法定地上権と共有

 今回は、共有のケースでの法定地上権について解説して参りたいと思います。

建物が共有の場合

事例1
A所有の土地上に、AB共有の建物がある。Aは土地に抵当権を設定した。


 さて、この場合、抵当権が実行されると法定地上権は成立するでしょうか?
 結論。法定地上権は成立します。
 この事例1で、土地はA単独の所有ですが、建物はAB共有となっています。しかし、建物の共有者Bの意思とは無関係に、Aは土地に抵当権を設定することができます。
 それってBに不都合は生じないの?
 そこが重要なポイントで、共有者Bの意思とは無関係にAは土地に抵当権を設定できるので、何らかの形で共有者Bを保護しなければなりません。そこで判例では、このようなケースで抵当権が実行された場合に、法定地上権が成立をすることを認めました。というのは、このケースでの法定地上権の成立は、建物の共有者Bにとってもありがたい話だからです。なぜなら、建物に強力な地上権が付着することになるからです。それは建物の共有者Bの保護にも繋がるというわけです。

事例2
A所有の土地上に、AB共有の建物がある。そして、建物のA持分のみに抵当権が設定された。

 さて、この場合、抵当権が実行されると、法定地上権は成立するのでしょうか?
 結論。法定地上権は成立します。
 この事例2の理屈は、事例1とまったく同じです。Aは建物の共有者Bの意思とは無関係に、建物のA持分に抵当権を設定できます。しかし、いざ抵当権が実行されても法定地上権が成立するので、共有者Bが困ることにはなりません。

土地が共有の場合

事例3
AB共有の土地上に、A所有の建物がある。そして、土地のA持分のみに抵当権が設定された。


 さて、この場合、抵当権が実行されると、法定地上権は成立するのでしょうか?
 結論。この場合、法定地上権は成立しません。なぜなら、この事例で法定地上権が成立してしまうと、土地の共有者Bが困ってしまうからです。
 土地の所有者にとって、法定地上権はハッキリ言って邪魔な存在です。Aが自分の持分に設定した抵当権の実行によって法定地上権が成立してしまうのは、Aにとっては仕方のないことでしょう。原因がA自身にありますから。しかし、共有者Bからすれば、Aの都合で勝手に法定地上権という邪魔なものが設定されてしまうことになります。それは不公平ですよね。
 従いまして、この事例3のケースでは、法定地上権が成立しないのです。

事例4
AB共有の土地上に、A所有の建物がある。そして、建物に抵当権が設定された。


 さて、この場合は、法定地上権は成立するのでしょうか?
 結論。この場合も法定地上権は成立しません。理屈は事例3とまったく同じです。このケースで法定地上権が成立してしまうと、共有者Bにとって不公平だからです。

事例5
AB共有の土地上に、AB共有の建物がある。そして、土地のA持分のみに抵当権が設定された。


 今度は、土地と建物の両方がAB共有というケースです。
 さて、ではこの事例5の場合、抵当権が実行されると、法定地上権は成立するのでしょうか?
 結論。このケースでは法定地上権は成立しません。
 理屈としてはこうです。元々、地上権は土地共有者の持分上に存続できません。したがって、土地共有者全員の意思に基づかないで(事例5で言えばAB両者の意思に基づかないで)法定地上権が成立するのはオカシイ、ということになります。
 ということなのですが、この理屈、わかりづらいと思います。ですので、この事例5のようなケースでは法定地上権は成立しない、という結論の部分だけ覚えて頭に入れてしまって下さい。

補足
 法定地上権が成立しても、その登記は当事者の申請によります。勝手に登記されるわけではありません。ご注意下さい。
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2番抵当権が絡んだときの法定地上権②

 ひとつの不動産に複数の抵当権が設定できることについての基本はこちらをご覧下さい。
 さて、まずはこちらの事例をご覧下さい。

事例3
A所有の甲土地上に、B所有の乙建物がある。Cは乙建物に1番抵当権を設定した。その後、AはBから甲土地を取得した。その後、Dが乙建物に2番抵当権を設定した。


 まずは、この事例3の状況を確認します。

B所有
 ⇩
乙建物
甲土地←1番抵当権(C)
 ⇧
A所有

その後、Aが乙建物を取得
Dが甲土地に2番抵当権を設定

A所有
 ⇩
乙建物
甲土地←1番抵当権(C)
 ⇧ ↖
A所有 2番抵当権(D

 さて、ではこの事例2で、Dが2番抵当権を実行した場合、法定地上権は成立するでしょうか?
 結論。Dが2番抵当権を実行すると、法定地上権は成立します。なぜなら、2番抵当権が設定された時は、土地と建物の所有者が同一だからです。

