制限行為能力 未成年者

 未成年者は制限行為能力者のひとつです。つまり、未成年者も成年被後見人などと同様に制限行為能力の制度の保護を受けることになります。ただ、未成年者は成年被後見人などとは大きく異なる部分があります。成年被後見人などは被保佐人、被補助人と三段階に分かれていて、家庭裁判所の審判を受けて初めてなるものなのに対し、未成年者は家庭裁判所の審判もなく20歳未満の者は一律に未成年者となります。
 しかし、一口に未成年者と言っても非常に幅広いですよね。それこそ赤ん坊から19歳の大学生までみんな未成年者です。鼻垂らした小学生もいれば、その辺のオッサンよりよっぽどしっかりした18歳の若者もいます。ですが法律上では20歳未満の者は一律に未成年者となります。

未成年者が単独でできること

 未成年者は制限行為能力者です。よって未成年者の法律行為は制限行為能力の制度の制限を受けます。そして未成年者には法定代理人がつきます。ほとんどの場合、未成年者の親権者(通常は親)が法定代理人となります。つまり、未成年者が単独でできる法律行為とは、法定代理人抜きでできる法律行為ということです。親抜きで子供だけでできる法律行為、と言えば分かりやすいでしょう。
 未成年者が単独でできる法律行為は以下になります。

・随意処分の許可
法定代理人が処分を許可した財産は未成年者が単独で処分できる
 この説明だとよく分かりませんよね。例えば、親が子供に「洗剤買ってきて」とお金を渡しておつかいを頼んだ場合、子供は単独で洗剤の購入ができますよね。あるいは目的を定めずに親が子供にお小遣いを渡して、そのお金で子供が単独でお菓子を購入できますよね。そして単独でできるということは、後から「契約を取り消します」とは言えないということです。でないとお店側も困ってしまいますよね。子供が買い物に来たら厄介そうで何も売れなくなってしまいますから。
 ということで、以上の随意処分の許可は未成年者単独でできます。

・営業の許可
 これは、法定代理人が未成年者に営業を許可した場合です。何やってもイイよ、というような包括的な営業の許可はできませんが、例えば法定代理人が未成年者に雑貨屋の営業を許可すれば、未成年者は雑貨屋の営業ができます。また、営業の許可をするときに、これはイイけどあれはダメ、というような許可の仕方はできません。例えば雑貨屋の営業の許可をしたなら、販売はOKだけど仕入れはダメ、みたいな営業の許可の仕方はできないということです。なぜなら、そんな営業の許可の仕方ができてしまったら取引の相手方が困ってしまうからです。

・単に権利を得、義務を免れる行為
 これは、負担のない贈与を受けたり債務の免除を受けたりとかです。つまり未成年者に損害を与える可能性のない行為ということです。ただここで気をつけておいて頂きたいことが二点あります。以下の二つの行為は未成年者が単独で行うことができません。
・負担付贈与
・弁済の受領
 負担付贈与は分かりますよね、負担を負わないと贈与を受けられないということなので、負担の部分が義務になってしまいます。すると「単に権利を得る」行為ではなくなってしまいます。従って未成年者が単独で行うことができません。
 弁済の受領というのは、例えば未成年者が債権を持っている場合にその債権の弁済を受けることです。なぜそれを未成年者が単独で行えないかというと、その債権が弁済を受けて無くなることで不利益が生じる可能性もあるからです(債権は売ることもできるし担保にすることもできます。この辺りの詳しい解説は別途改めて行います)

 という訳で今回は以上になります。最後までお読み頂き有難うございます。
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根本総合行政書士

Author:根本総合行政書士
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