認
 以前の記事法定追認について記しましたが、無権代理行為の追認においては、民法125条の法定追認の適用があるのでしょうか?この問題について判例では、民法125条の規定はあくまで「制限行為能力、詐欺、強迫」を理由として取り消すことができる行為の追認についての規定であるため、その適用(類推適用)を否定しています。ということなので、もし無権代理においての本人が、民法125条に規定されている行為をしたとしても、法律上、追認したとみなされることはありません。(無権代理の本人が民法125条に規定される行為をしたときに、その行為が黙示の追認と判断されてしまう可能性はあります)

追認の効力
 追認の効果は、別段の意思表示がなければ遡及します。つまり、追認の効力は原則として遡って発生します。念のため申し上げておきます。
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