・1番抵当権者Aは困らないのか?
 実は、2番抵当権が実行されたことにより法定地上権が成立するのは、1番抵当権者Aにとってもありがたい話です。なぜなら、1番抵当権を設定している乙建物に法定地上権が設定されるということは、乙建物には地上権という強力な土地利用権が付着することになるからです。それは乙建物の担保価値にも繋がります。担保価値に繋がるということは、競売時の売却金額にも繋がり、被担保債権の弁済にも繋がるというわけです。ですので、1番抵当権者Aにとってもありがたい話なのです。
 尚、Cが1番抵当権を実行しても法定地上権は成立しません。なぜなら、1番抵当権設定時には甲土地と乙建物の所有者が別なので、法定地上権成立の要件を満たさないからです。たとえ2番抵当権設定時に土地と建物の所有者が同一になっても、それは1番抵当権の法定地上権には関係ありません。

事例4
A所有の甲土地(更地)がある。Bは甲土地に1番抵当権を設定した。その後、Aは甲土地上に乙建物を建造した。そしてCが甲土地に2番抵当権を設定した。


 さて、この事例4で、Bの1番抵当権が実行された場合、法定地上権は成立するでしょうか?
 結論。Bの1番抵当権が実行されても、法定地上権は成立しません。なぜなら、Bの1番抵当権が設定されたのは、甲土地上に乙建物を建造する前だからです。つまり、1番抵当権設定時には、土地上には建物が存在しないのです。ということは、法定地上権が成立するための要件のひとつ「抵当権設定時に土地上に建物が存在すること」を満たしていません。従いまして、Aの1番抵当権が実行されても、法定地上権は成立しないのです。
 また、元々Aが抵当権を設定したのは更地の甲土地です。土地は更地の状態がもっとも価値が上がります。それに比べて、地上権が設定された土地の価値はかなり下がります。つまり、1番抵当権が実行されて法定地上権が成立してしまうと、1番抵当権者Aの権利を害することになります。そういった意味でも、1番抵当権の実行による法定地上権の成立はナイのです。
 尚、Cが2番抵当権を実行した場合は、法定地上権が成立します。なぜなら、2番抵当権が設定された時は土地と建物の所有者が同一だからです。
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2番抵当権が絡んだときの法定地上権①

 ひとつの不動産に複数の抵当権を設定することもできます。その場合、「1番抵当権」「2番抵当権」というように、各抵当権には順位が付きます。順位が付くということは、順位が高い抵当権ほど優先的に被担保債権の弁済を受けられます。
 尚、順位は付きますが、1番抵当権よりも先に2番抵当権を実行することは可能です。ただし、2番抵当権が先に実行されても、優先的に被担保債権の弁済を受けるのは1番抵当権者です。どういうことかといいますと、例えば、3000万円の土地に1番抵当権、2番抵当権が設定されて、1番抵当権者の被担保債権の額が1000万円、2番抵当権者の被担保債権の額が500万円だったとします。この場合に、2番抵当権が先に実行されると、土地が競売にかけられ、その売却代金から2番抵当権者は被担保債権の弁済を受けますが、先に1番抵当権者の被担保債権1000万円の弁済に充ててから、残りの売却代金から2番抵当権者は被担保債権の弁済を受けます。つまり、2番抵当権が先に実行されても、先に被担保債権の弁済を受けるのは1番抵当権者になります。
 以上が、ひとつの不動産に複数の抵当権が設定できることについての簡単な説明になります。とりあえず、ここで頭に入れておいて頂きたいことは、ひとつの不動産に1番抵当権、2番抵当権と設定された場合に、先に2番抵当権を実行することもできるということです。そこを押さえて頂いた上で、それではここからは、不動産に1番抵当権、2番抵当権と設定されたケースでの、法定地上権の問題について考えて参りたいと思います。

事例1
A所有の甲土地上に、B所有の乙建物がある。Cは甲土地に1番抵当権を設定した。その後、AはBから乙建物を取得した。その後、Dが甲土地に2番抵当権を設定した。


 これは若干ややこしく感じる事例かもしれません。ですので、まずはこの事例1の状況を確認します。

B所有
 ⇩
乙建物
甲土地←1番抵当権(C)
 ⇧
A所有

その後、Aが乙建物を取得
Dが甲土地に2番抵当権を設定

A所有
 ⇩
乙建物
甲土地←1番抵当権(C)
 ⇧ ↖
A所有 2番抵当権(D)

 さて、ではこの事例1で、Cが1番抵当権を実行した場合、法定地上権は成立するでしょうか?
 法定地上権が成立するための要件は

1・抵当権設定時に土地上に建物が存在すること
2・抵当権設定時に土地と建物が同一の所有者に属すること
3・土地か建物のどちらか、または両方に抵当権がされること
4・所有者が競売により異なるに至ること

になります。ところが、事例1では、Cが甲土地に1番抵当権を設定した時、甲土地と乙建物の所有者は同一ではありませんので、2の要件「抵当権設定時に土地と建物が同一の所有者に属すること」を満たしていません。しかし、2番抵当権を設定した時は、甲土地と乙建物の所有者は同一になっています。
 結論。Cが1番抵当権を実行しても、法定地上権は成立しません。なぜなら、1番抵当権の設定した時には、甲土地と乙建物の所有者が異なるからです。たとえ2番抵当権が設定された時に土地と建物が同一の所有者となっていても、それは1番抵当権には関係ありません。
 尚、この事例1で、Dが2番抵当権を実行した場合は、法定地上権が成立します。なぜなら、2番抵当権を設定した時は、土地と建物の所有者が同一なので、法定地上権の成立要件を満たしているからです。
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要件を満たしても法定地上権が成立しない場合

 法定地上権が成立するための要件は以下になります。

1・抵当権設定時に土地上に建物が存在すること
2・抵当権設定時に土地と建物が同一の所有者に属すること
3・土地か建物のどちらか、または両方に抵当権がされること
4・所有者が競売により異なるに至ること

 これらの要件をすべて満たすと、建物所有者のために法定地上権が成立します。(これについて詳しくは前回の記事をご覧下さい)
 しかし、上記の4要件すべてを満たすにもかかわらず、法定地上権が成立しない例外的なケースがあります。それは土地と建物の両方に抵当権を設定した共同担保の、次のようなケースです。

事例
Bは自己所有の土地上に自己所有の建物を所有している。そしてBはAから融資を受けるため土地・建物の両方に抵当権を設定した(共同担保)。抵当権者はAである。その後、Bは建物を取り壊し、新建物を再築した。その後、抵当権が実行され、競売によりCが甲土地を取得した。

 抵当権は物権です。物権は物に対する権利です。ですので、目的とする物が無くなれば権利も消滅します。ということは、この事例では、抵当権の目的となっている建物が一度取り壊された時点で、物権である抵当権は消滅することになります。
 でもこれってどうでしょう?抵当権者Aにとっては、ちょっと理不尽な話ですよね。Bが勝手に建物を取り壊したことで、建物への抵当権が消滅してしまうとなると、元々、土地と建物のセットでの担保として評価した価値を見た上で抵当権を設定して、AはBに融資をしているわけですから、その抵当権者Aの担保への期待を裏切ることになりますよね。そしてその期待への裏切りは、実際に抵当権が実行されて競売が行われたときに顕在化します。
 建物の抵当権が消滅するとなると、残る抵当権は土地だけになります。これは元々の土地・建物セットの担保評価と比べてかなり低いものとなってしまいます。なぜなら、その土地の評価は、底地としての評価になってしまうからです。したがって、Bが建物を取り壊したことによって建物への抵当権が消滅すると、残る土地のみの担保価値は底地としての評価になるので、競売にかけても大した値段にならず、被担保債権の弁済が満たせなくなる可能性が高いのです。ということはつまり、Bが建物を取り壊した行為は、抵当権者Aに対する重大な背信行為と言えるでしょう。

Bが抵当権者Aに対して重大な背信行為をしたことと、法定地上権の不成立がどう関係あるのか

 法定地上権が成立すると、建物の所有者Bが保護されます。なぜなら、法定地上権が成立しないとなると、競売により土地の所有者がCになり、BはCの土地上に土地利用権なく建物を所有することになり、不法占拠者という扱いになってしまうからです。それが法定地上権の成立によって不法占拠者ではなくなるからです。
 さて、どうでしょう。先ほどの説明から、BはAに対して重大な背信行為をしたと言えますよね。そのような人間を法定地上権を成立させて保護する必要ありますかね?
 従いまして、今回の事例では、法定地上権の成立のための4要件すべてを満たしてはいますが、例外的に法定地上権が成立しないのです。
 尚、法定地上権が成立しないということは、競売によりCが土地を取得し所有者となった時点で、Bは 不法占拠者という扱いになります。不法占拠者となってしまうということは、Bには建物の収去義務が生じます。
従いまして、今回の事例では、建物の買受人Cは、Bに対して建物の収去請求をすることができます。
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法定地上権の要件

 今回は、法定地上権が成立するための要件について見て参ります。
 法定地上権が成立するための要件は以下になります。

1・抵当権設定時に土地上に建物が存在すること
2・抵当権設定時に土地と建物が同一の所有者に属すること
3・土地か建物のどちらか、または両方に抵当権がされること
4・所有者が競売により異なるに至ること

 これらの要件をすべて満たすと、建物所有者のために法定地上権が成立します。
 ここで大事な論点としては、1と2の要件についてになります。3と4の要件については、文章そのままに理解して頂くだけで結構です。
 ということで、1と2の要件について、ひとつひとつ詳しく見て参ります。

1・抵当権設定時に土地上に建物が存在すること
 まずはこちらの事例をご覧下さい。

事例1
Bは自己所有の土地上に自己所有の建物を所有している。そしてBは、土地だけに抵当権を設定した。抵当権者はAである。その後、火災により建物が滅失したので、Bは新建物を再築した。その後、抵当権が実行され、競売によりCが甲土地を取得した。


 この場合、再築した新建物のために法定地上権が成立します。なぜなら、一度建物が滅失したとはいえ、抵当権設定時には土地上に建物が存在していたからです。ただし、このケースでは、法定地上権の成立範囲というものがあります。その成立範囲とは、原則として旧建物と同一の範囲です。どういうことかといいますと、仮に再築した新建物が旧建物に比べてあまりにガッチリした強固な建物だとします。その場合は、法定地上権の成立は難しくなります。なぜなら、抵当権を害することになるからです。
 土地は、更地の方が価値が上がります。別の言い方をすれば、土地上に取り壊しづらい建物があるほど、土地の価値は下がります。したがって、旧建物に比べてあまりにガッチリした新建物が再築されてしまうと土地の価値が下がり、競売時の値段にも影響します。それは抵当権者にとって予期せぬ負担になってしまいます。ですので、このようなケースで法定地上権が成立するためには、その成立範囲は旧建物と同一の範囲でなければならないのです。

・更地に抵当権が設定された後に土地所有者が建物を建築した場合
 この場合、法定地上権は成立しません。なぜなら、抵当権設定時には更地だったからです。もし、この場合に法定地上権が成立してしまうと、競売時の土地は底地として価値の低い評価の値段になり、更地としての価値を評価して抵当権を設定した抵当権者に損害を与えてしまいます。また、もし抵当権設定時に、抵当権者が土地上に建物を建築することを承諾していた場合でも、法定地上権は成立しません。なぜなら、承諾の有無などという主観的な事情が法定地上権の成立に影響を与えてしまうと、法的安定性が害されるからです。
 従いまして、更地に抵当権が設定された後に土地所有者が建物を建築したケースで、抵当権が実行され、その土地を競売により取得した買受人は、建物所有者に対して建物の収去と明渡しを請求できます。

2・抵当権設定時に土地と建物が同一の所有者に属すること
 これは読んだとおりで、抵当権設定時に、土地とその土地上の建物の所有者が同一でないと法定地上権は成立しないということです。ここは単純に考えて下さい。
 ただ、次の微妙なケースもあります。

事例2
Bは自己所有の土地上に自己所有の建物を所有しているが、建物の登記は前主のままである。そしてBは抵当権を設定した。抵当権者はAである。その後、抵当権が実行され、競売によりCが甲土地を取得した。


 さて、この場合、法定地上権は成立するでしょうか?
 実はこのケースでも、法定地上権は成立します。これは意外な結果だと思う方も多いと思います。そして、なぜそうなるのか?ですが、ここは単純に「そういうルールになっているんだ」と頭に入れてしまって下さい。一応理屈はあるのですが、それがよくわからない理屈なので(笑)。
 尚、このケースは試験で問われやすいので、とにかくこの結論をしっかり押さえておいて下さい。

・抵当権設定時には土地と建物が同一の所有者だったが、その後に土地または建物が譲渡され、土地と建物の所有者が異なるに至った場合
 このケースも法定地上権は成立します。あくまで抵当権設定時に土地と建物の所有者が同一であればいいということです。

・借地人が借地上の自己所有の建物に抵当権を設定後、その土地の所有者が借地人からその建物を買い受けた場合
 これはどういうことかというと、Aが地主の土地にB所有の甲建物があって、甲建物に抵当権が設定された後、地主AがBから甲建物を買い取った場合、その後に抵当権が実行されて甲建物が競売により誰かに買い受けられたとき、法定地上権は成立するのか?という話です。
 結論。このケースでは、法定地上権は成立しません。
 これはわかりますよね。抵当権が設定された時に土地と建物の所有者が同一ではありませんから。抵当権が設定された時に土地と建物が同一の所有者ではないということは、そもそもその時点で土地利用権が設定されているはずなので、わざわざ法定地上権が成立する必要がないのです。
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法定地上権 土地のみに抵当権を設定した場合

 法定地上権の基本は前回ご説明いたしましたのでそちらをご覧下さい。
 今回は、土地と建物のうち、土地のみに抵当権が設定され、抵当権が実行された場合の法定地上権について解説して参ります。

事例
Bは自己所有の土地上に自己所有の建物を所有している。そしてBは、甲土地に抵当権を設定した。抵当権者はAである。その後、抵当権が実行され、競売によりCが甲土地を取得した。


 この事例では、競売によりCが甲土地を取得したことにより

土地の所有者→C
建物の所有者→B

となります。
 さて、ではこの事例の場合、建物の所有者Bのために、法定地上権は成立するでしょうか?
 もし、法定地上権が成立しないとなると、競売でCが土地の所有権を取得したことにより、Bは土地の利用権なく土地上に建物を所有していることになり、不法占拠者となってしまいます。不法占拠者となってしまうということは、建物の収去義務が生じ、Cに土地の収去請求をされたら、建物を取り壊さなければならなくなります。
 さて、Bの運命やいかに?
 結論。この事例で、Bのために法定地上権は成立します。理由は、社会経済的な損失の防止です。土地の所有権が競売により他人のものになる度に、その土地上の建物を取り壊していたら、それは社会経済上よろしくありません。ひいては我が国の経済の発展を阻害します。よってBは、競売によりCが土地の所有権を取得した後も、法定地上権が自動的に設定されることにより、問題なく土地上の乙建物を使い続けることができます。

法定地上権が成立する場合の土地買受人(事例のC)の地位

 さて、今回の事例で法定地上権が成立するとなると、競売により甲土地を買い受けたCは困らないのでしょうか?
 というのも、Bのために法定地上権が成立するということは、せっかくCは土地を買い受けたのに、自分で土地を利用できないことになります。つまり、Cは土地利用権のない、いわゆる底地を買い受けたことになります。それはBにとって問題ないのでしょうか?
 実は、それについては問題ありません。なぜなら、そんなことはわかった上で、Cは土地を買い受けているはずだからです。というのも、そんな事情がある土地は、底地として相当に叩かれた破格の値段で競売にかけられているはずです。ですので、そんな事情に見合った金額でCは買い受けているはずなのです。つまり「そんな事情があるけどこの値段なら」と、Cは買い受けているということです。

土地にそんな値段しかつかないなら、抵当権者Aが困らないのか

 これについても問題ありません。なぜなら、土地が底地として大した値段がつかないことを前提に、AはBに対する融資の金額を決めているはずだからです。ですので、いざ抵当権を実行して土地を競売によってCが取得して、Bのために法定地上権が成立したからといって、抵当権者Aには特段の損失にならないのです。そんなことは、抵当権者Aは元々織り込み済みなのです。
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法定地上権の超基本

 法定地上権とは、一定の要件を満たすと、法律の定めにより自動的に設定される(発生する)地上権です。
 それでは事例とともに、法定地上権について解説して参ります。

事例1
Bは自己所有の土地上に自己所有の建物を所有している。そしてBは建物に抵当権を設定した。抵当権者はAである。その後、抵当権が実行され、競売によりCが建物を取得した。


 この事例で、抵当権を設定した時の土地と建物の所有者はBです。ところが、抵当権が実行されて、競売によりCが建物を取得すると

土地の所有者→B
建物の所有者→C

となります。
 それの何が問題なの?
 これだけ見れば何も問題ありません。ただ、よく考えてみて下さい。抵当権を設定した時、土地と建物の所有権は両方ともBのものでした。ということは、土地利用権(借地権)は設定されていません。当たり前ですよね。土地も自己所有ですから。となると、抵当権が設定されたのは建物のみなので、抵当権の効力は建物だけ、すなわち「建物の所有権」だけに及びます。ということは、競売により建物を取得したCには、建物の所有権はあっても土地の利用権はない、ということになります。すると、Cは土地上に土地利用権なく建物を所有していることになります。これは土地の不法占拠者ということになってしまいます。そして、不法占拠者となってしまったCには建物の収去義務が生じ、土地の所有者Bから土地の引渡し請求を受けてしまうことになります。
 これって、どう思います?ハッキリ言って、かなり問題アリですよね。こんな結果になってしまうのであれば、競売によってCが建物を取得する意味がありません。そもそも、こんな結果になるなら誰も競売に手を出さなくなります。そうなると、競売に出された建物にはロクな値段がつかなくなります。すると、もはや建物を担保とする抵当権自体が意味のないものになってしまいます。
 さらに問題はそれだけではありません。もし競売により取得した建物を収去しなければならないとなると、全国の競売取得の建物が取り壊される事になり兼ねません。それは、社会経済的に大きな損失であり、我が国の経済の発展を阻害することににも繋がります。
 そこで!大変お待たせいたしました、法定地上権の登場となります。
 民法では、このような事態を解消するため、法定地上権の規定を置きました。その規定により、事例のCは、競売により建物を取得すると、自動的に土地の地上権が設定されます。すると、Cは土地の不法占拠者ではなくなり、土地の地上権者として堂々と建物を所有し、利用することができます。
 以上が、法定地上権の基本の基本になります。まずはここをしっかり押さえて下さい。

補足・更地と底地

 建造物等の上物が無い状態の土地を更地といいます。一般に、土地の価値として、更地が一番高いです。
 一方、土地利用権(借地権)の付着した土地を底地といいます。底地の価値は更地に比べて格段に下がります。なぜなら、底地は所有者自身で利用できないからです。
 そして、事例の競売の買受人Cに自動で法定地上権が設置されるということは、土地には底地の価値しか残らないということです。そして、同じ借地権でも地上権は賃借権よりもかなり強い権利です(この点について詳しくはこちらをご覧下さい)。したがって、法定地上権が成立するということは、抵当権者および買受人に非常に有利で、抵当権設定者(土地の所有者)には不利ということになります。
 こういった点においても、抵当権の強さが表れていると言えるでしょう。
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抵当権の侵害 抵当不動産の賃貸

 今回は、抵当権の侵害の中で、担保目的物(抵当権を設定した不動産)の賃貸が絡んだケースについて、解説して参りたいと思います。

事例1
BはAから1000万円の融資を受けるため、自己所有の甲建物に抵当権を設定した(抵当権者はA)。その後、Aに無断でBは甲建物をCに賃貸し、引き渡した。

 さて、この事例1で、抵当権者AはCに対して、抵当権の侵害を理由として甲建物の立退きを請求できるでしょうか?
 結論。抵当権者AはCに対して、抵当権侵害を理由として甲建物の立退きを請求することはできません。なぜなら、抵当権者Aには甲建物を占有する権利はなく、抵当権の侵害はないからです。そもそも、Bが担保目的物となった甲建物を使用収益するのはBの自由です。したがって、Bが甲建物をCに賃貸して賃料を取るのはBの自由なんです。その際に、Aの許可などいらないのです。むしろ、それでBに収益を上げてもらえば、被担保債権の弁済にもプラスになり、抵当権権者Aにとっても都合が良いのです。

事例2
BはAから1000万円の融資を受けるため、自己所有の甲建物に抵当権を設定した(抵当権者はA)。その後、Aに無断でBは甲建物をCに賃貸し、引き渡した。しかし、このBC間の賃貸借契約は、競売手続を妨害する目的でなされたもので、このことでAの甲建物の競売をまともに行うことが困難になった。


 これは、いわゆる競売の妨害を目的とする占有屋のケースです。
 この事例2の場合は、抵当権設定者のBには「競売手続の妨害」という故意があります。したがって、この場合、抵当権者Aは、抵当権侵害による妨害排除請求権を行使できます。では、抵当権者Aは妨害排除請求をするにあたり、甲建物を「私に引き渡せ」とCに請求することはできるでしょうか?
 結論。抵当権者AはCに対して、甲建物の「自己への引渡し」を請求することはできません。Cに対してAができる請求は「Bに引き渡せ」にすぎません。つまり、この事例2のような場合、賃貸されている抵当不動産の賃借人に抵当権者ができる請求は「抵当権者設定者の元にその不動産を戻せ(引き渡せ)」にすぎないということです。

事例3
BはAから1000万円の融資を受けるため、自己所有の甲建物に抵当権を設定した(抵当権者はA)。その後、Aに無断でBは甲建物をCに賃貸し、引き渡した。しかし、このBC間の賃貸借契約は、競売手続を妨害する目的でなされたものだった。尚、抵当権設定者であり甲建物の所有者であるBには、甲建物を適切に管理できない事情がある。


 この事例3では、なんと抵当権者AはCに対して、甲建物の「自己への引渡し」を請求することができます。つまり、甲建物を「私に引き渡せ」と請求できます。なぜなら、Bには「甲建物を適切に管理できない事情」があるからです。そしてBに「甲建物を適切に管理できない事情」がある以上、Bに引き渡しても抵当権の侵害を免れることができないと考えられるからです。したがって、この事例3では、賃貸されている抵当不動産の賃借人に対する、抵当権者の「自己への引渡し請求」が認められるのです。

・AはCから賃料相当額の損害金の請求はできるのか
 この請求はできません。AはCに対して「自己への引渡し請求」をして、自分自身で甲建物を維持管理することはできますが、それはあくまで甲建物を維持管理するためであり、使用収益するためではありません。したがって、「金払え」という損害金の請求はできないのです。

補足・担保目的物が取り壊されたら?
 通常、銀行が融資をする場合、土地と建物をセットで抵当権を設定します。ではこの場合に、建物を建て替えてしまったらどうなるでしょう?民法の理屈で考えれば、抵当権は物権なので、建て替える際に建物が一度無くなっているわけですから、その時に物権である抵当権は消滅します。なぜなら、物権は物に対する権利なので、目的となる物が無くなれば、それにともなって物権も消滅するからです。ただ、そうなると銀行が困ってしまいますよね?そこで、このような場合は、債務者は期限の利益喪失することになります。債務者が期限の利益を喪失するということは、銀行は融資をした相手(債務者)に対して、全額一括の支払い請求ができるということです。つまり、債務者が住宅ローンを組んでいたら、その住宅ローンの分割払いの約定は反故になり、全額一括の弁済を迫られることになるということです。そうなったら債務者はアウトですよね。しかし、それは債務者自らが期限の利益の喪失を招いたわけで、自業自得ということになります。
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抵当権侵害による損害賠償請求権

 抵当権者は、その抵当権が侵害されるような事態になった場合は、抵当権を侵害するものに対し、抵当権に基づく妨害排除請求ができます。
 では、抵当権者は、抵当権を侵害したものに対し、抵当権侵害による損害賠償請求をすることはできるのでしょうか?

事例1
BはAから1000万円の融資を受けるため、自己所有の甲建物に抵当権を設定した(抵当権者はA)。その後、第三者Cが甲建物を損傷した。損傷後の甲建物の残存価値は3000万円である。


 さて、この事例1で、抵当権者Aは第三者Cに対して、抵当権侵害による損害賠償請求をすることができるのでしょうか?
 結論。抵当権者Aは、第三者Cに対して、抵当権侵害による損害賠償請求はできません。なぜなら、損害が生じていないからです。
 え?どゆこと?
 はい。今からご説明いたします。
 第三者Cは、抵当権者Aの担保目的物である甲建物を損傷させました。これは確かに抵当権の侵害と言えます。しかし、「損害が生じた」とまでは言えません。なぜなら、担保目的物である甲建物の残存価値がまだ3000万円あるからです。
 損害賠償の請求は「損害の発生」という前提があった上で行うものです。では、抵当権者の損害とは何でしょう?それは被担保債権の弁済を受けられなくなることです。つまり、抵当権者Aの損害とは、Bに対する1000万円の貸金債権(被担保債権)の弁済を受けられなくなることです。抵当権者Aの被担保債権額は1000万円です。つまり、第三者Cが損傷したとはいえ、甲建物の残存価値が3000万円あれば、1000万円の被担保債権の弁済には影響がないのです。したがって「損害が生じた」とまでは言えない、つまり「損害の発生」がないので、抵当権者Aは第三者Cに対して損害賠償の請求はできない、ということになります。

事例2
BはAから1000万円の融資を受けるため、自己所有の甲建物に抵当権を設定した(抵当権者はA)。その後、第三者Cが故意・過失なく甲建物を損傷した。損傷後の甲建物の残存価値は900万円である。


 今度は、被担保債権額に影響を及ぼしたケースです。
 この事例2では、第三者Cが担保目的物の甲建物を損傷したことにより、甲建物の残存価値が900万円になってしまいました。そして、抵当権者AのBに対する債権額、すなわち被担保債権額は1000万円です。ということは、被担保債権の弁済に影響を及ぼしてしまっています。被担保債権の弁済に影響を及ぼしているということは、損害が発生しているということです。
 さて、ではこの場合、抵当権者Aは第三者Cに対して、抵当権侵害による損害賠償の請求ができるでしょうか?
 結論。抵当権者Aは第三者Cに対して、抵当権侵害による損害賠償の請求はできません。なぜなら、第三者Cに過失がないからです。法律に別段の定めがなければ、過失がない相手に対して損害賠償の請求はできません(過失責任主義の原則)。抵当権侵害による損害賠償の請求については、あくまで過失責任主義の原則に従います。

事例3
BはAから1000万円の融資を受けるため、自己所有の甲建物に抵当権を設定した(抵当権者はA)。その後、第三者Cの過失により甲建物を損傷した。損傷後の甲建物の残存価値は900万円である。


 この事例3では、第三者Cの損傷により被担保債権の弁済に影響を及ぼしています。しかも、第三者Cには過失があります。
 従いまして、この事例3では、抵当権者Aは第三者Cに対して、抵当権侵害による損害賠償の請求ができます。
 尚、抵当権者Aが第三者Cに対して損害賠償できるのは被担保債権の弁済期です。第三者Cが甲建物を損傷した時ではありません。なぜなら、弁済期になってみないと、実際にどれぐらいの額が被担保債権の弁済に影響を与えたかがわからないからです。つまり、それでもBが普通に弁済したのであれば、損害は発生しなかったことになり、抵当権者Aは損害賠償の請求はできなくなります。というか、Bが普通に弁済したとすれば、そもそもAは損害賠償の請求をする必要もなくなります。繰り返しますが、抵当権者の損害とは、被担保債権の弁済が受けられなくなることです。この点はしっかり頭に入れておいて頂ければと存じます。
 また、試験等での引っかけとして「抵当権者が抵当権侵害による損害賠償の請求ができる時は抵当権実行時である」というような選択肢が出てくることがありますが、これは×です。繰り返しますが、抵当権者が抵当権侵害による損害賠償の請求ができる時被担保債権の弁済期です。お気をつけ下さい。
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抵当権の侵害による妨害排除請求権

 抵当権が侵害されるような事態になったとき、抵当権者には何ができるのでしょうか?
 今回は、抵当権に基づく妨害排除請求権について解説して参ります。

事例
BはAから2000万円の融資を受けるために、自己所有の山林(時価総額5000万円相当)に抵当権を設定した。その後、Bは不当にその山林を伐採した。尚、伐採した材木の価格は1000万円相当である。

 まずは事例の状況を確認します。
 抵当権は、担保目的物(抵当権を設定した不動産)の使用収益は抵当権設定者が自由に行います。つまり、事例の抵当権設定者Bは、抵当権を設定後も山林を自身で自由に使用収益できます。そして、それは抵当権設定者だけでなく、抵当権者にもメリットがあります。抵当権者は自分で担保目的物の管理をする必要はないし、抵当権設定者が自由に担保目的物を使用収益することによって得た利益から弁済してもらえるわけですから。ところが、事例では問題が生じています。それは、抵当権設定者Bが、自由に山林(担保目的物)を使用収益できることをいいことに「不当に」山林の伐採を行ったことです。抵当権設定者Bは、担保目的物の山林を自由に使用収益できます。しかし、それはあくまで通常の山林経営です。通常の山林経営で収益を上げることは何ら問題はありません。むしろ、その収益から弁済してもらえれば抵当権者Aとしても望ましいことです。したがって、抵当権設定者Bが通常の山林経営では行わない行為、つまり「不当に」山林を伐採したことは、問題アリなのです。そして、Bのそのような行為は、Aの抵当権を侵害する行為にあたります。
 さて、それでは、そのような抵当権を侵害する行為をした抵当権設定者Bに対して、抵当権者Aはどのような請求ができるのでしょうか?

 AはBに対して、抵当権に基づく妨害排除の請求ができます。その請求とは次の2つです。

・伐採した材木の搬出禁止の請求
・すでに材木が搬出されていた場合、その材木を元の場所に戻せという請求

 それではひとつひとつ解説したします。

・伐採した材木の搬出禁止の請求
 Bが不当に伐採した材木の価格は1000万円相当です。ですので、残った山林の価格は5000万ー1000万=4000万円分あり、AがBに融資した額、すなわちAのBに対する債権額2000万円を担保するにはまだ十分とも言えます。しかし、それでも抵当権者Aは、抵当権設定者Bに対して、伐採した材木の搬出禁止の請求ができます。その理由は、抵当権の不可分性です。
 抵当権の不可分性とは、担保物権を持つ者は被担保債権の全額の弁済があるまでその目的物の全部について権利を行使できる、という性質です。つまり、抵当権者Aは、被担保債権の額(貸した金額)は2000万円ですが、担保目的物の全体、すなわち5000万円の山林全体に対して抵当権を実行できるということです。ですので、5000万円の山林全体の一部である1000万円相当の材木に対しても、それが「不当な」伐採であれば「侵害があった」ということだけを理由にして、AはBに対してその妨害の排除を請求できるのです。
 従いまして、抵当権者Aは「侵害があった」ということを理由にして、抵当権設定者Bに対して、伐採した1000万円相当の材木の搬出禁止の請求ができます。

・すでに材木が搬出されていた場合、その材木を元の場所に戻せという請求
 抵当権設定者Bが不当に伐採した材木がすでに搬出されていた場合でも、抵当権者Aは材木の返還請求ができます。ただし、することができる請求は「元の場所に戻せ」です。「私に引き渡せ!」という請求はできません。なぜなら、抵当権は占有を内容としない権利だからです。つまり、抵当権者Aには山林の占有権限はないので、Bに対してできる請求はあくまで「不当に伐採した材木を元の場所に戻せ」なのです。むしろ占有権限のない者が自己への引渡し請求をすることは、ありえないことなのです。この点はご注意下さい。

第三者が故意・過失なく誤信して山林を伐採した場合

 それでは、第三者Cが故意・過失なく自身の山林だと誤信してBの山林を伐採した場合、どうなるのでしょうか?
 この場合も、抵当権者Aは第三者Cに対して「侵害があった」ということだけを理由に、先述の抵当権に基づく妨害排除請求「伐採した材木の搬出禁止・搬出された材木を元に戻せ」ができます。しかも、第三者Cに故意・過失がなくてもです。このとき、抵当権者Aに求められる要件は登記です。つまり、抵当権者Aは、しっかり抵当権の登記さえしていれば、第三者Cに故意・過失がなかろうが、抵当権に基づく妨害排除請求ができます。
 抵当権てスゲェ
 そうですね。これは、抵当権は担保物権、すなわち物権であることの表れでしょう。形を変えた「物権=排他的支配権」としての意味を表しているとも言えますね。
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根本総合行政書士

Author:根本総合行政書士
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行政書士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、個人情報保護士、情報セキュリティマネジメント、マイナンバー実務検定1級

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